【管理栄養士監修】牛肉に含まれる栄養や効能を紹介!食べ方の解説も

焼き肉やローストビーフなど、食卓を豪華に彩る牛肉。カロリーが高いというイメージが強い食品ですが、実は栄養満点で健康にも嬉しい効能が期待できます。この記事では、牛肉の主な栄養素と部位ごとの栄養素、おすすめの食べ方などをご紹介します。

【管理栄養士監修】牛肉に含まれる栄養や効能を紹介!食べ方の解説も
出典 : MaraZe/Shutterstock.com

タンパク質?鉄分?牛肉に含まれる栄養とは

タンパク質?鉄分?牛肉に含まれる栄養とは

Liliya Kandrashevich/Shutterstock.com

牛肉には良質なタンパク質とビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。それぞれどのような栄養素なのでしょうか。

タンパク質

人間の体に含まれるタンパク質は、約20種類のアミノ酸からできています。そのうち人間が体内で合成することができない9種類のアミノ酸を、必須アミノ酸といいます。牛肉にはこの必須アミノ酸がバランスよく、かつ多く含まれているため、良質なタンパク源といわれています。

トリプトファン

トリプトファンというアミノ酸は、牛肉の赤身に多く含まれています。このトリプトファンから作られるセロトニンは、神経伝達物質として働いており、不足すると依存症やうつ症状が出やすいといわれています。牛肉を適量食べることで、うつ症状の予防や脳の健康を保つことに繋がります。

カルニチン(リジン+メチオニン)

リジンとメチオニンから作られるカルニチンは、運動時の脂肪燃焼を促進する効果があるといわれています。このカルニチンも牛肉の赤身に多く含まれているので、運動を行うダイエットをしているなら、摂取すべきだといえるでしょう。

ビタミン

水溶性のビタミンと脂溶性のビタミンがあり、牛肉に多く含まれているビタミンは以下のものがあります。

ビタミンB6

ビタミンB6はアミノ酸の代謝に関わっています。不足すると皮膚炎などが起こりやすく、過剰に摂っても感覚神経障害に陥りやすくなるため、適切な量を摂取する必要があります。厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、18~29歳の男性の1日におけるビタミンB6の推奨量は1.4mgで上限量が55mg、女性の推奨量は1.2mgで上限量が45mgといわれています。
ちなみに、牛肉に含まれるビタミンB6は生肉の状態で、和牛肉のバラ肉100gに対して0.16mg、比較的多いモモ肉の赤身でも100g中に0.38mgです。調理するとビタミンB6は減少しますが、減少しなかったと仮定して牛肉(モモ肉)だけでビタミンB6の上限の量を食べる場合、男性で14.4kg、女性で11.8kg相当を摂取する必要があります。フードファイターでもない限り上限量を超えることはないので、常識の範囲であれば過剰摂取を気にする必要はありません。
(出典元:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000067134.pdf

ビタミンB12

ビタミンB12はアミノ酸や脂質の代謝を手助けする役割があります。不足すると悪性貧血や神経障害などが起こりやすくなります。18歳以上の男女ともに1日におけるビタミンB12の推奨量は2.4μgといわれています。
(出典元:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000067134.pdf

ミネラル

ミネラルは体内機能の調節・維持を担っています。骨を作ったりホルモンを生成したりと、わたしたちの体を構成している大事な栄養素です。ナトリウム・カリウム・カルシウムなどがこれに当てはまります。なかでも牛肉に多く含まれているのは、鉄とカリウムです。

ヘム鉄(ミオグロビン)

牛肉に含まれるミオグロビンというタンパク質には、ヘム鉄と呼ばれる鉄が含まれています。このヘム鉄は体に吸収されやすいため、貧血にお悩みの方や月経で鉄分が不足しがちな女性は、ぜひ摂取したい栄養素です。

カリウム

カリウムにはナトリウムを排出する役割があります。不足するとこの機能が鈍くなるだけでなく、脱力感や食欲不振にも繋がります。

牛肉の栄養は部位によって異なる

牛肉の栄養は部位によって異なる

Davidchuk Alexey/Shutterstock.com

牛肉に含まれる栄養成分は前述のとおりですが、これらの栄養は部位によって含有量が異なります。たとえばハツ(心臓)にはビタミンB1、B2が多く、レバー(肝臓)には鉄分が豊富に含まれています。タン(舌)にはタウリンが多く含まれており、肝臓の働きを助けます。
また、バラ肉やサーロイン、リブロースなどの部位は高カロリーで、肩やももはその半分程度です。和牛か輸入牛かでもカロリーは異なり、全体的に和牛の方が高カロリーで、輸入牛は3/5程度のカロリーです。
(出典元:https://yonago-mc.hosp.go.jp/wp-content/uploads/2016/02/eiyou_news2010-4.pdf

牛肉の栄養を考えた食べ方

牛肉の栄養を考えた食べ方

Lisa Mar/Shutterstock.com

牛肉には栄養素が豊富に含まれていますが、その栄養をなるべく逃がさないよう摂取するにはどのように調理したらよいのでしょうか。

先ほども述べたとおり、和牛よりも輸入牛の方がカロリーが低いため、カロリーが気になる方は輸入牛の方がおすすめです。グリルで焼くようにすれば、余分な脂肪が落ちてさらにカロリーを抑えられます。お鍋や煮物に使用する場合は、鉄分が流れてしまうので煮汁も一緒に食べるようにしましょう。
また冷凍肉を解凍する場合は、ゆっくりと時間をかけて解凍すれば、栄養素を保ったまま解凍できます。電子レンジは使わず、氷水や冷蔵庫を使ってじっくり解凍してみてください。栄養だけでなくおいしさも保てます。

まとめ

牛肉は単に高カロリーな食べ物ではなく、人間に必要な必須アミノ酸やビタミン・ミネラルが豊富に含まれています。適量を摂取することで、より健康的な生活が送れることでしょう。ぜひ、日頃の食事に牛肉を取り入れてみてください。

プロフィール

監修者:横川 仁美

監修者:横川 仁美

管理栄養士。食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表。
メタボリックシンドロームの人へ向けた保健指導を中心に、ダイエットサポート、電話相談、雑穀販売等のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方に、食のアドバイスに携わる。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。
また、健康食育シニアマスターやマイ穀スタイリスト、ヘルスケア栄養ライターの資格も保有。

「食」の人気記事