【料理家監修】トマトの追熟方法は?青いトマトがリコピンたっぷり甘~いトマトに変身!
まだ青いトマトや未熟なトマトは、家庭でも簡単に熟したトマトにすることができます。真っ赤で糖度も高いトマトは、リコピンも豊富で健康効果も期待できます。この記事では、未熟なトマトを赤く美味しいトマトへ変える追熟方法をご紹介します。トマトを追熟させて、栄養をまるごといただきましょう。
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未熟なトマトの追熟方法

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まだ青さが残っているトマトをいただいたり、安かったから購入したりといった経験はありませんか?しかし未熟なトマトであっても追熟方法を知っておけば、家庭で簡単に赤いトマトに変えられます。詳しい方法を見ていきましょう。
常温でトマトを追熟させる方法
窓際などの日が当たる場所にヘタを下にして置きましょう。青みの程度によって、追熟する日数は異なりますが、少し青みが残っている程度なら1~2日、半分かそれ以上残っている程度なら4~5日くらいが目安です。最初のトマトの状態や温度などで必要日数が変わってきます。様子を見ながら熟しすぎないように気を付けてください。
また、夏場の室内は気温が高く、予想よりも早く追熟が進み、傷んでしまうことも考えられますので、熟したらすぐに冷蔵庫に入れるようにしてください。
黒い布でトマトを追熟させる方法
日の当たる窓際に、トマトのヘタを下向きにして置き、直接黒い布をかぶせます。目安は2~3日ですが、色の変化に気を付け、追熟の様子を見ながら行ってください。
しかしこの方法は、「確かに甘くなった」「赤く熟した」という声もあれば、あまり効果が見られないという声もあるようです。
新聞紙でトマトを追熟させる方法
新聞紙を霧吹きなどでムラのないように湿らせて、トマトを包み、風通しのよい日が当たらない場所に置きます。目安は3~4日と、日光に当てる方法よりも少し時間がかかります。追熟の変化に気を付けながら行ってください。もし、新聞紙が乾燥してきたら適宜湿らせます。少し手間がかかる方法ですが、日の当たる窓際がないという方には向いている方法です。
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トマトの追熟を早める裏技

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前述のように追熟方法をいくつかご紹介しましたが、せっかく購入した(いただいたor収穫した)トマトを、できるだけ早く食べたいと思う時もあります。そんな時には追熟を早める裏技があります。それはリンゴと一緒にポリ袋などで保存する方法です。
野菜や果物からは成長を促進させる成分のエチレンガスが出ていますが、特にリンゴはエチレンガスを作り出す作用が活発です。そして、トマトはリンゴのエチレンガスによって追熟がすすみやすいという特徴があります。追熟させるには、もってこいの組み合わせと言えます。
追熟方法は、リンゴと一緒にトマトをポリ袋などに入れ、できるだけ空気をたくさん入れ膨らませ、しっかりと口を縛っておきます。気温や湿度が高い場合は、ポリ袋に入れておくと蒸れやすくなってしまいます。様子を見ながら、時々口を開いて新鮮な空気と入れ替えることをおすすめします。
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未熟なトマトと完熟トマトのリコピンを比較

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トマトの栄養成分であるリコピンとは、そもそもどんな働きをするのでしょうか?
リコピンとは赤い色素であるカロテノイドの一種で、抗酸化作用に優れた成分です。抗酸化作用と言えば、β-カロテンやビタミンEなども知られていますが、リコピンの抗酸化作用の効力はβ-カロテンの2倍以上、ビタミンEの100倍以上にもなると言われています。
抗酸化作用は活性酸素を取り除く効果も期待できます。活性酸素は体内に入ってきた細菌やウイルスを攻撃する物質ですが、食生活や生活習慣の乱れ、ストレスなどが原因で過度に増えると、体に悪影響を及ぼします。抗酸化作用はこうした活性酸素を取り除き、健康や美容にも効果が期待できます。そのため、リコピンはぜひ積極的に摂りいれたい栄養成分なのです。
それでは熟したトマトと熟していないトマトは、どのくらいリコピンの量は違うのでしょうか?
ズバリ、その差は約10倍と言われています。完熟トマトの場合1kgあたり約50mgが含まれているのに対し、熟していないトマトの場合5mg程度しか含まれていません。せっかく食べるのですから、この差を見逃さずに、ぜひとも熟したトマトを食べたいところです。
追熟完了!食べ頃トマトの見分け方

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食べ頃のトマトを見分けるにはどこをチェックすればよいのでしょうか?
まずは、触って感触を確かめましょう。固すぎず、柔らかすぎず、ほどよい弾力がある状態がよいでしょう。
次に見た目を確認しましょう。色は全体的に赤くなっている状態がベストです。店頭でよく見かけるような真っ赤で美味しそうなトマトに近ければ、追熟が完了して食べ頃になっていると言えます。
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まとめ
今回は青いトマトや未熟なトマトの追熟方法をまとめました。窓辺にそのまま並べたり、黒い布や新聞紙をかぶせたりと、どれも手軽にできるものばかりです。リンゴが手に入ればポリ袋にトマトと一緒に入れる方法もおすすめです。リコピンが豊富で、糖度の高い美味しいトマトを食べることは、健康維持や美容にも効果が期待できます。ぜひ一度、トマトの追熟を試してみてください。
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プロフィール

監修者:貞本 紘子
料理家。食育アドバイザー、幼児食アドバイザー。
岐阜県にて家庭料理、パン、ケーキの教室「colette」を主宰。
少人数制、初心者にも分かりやすく丁寧な指導で生徒数は6年間で述べ5500人。
「おうちご飯をもっと楽しく!」をモットーに活動中。