【管理栄養士監修】オリーブオイルは日持ちする?保存に関する注意点なども解説
いろいろなレシピで活躍するオリーブオイル。しかし、使いきらないうちに賞味期限が切れてしまった...なんてこともあるのではないでしょうか。この記事では、オリーブオイルがどれくらい日持ちするのか、また、どんな場所に保存するとよいのか、選び方のポイントなどをご紹介します。
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オリーブオイルは日持ちする?

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そもそもオリーブオイルはどのくらい保存できるのでしょうか。
オリーブオイルの賞味期限は、瓶に詰められてから1年半~2年です。ボトル開栓後は空気に触れて酸化が進み、だんだんと風味や栄養成分が薄れていきます。加熱せずそのまま料理にかけて食べる場合は、ボトルを開けてから3ヶ月以内のものを使うようにしましょう。開封してから日が経ってしまったものは、加熱調理に利用するのがおすすめです。
オリーブオイルの糖質・カロリーはどのくらい?栄養素についても解説オリーブオイルは健康によい油として知られています。しかし、具体的にほかの油と何が違うのか、ご存じでしょうか?この記事では、オリーブオイルの糖質量やカロリーをはじめ、栄養素について解説します。
オリーブオイルは冷蔵庫より常温での保存がよい?

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オリーブオイルを劣化させないためには、どこに保管すればよいのでしょうか。
常温の涼しい場所がベスト
オリーブオイルを保存する最適な温度は、16~18℃です。30℃以上の高温に置いていると劣化が進み、5℃以下の低温では白く凝固してしまいます。そのため冷蔵庫には入れず、常温での保存がよいでしょう。
できるだけ温度は一定に
凝固と融解を何度も繰り返していると、香りが飛び、劣化に繋がります。なるべく一定の温度で保存するのが理想的です。しかし、冬場に常温で保存していたら、白く凝固してしまったということもあるかもしれません。そのときは、ゆっくりと常温に戻せばまた問題なく使えます。すぐに溶かそうとして急激に温めると、かえって酸化が進みかねないので気をつけてください。
冷凍庫には入れない
冷凍庫で保存するのは凝固が進むだけなので、あまりおすすめはできません。オリーブオイルは風味に変化がなければ、多少賞味期限を過ぎても食べられるので、わざわざ冷蔵庫や冷凍庫に保存しなくてもよいのです。
オリーブオイルの保存に関する注意点

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常温保存の他にも、気をつけるべきポイントがあります。劣化を防ぐための大切なポイントなので、覚えておきましょう。
紫外線(直射日光)を避ける
オリーブオイルは紫外線に弱いので、直射日光を避けて保存します。お店で販売されているオリーブオイルは、紫外線を通さない、黒っぽい遮光瓶に入っていることがほとんどです。しかし遮光瓶に入っていても、完全に紫外線をシャットアウトすることはできません。そのため、窓の近くは避け、光が当たらないところで保管してください。
空気に触れさせない
空気に触れると酸化が進み、劣化に繋がります。そのため、できるだけ空気に触れないようにするのがポイントです。瓶は横にせず、立てて保存しましょう。またプラスチックや陶器の容器は酸素が透過するため、詰め替えはおすすめできません。
早めに使いきる
なるべく早めに使いきるよう時間管理にも気を配りましょう。なかなか使いきれないのであれば、小さめサイズを頻繁に購入するのがおすすめです。
オリーブオイルを使う場面がわからず、いつも残してしまうという方は、スープ、温野菜、納豆、味噌汁など、さまざまな料理にかけてみましょう。基本的にオリーブオイルは、和食にも洋食にもどんな料理にも使えます。とくに、揚げ物はからっと揚がるのでおすすめです。ぜひいろいろな料理に使ってみてください。
オリーブオイル選びのポイント

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オリーブオイルを選ぶ際は、以下の点に着目してください。
・酸度の低いもの
・オーガニック認証、原産国や品種、収穫時期などが明記されている
オリーブオイルは、化学処理を行うか行わないかで種類が分かれます。化学処理を行わず、オリーブの実を搾油しただけのものをバージンオリーブオイル、化学処理を行うものをピュアオリーブオイルなどと呼びます。
エキストラバージンオリーブオイルとピュアオリーブオイルについて掘り下げてみましょう。
エキストラバージンオリーブオイル
バージンオリーブオイルのなかでも、酸度0.8%以下という厳しい規定をくぐり抜けた、最高級品です。酸度が上がるにつれて、ファイン、オーディナリー、ランパンテという名前で呼ばれます。
酸度とは酸化の度合いを示しており、数値が高いほど劣化が早くなります。
ピュアオリーブオイル
化学処理をして精製されたオイルを、人の手によってブレンドしたものを指します。そのため、エキストラバージンに比べて、香りが少なく、品質はやや劣ります。
サラダなどにかけてそのまま食べる場合は、酸度が低く、風味や香りがよいエキストラバージンオリーブオイルがおすすめです。
まとめ
オリーブオイルは開封すると劣化が進むため、早めに使いきらなければいけません。しかし、常温保存、光や空気に触れさせないなど、ポイントをおさえれば劣化の進行を遅くできます。適切に保管して、美味しいうちに、ぜひいろいろな料理に活用してみてください。
プロフィール

監修者:横川 仁美
管理栄養士。食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表。
メタボリックシンドロームの人へ向けた保健指導を中心に、ダイエットサポート、電話相談、雑穀販売等のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方に、食のアドバイスに携わる。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。
また、健康食育シニアマスターやマイ穀スタイリスト、ヘルスケア栄養ライターの資格も保有。