玉ねぎの栄養ってどんなものがある?種類によって栄養も違う?【管理栄養士監修】

炒め物やスープ、サラダなど幅広い調理方法ができる玉ねぎは、日頃から使う野菜として家に常備しているという家庭も多いのではないでしょうか。今回はそんな玉ねぎの旬の時期や栄養素、おすすめの調理方法についてご紹介します。

玉ねぎの栄養ってどんなものがある?種類によって栄養も違う?【管理栄養士監修】
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玉ねぎの旬はいつ?

玉ねぎの旬はいつ?

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玉ねぎは、比較的安定して1年中販売されている野菜のひとつです。しかし、玉ねぎの栽培に適した温度は15~20℃前後のため、ある程度暖かい気候を持つ地域が産地になっています。そのため、北海道は春に種をまいて秋に収穫、ほかの地域は秋に種をまいて春から初夏にかけて収穫をしています。冬の時期でも玉ねぎが食べられるのは、秋に収穫した北海道の玉ねぎを冷蔵貯蔵して出荷しているためです。
玉ねぎは、根や葉の部分が枯れると「休眠」という状態に入り、栄養価が落ちにくくなります。この休眠と冷蔵保存を組み合わせることで、出荷時期を調整しています。

玉ねぎに含まれる栄養とは?

玉ねぎに含まれる栄養とは?

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玉ねぎにはミネラルやビタミン、タンパク質など一般的な成分はほとんど含まれていませんが、それ以外の特定の栄養が豊富に含まれています。その代表的なものが、硫化アリルとケルセチンです。

硫化アリル

ユリ科の植物に特有の「硫化アリル」は、玉ねぎ特有のニオイと辛味の元です。玉ねぎを切ったときに涙が出るのも硫化アリルの影響で、そのほかに血液をサラサラにしたり、交感神経を刺激して体温を上昇させたりするという主旨の論文が発表されています。加えてビタミンB1の吸収しやすいため、豚肉や大豆などと一緒に調理するのがおすすめです。

ケルセチン

ケルセチンはポリフェノールの一種で、玉ねぎの皮に近い部分に含まれている色素成分です。抗酸化作用があり、健康を守るのに効果があるとする報告があります。

玉ねぎは種類によって栄養に違いがある?

玉ねぎは種類によって栄養に違いがある?

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一口に玉ねぎといっても、サラダによく使われる新玉ねぎや紫色の玉ねぎなど、いくつか種類があります。ここでは日本で食べられている代表的な玉ねぎを紹介します。

黄玉ねぎ

玉ねぎは種類によって栄養に違いがある?

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日本で最も多く出回っている玉ねぎです。明治時代にアメリカから北海道に輸入された「イエローダンバース」という品種の玉ねぎが元となっており、現在では地域にあわせてさまざまな品種が栽培されています。辛味が強く、加熱することで甘味や旨味が出るという特徴があります。日持ちするため、収穫後は1カ月程度乾燥させてから出荷されます。

新玉ねぎ(白玉ねぎ)

玉ねぎは種類によって栄養に違いがある?

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新玉ねぎは、外側も内側も透明な白い色をしているため白玉ねぎとも呼ばれます。黄玉ねぎに比べると水分が多く含まれているものの、栄養的には大きく違いはありません。春先のみ出回り、辛味が少ないという特徴があります。生のまま葉物野菜と一緒にサラダとして食べるのがおすすめです。

紫玉ねぎ(赤玉ねぎ)

玉ねぎは種類によって栄養に違いがある?

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紫玉ねぎや赤玉ねぎ、レッドオニオンと呼ばれる赤紫色の玉ねぎは、アントシアニンという色素が多く含まれています。アントシアニンはブルーベリーにも含まれる色素で、抗酸化作用が期待できます。新玉ねぎと同様、辛味が少なく、生で食べるのに向いています。サラダの彩りとして利用されます。

玉ねぎの栄養を逃さない調理方法

玉ねぎの栄養を逃さない調理方法

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最後に玉ねぎに含まれる栄養を逃さない調理方法を紹介します。
まず、玉ねぎの辛味を薄めるために水に長時間さらすのは避けましょう。玉ねぎに含まれる栄養は、水に溶け出してしまいます。辛味を消したいときは、切った状態でしばらく空気に触れさせておくようにしましょう。硫化アリルがアリシンと呼ばれる物質に変化し、辛味が抜けます。
また、玉ねぎは火を通すと甘く美味しくなりますが、熱に弱い栄養素は壊れてしまいます。火を通して食べるだけでなく、生でも食べるようにすれば玉ねぎの栄養をしっかり摂ることができます。

まとめ

玉ねぎは種類が豊富で、アントシアニンなど品種によって栄養素が違います。また、よく見る玉ねぎは一般的な栄養素は少ないものの、健康を守るために役立つ栄養素が含まれています。最近は通常の黄玉ねぎだけでなく、サラダに適した新玉ねぎや紫玉ねぎなども簡単に手に入るようになってきています。玉ねぎを生で食べることで得られる栄養素も多いので、ぜひいろいろな種類の玉ねぎを手に取ってみてください。

プロフィール

監修者:中野 照規

監修者:中野 照規

管理栄養士。
これまでに高齢者施設や病院で厨房業務や栄養管理業務に携わる。現在は病院給食の現場で調理補助兼栄養士として食事管理を行っている。
栄養学生時代の学外実習で食育の面白さを知り、卒業後もボランティアスタッフとして食育に関わっている。

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