【料理家監修】嫌いな人必見!簡単に人参の臭いを消す方法
β-カロテンをはじめ豊富な栄養素が含まれている人参は、積極的にとりたい野菜の一つですが、臭いが嫌いという方も多くいます。人参嫌いの方がいるご家庭では、毎日の献立にも頭を悩ませていることでしょう。しかし、人参独特の臭みは下処理をしっかりとすれば消すことができます。今回は手軽にできる人参の臭いを消す方法をご紹介します。
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苦手な人が感じる人参の臭いとは

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家族の健康や子どもの成長を考えると、栄養豊富な人参はできるだけ食べてほしい食材です。しかし、セリ科の植物である人参には独特な臭いがあり、まさにこの臭いこそが嫌いな原因であることも多いのです。
人参が嫌いな方にとって、人参の独特な臭いは「青臭い」「カビ臭い」「石油や薬品類みたいな臭いがする」などと感じるようです。この臭いは調理済みの人参ではなく、生の人参でよくみられます。また、春に出回る「春人参」は特にこの臭いが強いと言われています。皮の部分は臭いが強いため、土を落とすために水洗いをしているだけでも、臭いを感じることもあります。
人参の臭いを消す4つの方法

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人参の臭いは適切な下処理をすることで、ある程度取り除くことができます。上手な下処理の方法をいくつかご紹介します。
電子レンジ加熱で人参の臭いを消す方法
電子レンジを使って加熱することで、手軽に人参の臭いを消すことができます。
まず、水200ccと、穀物酢(またはリンゴ酢)小さじ2分の1から3分の2を混ぜ、耐熱容器に入れます。そこへ、50gくらい(3分の1本が目安)の人参を千切り(または1~4mm幅でスライス)したものを入れます。ラップをかけずに、500ワットで2分 (600ワットでは1分40秒)ほど加熱します。機種によって、加熱が足りないと感じる場合は、人参の状態に合わせて適宜秒数を追加してみましょう。
塩で人参の臭いを消す方法
野菜を塩もみすることで、余分な水分を出す効果がありますが、同時に臭い消しの効果もあります。
人参をお好みの大きさに切り、ボウルなどの容器に入れ、塩を適量入れて塩もみします。塩が人参全体に行き渡ったら5分から10分ほど置き、水で洗い流して完了です。臭いが強い場合は、置く時間を長くすることで、さらに臭い消しの効果が上がります。塩もみは、サラダなど生で食べるときに向いています。
塩と酢で人参の臭いを消す方法
先述の方法をしてもまだ臭いが気になる場合は、お酢を併用してみましょう。
ボウルに塩と酢を適量入れてもみこみます。人参のえぐみや臭いの成分は、お酢と相性がよいので、さらに臭い消しの効果が期待できます。この場合も、水で洗い流してから使用してください。
茹でて人参の臭いを消す方法
他の野菜の下ごしらえと一緒に、調理前に下茹でして臭いを消す方法もあります。この方法はシンプルにお湯で茹でるだけなので簡単です。茹でていると灰汁が出てきますので、こまめに取り除くようにしましょう。下茹ですると臭いが和らぐほか、調味料がしみこみやすくなるため、料理の時短にもつながります。
さらに臭みを軽減させるには、人参を切る際に皮に近く色が濃い部分を取り除くとよいでしょう。
そのほかに、人参の臭みを感じにくくさせるレシピを取り入れるのも一つの方法です。カレーに入れたり、ごま油で炒めてきんぴらやナムルなどにしたりするのもよいでしょう。油を使ったレシピは、人参の栄養であるβ-カロテンを効率よく吸収できます。できるだけ取り入れてみましょう。
酸っぱい臭いや異臭に注意

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人参特有の臭みを消すには、これまでご紹介した方法で効果がありますが、次のような場合は腐っているため効果がありません。当然のことですが、食べられないのですぐに処分しましょう。
腐っている状態
・酸っぱい臭いや異臭がする
・白や青のカビが生えてくる
・切った中身が溶けてドロドロになっている
・全体が柔らかくふにゃふにゃになっていたり、シワシワにしなびたりしてくる
腐ってはいないが、早めに食べたほうがよい状態
また、次のような変化がみられた場合は、腐っているわけではありませんが、できるだけ早く食
べたほうがよい状態です。
・スが入っている
・先の細い部分などが黒くなっている
・根っこや芽が生えてきている
・一部のみが柔らかくなっている
人参の保存方法
人参の保存方法は、新聞紙などに包んで冷蔵庫で保存するか、気温が低い時期は冷暗所に保存するのがおすすめです。切ったものは、ラップで包んで冷蔵庫に保存しましょう。さまざまな料理に使って、傷む前に使いきりましょう。
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まとめ
人参の臭いを消す方法には、レンジで下処理する、酢を入れて塩もみする、下茹でするなどの方法があります。どれも手軽にできるので、ぜひ試してみてください。そして、人参独特の臭みではなく、酸っぱい臭いや異臭がする場合は腐っているため処分しましょう。傷みや腐敗の症状に気をつけて、できるだけ新鮮なうちに食べましょう。
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プロフィール

監修者:貞本 紘子
料理家。食育アドバイザー、幼児食アドバイザー。
岐阜県にて家庭料理、パン、ケーキの教室「colette」を主宰。
少人数制、初心者にも分かりやすく丁寧な指導で生徒数は6年間で述べ5500人。
「おうちご飯をもっと楽しく!」をモットーに活動中。