たけのこの日持ち・賞味期限はどのくらい?保存方法や選ぶときのポイントも解説
コリコリとした食感が魅力の、春の風物詩たけのこ。大量に分けてもらったときやまるまる1本購入したときは、なかなか使い切れないということもあるのではないでしょうか。保存方法によっては、たけのこは7~10日間程度の保存が可能になります。この記事では、使い切れなかったたけのこを保存する方法をご紹介します。
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たけのこはどれくらい日持ちする?

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春を思わせる豊かな香りが特徴のたけのこ。近年は、1年を通して水煮が出回っていますが、やはり旬の時期に採れたたけのこは、春の訪れを感じさせてくれます。そんなたけのこですが、収穫後は鮮度が落ちやすく、生のまま時間が経つとエグみが強くなってしまうため、このエグみを取り除くために下茹でする必要があります。下茹ですることにより、たけのこは冷蔵庫で7~10日間程度の保存が可能になります。
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たけのこを冷蔵庫で保存する方法

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たけのこはすぐに調理する場合でも、保存する場合でも、下茹でが欠かせない食材です。まずは、その茹で方を確認していきましょう。
たけのこの正しい茹で方
1.不要な部分を切り落とす
たけのこを丁寧に洗い、根元の固い部分を1cm切ります。穂先は斜めに5~6cm程度切り落としてください。中まで早く火を通し、茹で上がったときに皮がむきやすいよう、縦に2~3cm程度の切り目を入れます。
2.鍋で 40~60分間茹でる
鍋にたけのこがかぶる程度の水を入れます。米ぬかをひとつかみと赤唐辛子を1~2本入れ、落としぶたをして、強火にかけます。沸騰したら弱火にして40~60分間コトコトと茹でてください。米ぬかには、たけのこのエグみを取り、やわらかくする効果があります。赤唐辛子も同様にエグみを和らげる効果、さらにぬか臭さを消し、保存期間を延ばす効果もあります。米ぬかが手元にない場合は、生米や米のとぎ汁、重曹でも代用可能です。
3.火が通ったら鍋のまま冷ます
竹串が抵抗なく通るようになったら茹であがりのサインです。火を止めて鍋のままゆっくりと冷まします。徐々に温度を下げていくことで、エグみが弱まっていきます。
冷蔵保存の方法
皮をむき、適当な大きさに切って、密閉できる保存容器に入れます。たけのこが浸るくらいの水を入れ、冷蔵庫で保管してください。なるべく毎日水を取り替えることで、傷みが進みにくくなります。また時間がない場合、皮をむいたり切ったりせず、ゆで汁ごと容器に入れて保存することも可能です。しかし、2日間程度しか日持ちしないため、早めに消費するよう気をつけてください。
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たけのこは冷凍保存もできる

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より長くたけのこを日持ちさせたいなら、冷凍保存がおすすめです。冷凍保存では、3週間から1ヶ月程度保存しておくことができます。しかし、たけのこは繊維が多く、そのまま冷凍すると解凍したときに筋が目立ち、水分が抜けてスカスカになってしまうことがほとんどです。そのため、冷凍するときは水分が飛ばないよう一工夫する必要があります。
だし汁につけて保存する
水分がなくならないよう、だし汁とともに冷凍する方法です。だし汁のほかに水やコンソメスープでも保存ができます。保存方法は以下の通りです。
1.たけのこを用途に合わせてカットする
冷凍保存する前もアク抜きは欠かせません。たけのこが十分冷めたら、食べやすい大きさに切り分けましょう。カットするときは繊維を断つよう、なるべく小さく薄めに切るのがポイントです
2.保存袋にだし汁と一緒に入れて冷凍する
たけのことだし汁を一緒に保存袋に入れます。冷凍するときは金属製の調理用バットの上に袋を置き、上から保冷剤を乗せて冷凍するのがおすすめです。
砂糖をまぶして保存する
砂糖には水を閉じ込める保水作用があり、その作用を利用した保存方法です。凍ったまま料理に使用できるため、解凍の手間がかからず、砂糖の甘味もほとんど感じません。
1.たけのこを切り分け、砂糖をまぶす
下茹でしたたけのこを、なるべく小さく、薄めに切って両面に砂糖をまぶします。用途が決まっている場合は、それに合わせて、さらに小さく切り分けてもOKです。
2.ラップで包んで保存袋に入れ、冷凍する
砂糖をまぶしたたけのこを少量ずつに分けてラップで包み、保存袋に入れます。
たけのこを選ぶときに見るポイント

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美味しいたけのこを選ぶために大切なことは、手にとって重さを確認することです。ずっしりと重たいものがおすすめです。また皮の色は淡黄色~薄茶色、穂先は黄色のものを選んでください。皮が黒ずんでいたり、穂先が緑がかったりしているものは、日にあたってエグみが強くなっているかもしれません。カットしたものを購入するときは、切り口が白くみずみずしいものを選びましょう。
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まとめ
たけのこは1回で食べきれないことがほとんどです。あとでもおいしくいただくためには、保存方法を工夫する必要があります。たけのこの冷蔵保存・冷凍保存には、水を取り替えたり、砂糖をまぶしたりといった一手間が必要ですが、格段に保存期間を延ばすことができるので、ぜひお試しください。保存したたけのこは、なるべく早めにいただきましょう。
プロフィール

監修者:中野 照規
管理栄養士。
これまでに高齢者施設や病院で厨房業務や栄養管理業務に携わる。現在は病院給食の現場で調理補助兼栄養士として食事管理を行っている。
栄養学生時代の学外実習で食育の面白さを知り、卒業後もボランティアスタッフとして食育に関わっている。