【管理栄養士監修】お米はどれくらい日持ちする?保存方法についても解説
生のお米や炊いたご飯がどのくらい日持ちするかをご存知でしょうか?お米は日本人の日常生活に欠かせない主食です。毎日食べるものだからこそ、その特徴や保存方法をしっかり押さえておくことが大事です。この記事では、お米やご飯の保存期間や保管方法に関する情報をお届けします。
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お米はどれくらい日持ちする?

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精米したお米は乾燥しているので、日持ちについてそこまで気にしている人は少ないかもしれません。実際、お米の袋を見ると、賞味期限や消費期限については記載されていません。
しかし、お米も生鮮食品の1つなので、時間とともに劣化していきます。目安として、春から夏にかけてはおよそ1ヶ月、秋から冬でも2ヶ月以内に食べきるようにしましょう。
しかい、この期間を過ぎても食べられないというわけではありません。きちんとした設備で管理すれば、お米は長期間の保存も可能です。
日本では収穫から1年経過したお米を「古米」、2年が経つと「古古米」などと呼びます。とくにお寿司のシャリは、寿司酢が染み込みやすいという理由から、伝統的に古米を好んで使用します。
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お米は常温で保存できる?

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お米の管理で大切なのは、高温多湿な環境を避けることです。気温が高ければ酸化しやすくなり、湿度が高いとカビが発生する危険性があります。そのため、直射日光の当たらない涼しい場所で保管しなければなりません。
このとき、購入した袋の状態で置いておくのはNGです。販売用のプラ袋には小さな通気口が開いているので、そこから湿気や虫、カビの胞子などが入ってしまいます。専用の米びつなどに移し替えて密閉しましょう。
除湿剤を入れておくと、より保存効果が高まります。逆に、油や洗剤などにおいが強いものと一緒にしまうと、お米に移ってしまう可能性があるので注意してください。
また新しいお米を補充するときは、容器に前のお米が残っていない状態にするのもポイントです。空にした容器をきれいに掃除し、水気をきちんと拭き取ってからお米を足すようにしましょう。
ちなみに、精米されていない玄米なら、常温でも比較的長期間保存することができます。これは玄米の場合、中心の白米部分の周囲が糠(ぬか)に覆われて守られているからです。
お米を長期保存するにはどうする?冷蔵庫に入れるのがよい?

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お米を長く保存するには、それだけ湿気と気温に注意しなければなりません。
留め金の付いたガラス容器など密閉性のとくに高い入れ物を用意し、しっかり中を乾燥させてから使いましょう。
長期保存をする際は、冷蔵庫がおすすめです。湿度も低く保たれ虫も入りにくいので、保管場所として適しています。
ただし、袋のまま保存する際は、未開封であっても前述のとおり、販売用の米袋には小さな穴が開いているため、袋ごと密閉容器に入れてから冷蔵庫にしまってください。
しかし、冷蔵庫のスペースに余裕があまりないという場合は、ペットボトルで保管するという方法もあります。500mlのボトルは3合分くらいのお米が入ります。残量もわかりやすくおすすめです。もちろん、事前にペットボトルの中はしっかり乾かしておきましょう。
炊いたご飯の保存方法は?

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では、炊いた後のご飯はどうすればよいのでしょうか。続いて炊いたご飯の扱い方について解説します。
炊飯器での保存目安は4~5時間
一般的な電気炊飯器の保温機能は、約70度に設定されています。この温度では腐敗菌が生存できないため、ご飯が腐ってしまうということはありません。
しかし、保温状態が長く続くと、ご飯の水分が飛んで硬くなったり黄色くなったりします。
また、炊いたご飯はおよそ4~5時間で味が落ちるといわれていますので、この時間内に食べきるか、残った分を容器に移して冷蔵庫などに保存する必要があります。
長期間保存するなら冷凍保存を
炊いてから5時間以上経過したご飯は、冷蔵庫か冷凍庫で保存しましょう。比較的早期に使う予定があれば冷蔵でも構いませんが、そうでなければ冷凍してしまうのがおすすめです。
冷蔵でも冷凍でも、大切なのは前もって粗熱を取っておくことです。
熱いままのご飯をラップや保存用ビニール袋などに入れ、ある程度冷ましてから冷蔵庫ないし冷凍室に保存します。このとき一膳分くらいずつ小分けにすると、後で使う時に便利です。
冷凍の場合でも、あまり長期にわたって保存するのは好ましいとはいえません。長くても1ヶ月、できれば1週間以内には使い切るようにしましょう。
まとめ
炊く前の精米したお米は、高温多湿を避け、日光の当たらない風通しのよい場所に保管しましょう。また炊いた後のご飯は、炊飯器の保温機能下で4~5時間、その後は冷凍庫などで保存するなどの方法をとりましょう。今回のサイト情報を参考に、ぜひいろいろなお米のレシピにチャレンジしてみてください。
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プロフィール

監修者:中野 照規
管理栄養士。
これまでに高齢者施設や病院で厨房業務や栄養管理業務に携わる。現在は病院給食の現場で調理補助兼栄養士として食事管理を行っている。
栄養学生時代の学外実習で食育の面白さを知り、卒業後もボランティアスタッフとして食育に関わっている。