【管理栄養士監修】枝豆の糖質やカロリーはどの程度?食物繊維などについても解説
お酒のおつまみとして定着している枝豆。おつまみのイメージが強いですが、実は糖質が低く、健康によいヘルシーな食品であるのはご存知でしたか?この記事では、枝豆に含まれる糖質やカロリーの量、またそのほかに含まれている栄養素をご紹介します。
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枝豆ってどんな食品?

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枝豆は、大豆を未成熟な状態で収穫したものです。未成熟な状態といっても栄養満点で、大豆の子どもとして豆の持つ栄養素と、野菜としての栄養素の両方を合わせ持っています。
そもそも枝豆は枝付きのまま茹でて食べることから、枝豆と呼ばれるようになりました。いつ頃から食べ始めるようになったかは定かではありませんが、文献によると江戸時代には食べる習慣があったと考えられています。枝豆を食べるのはもともと日本独自の習慣でしたが、近年では和食ブームや冷凍食品の普及が進み、諸外国でも食べられるようになってきました。
枝豆は、産地などによっていくつかの種類があります。市場に最も出回っているのは、白毛種というもので、さやや茎に白い産毛が生えている枝豆です。ほかに東北地方が産地の茶豆は、産毛や薄皮が茶色がかっていて、強い甘みと風味のよさが特徴です。茶豆の一種で有名なものとして、山形県のだだちゃ豆があります。
関西地方を中心に栽培されている黒豆は、さやの中の薄皮が黒味を帯びていて、濃厚な甘みとコクが特徴です。兵庫県の特産物である丹波黒大豆は、お正月に食べる黒豆を未成熟な状態で収穫したもので、大粒で甘みがあります。
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枝豆の糖質はどのくらい?

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枝豆は糖質制限ダイエットに向いているといわれる食品の1つです。しかしビールの相方として、ついつい際限なく手が伸びてしまう食べ物でもあります。枝豆には、いったいどのくらいの糖質が含まれているのでしょうか?
そもそも糖質とは、炭水化物の一部です。炭水化物は私たち人間が活動をするためのエネルギー源となるものですが、大きく糖質と食物繊維という2つの項目に分かれます。
文部科学省のデータによると、茹でた枝豆の炭水化物量は100g中8.9gで、そのうち4.6gが食物繊維であることから、糖質はおよそ4.3gであることがわかります。
(参照元:http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/11/30/1365343_1-0206r8_1.pdf)
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枝豆のカロリーや食物繊維はどのくらい?

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茹でた枝豆100gのカロリーは134kcalで、食物繊維は先ほどご紹介した通り、4.6gです。しかし食物繊維は水溶性のものと不溶性のものに分かれており、枝豆には水溶性の食物繊維が0.5g、不溶性の食物繊維が4.1g含まれています。水溶性の食物繊維は、糖質の吸収速度を緩やかにし、血糖値の上昇を抑えてくれる効果があるといわれています。一方不溶性の食物繊維は、水分を吸収して便の量を増やし、便の排出を促します。どちらも含む枝豆は、健康維持に適した野菜といえます。
「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」から引用
https://fooddb.mext.go.jp/result/result_top.pl?USER_ID=17799
(参照元: http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/11/30/1365343_1-0206r8_1.pdf)
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その他枝豆が多く含む栄養は?

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糖質や食物繊維以外に、枝豆に含まれる栄養素にはどんなものがあるのでしょうか?代表的なものをご紹介します。
たんぱく質
枝豆はたんぱく質が豊富で、茹でた枝豆100g中にたんぱく質は11.5gも含まれており、たんぱく質が豊富といわれる生卵の12.3gに近い数値です。またたんぱく質に含まれるメチオニンは、アルコールの分解を助ける役割があるため、ビールのお供にぴったりといえるでしょう。
ビタミン類
枝豆にはビタミンも多く含まれており、なかでもビタミンAとビタミンCは、大豆には含まれない栄養素です。ビタミンAは、視力や免疫システム、臓器が適切に機能するように助ける役割があり、ビタミンCは、皮膚や細胞のコラーゲンの合成に欠かせません。また枝豆にはビタミンB1も多く含まれており、糖質をエネルギーに変える役割があります。そのため、枝豆は胃腸の消化機能が低下しがちな夏場にぴったりの食材といえます。
その他の栄養素
ほかにカリウムやマグネシウム、鉄分、葉酸などの栄養素も多く含まれています。赤血球の成熟に関与しているとされる葉酸は、特に妊婦に必要な栄養素の一つで、胎児の正常な神経管の形成にも必要だといわれています。
参照元: http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/11/30/1365343_1-0206r8_1.pdf
また枝豆はさやごと茹でるため、栄養素を逃がしにくいという特徴もあります。特にビタミンCは水溶性のため、水に長時間さらすと流れ出てしまいますが、さやごと茹でるため比較的栄養素が損なわれずに済みます。
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まとめ
枝豆は大豆を未成熟な状態のうちに収穫したものではありますが、その分大豆と野菜両方の栄養素を含んでいます。夏場にぴったりな野菜なので、ぜひ取り入れて暑い夏にのりきるのに役立ててみてください。
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プロフィール

監修者:横川 仁美
管理栄養士。食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表。
メタボリックシンドロームの人へ向けた保健指導を中心に、ダイエットサポート、電話相談、雑穀販売等のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方に、食のアドバイスに携わる。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。
また、健康食育シニアマスターやマイ穀スタイリスト、ヘルスケア栄養ライターの資格も保有。