【管理栄養士監修】レンコンの保存期間・正しい保存方法は?美味しいレンコンの見分け方も紹介

レンコンはあまり日持ちのしない食材です。また、光や乾燥に弱いため、湿度を保った状態で暗い場所や冷蔵庫に保存する必要があります。シャキシャキやホクホクの食感を楽しむためにも、冷凍保存をする場合にはひと手間加えましょう。今回はレンコンの保存期間と上手な保存方法、新鮮なレンコンの見分け方をご紹介します。

【管理栄養士監修】レンコンの保存期間・正しい保存方法は?美味しいレンコンの見分け方も紹介
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レンコンの保存期間は?

レンコンの保存期間は?

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レンコンは地中にある蓮の根の部分であるため、光が当たったり空気に触れる状態を嫌います。また湿地で育つため、乾燥するのも苦手です。そのため保存をする上でも、光や乾燥を避けることがポイントになります。

常温で保存する場合は、水で軽く洗って汚れを落としたら、そのまま水切りをしないで新聞紙やキッチンペーパーで包み、湿度を保つようにしましょう。ただし、産地直送などで泥が付いたままのレンコンは、その状態で湿度が守られているため、洗わない方が品質が保てます。いずれにしても新聞紙などで包んだら、暗く涼しい場所を選んで保存をします。気温の低い冬であれば、数日から1週間程度は保存が可能です。
ただし、気温の高い夏やカットされたレンコンの場合は傷みが早いので、冷蔵保存をするのがおすすめです。冬場であっても1週間以上先に食べる可能性があったり、食べ残したレンコンがあったら、冷蔵で保存した方がよいでしょう。

レンコンを冷蔵保存するときに押さえておきたいコツ

レンコンを冷蔵するときに押さえておきたいコツ

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まずカットされた状態のレンコンの場合、その切り口から酸化が進んでしまうため、空気に触れないようにラップを当て、隙間ができないように包みます。さらにそれを保存用の袋に入れて野菜室に保存します。

もし皮まで剥いてしまったら、密閉できる容器に入れて全体が水に浸るようにしておくことで酸化を防止できます。保存自体は1週間程度できますが、水の中にレンコンのビタミンCが溶け出てしまうので、できれば翌日中には食べきるようにしましょう。
また、節がそのままの状態で残っているレンコンは、節のないものに比べ長持ちします。複数の節がある場合は節の所でカットし、一節ずつ新聞紙などで包んで保存用の袋に入れ、野菜室で保存しましょう。

なお、6月~9月にかけて収穫される「新レンコン」の場合は、まだ成熟していないレンコンを出荷しているため、通常のレンコンよりも日持ちがしません。

レンコンを長く日持ちさせるなら冷凍保存

レンコンを長く日持ちさせるなら冷凍保存

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レンコンを長く日持ちさせるなら、冷凍保存がおすすめです。ただし新鮮さを保つためには、常温や冷蔵のように丸ごと保存するのではなく、薄切りや乱切りなど、実際に使う形で冷凍する必要があります。きんぴらのように薄切りにする場合は、そのまま冷凍しても問題ありませんが、厚みのある輪切りや乱切りにして冷凍する場合は、下準備を施しましょう。

輪切りや乱切りの際の準備方法とは?

まず、レンコンの皮を剥いて実際に使うサイズにカットし、酢を少し入れた水に浸します。長くとも10分以内にしましょう。これは変色を防ぐためと、アク抜きをするためです。
もしくは、同じくお酢を少し入れたお湯で1~2分ほど、固茹でにします。その後、ペーパータオルなどで水気を切って冷まし、ラップや冷凍保存用の袋に入れて冷凍保存します。こうすれば、品質をさほど落とさず保存ができます。ただし1カ月以内を目安に食べきるようにしてください。また食感を残すため、料理をするときは解凍はしないでそのまま使いましょう。

新鮮でおいしいレンコンの見分け方

新鮮でおいしいレンコンの見分け方

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では最後に、新鮮でおいしいレンコンの見分け方をご紹介します。レンコンは夏から翌年の春にかけてほぼ1年中栽培されており、なかでも出荷のピークとなるのがお節料理の準備が始まる12月です。夏のレンコンは瑞々しさがありアクが少ないため、そのままサラダなどに入れて食べたり、炒めものに向いています。秋になると甘みが出てくるので、てんぷらや煮物にするのがおすすめです。
レンコンを選ぶときは、形がふっくらと丸みをおびており、まっすぐで肉厚なものを探しましょう。穴は小さめで身が多く、持ったときに重量感があるものが水分を多く含んでいます。選ぶ際の判断基準にしましょう。
また、表面の見かけも大事な判断材料になります。穴の内側が黒くくすんでいたり、カットした断面に色のムラや傷がある場合は鮮度が落ちているかもしれません。きれいな褐色で艶があり、傷みのないものがおすすめです。

まとめ

レンコンはあまり日持ちのしない食材であり、また光や乾燥に弱いため、湿度を保った状態で暗い場所や冷蔵庫に保存するようにしましょう。また長期保存をする場合は冷凍することになりますが、そのまま凍らせるのではなく、ひと手間かけて、下ごしらえを済ませてから冷凍するようにしましょう。

プロフィール

監修者:中野 照規

監修者:中野 照規

管理栄養士。
これまでに高齢者施設や病院で厨房業務や栄養管理業務に携わる。現在は病院給食の現場で調理補助兼栄養士として食事管理を行っている。
栄養学生時代の学外実習で食育の面白さを知り、卒業後もボランティアスタッフとして食育に関わっている。