【料理家監修】栗を追熟すると甘くなる?プレミアムな栗はおうちで作れるんです!

秋の味覚といえば栗。ほくほくとした口当たりに甘い味わいが魅力の栗ですが、保存の仕方次第でもっとおいしく追熟させることができます。栗は旬の時期が限られた食材なので、せっかくならよりおいしくなる食べ方を追求していきましょう。

【料理家監修】栗を追熟すると甘くなる?プレミアムな栗はおうちで作れるんです!
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栗を甘くするための基礎知識

栗を甘くするための基礎知識

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栗の中には、食べてもあまり甘くないものもあります。これは、まだ糖が十分にたくわえられていない栗を食べてしまったからです。より甘い栗を食べたいのなら、しっかり糖をたくわえさせたものを選ぶ必要があります。
栗をより甘くするためのポイントは、保存する温度にあります。そもそも栗は、秋に実を落として春に芽を出す種子です。そのため、栗は冬の時期にでんぷんを糖に変えることで栄養をたくわえ、春の発芽に備えます。この糖こそが、栗の甘み成分なのです。

そこで注目したいのが「温度」です。栗は寒い時期に糖をたくわえる準備を始めるので、その環境を用意してあげれば家庭でも追熟させることができます。栗に「今は寒い冬だ」と思い込ませるために、0度前後のチルド室などで保存しましょう。3日の保存で糖度は2倍に増えますが、30日寝かせると約4倍にまでなります。少しでも早く食べたいか、それともしっかり熟成させたプレミアムな甘さを堪能したいか、好みによって追熟日数を決めましょう。

ちなみに、栗の糖度は常温だと増えないどころかどんどん減ってしまいます。というのも常温だと追熟の準備をしようとせず、むしろ呼吸などで栄養である糖を消費してしまうからです。甘さにこだわるのなら、常温保存はしないように気を付けましょう。

栗の追熟方法

栗の追熟方法

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追熟させる前にまず気を付けておきたいのが、栗の下処理です。栗は虫食いや虫の卵が産みつけられたものが混じっている可能性があります。そのまま保存してしまうとカビなどの原因にもなってしまうので、しっかりと下処理をしておきましょう。

下処理の手順

・栗を皮ごと水洗いしたあと、ボウルに張った水の中に数時間ほど浸けて虫食いチェックをします。浮いてきた栗は虫食いだったり、糖分が足りていないものなので、取り除きます。
・ザルなどに上げたらしっかりと水気を切って、よく乾かします。
・キッチンペーパーで栗を包み、穴の開いたビニール袋に入れます。ビニール袋に穴を開けるのは結露防止のためです。爪楊枝やフォークなどで開けておきましょう。冷蔵保存の場合、皮はそのままで構いません。

冷蔵庫での追熟

・温度が0度前後になる冷蔵庫のチルド室などに入れます。
・3日から最長で1ヵ月ほど寝かせて追熟させます。
※キッチンペーパーが湿っていたら、カビ防止のために取り換えましょう。
※2週間以降はカビが生えやすくなるので、長期間保存する場合はチェックを忘れずにしてください。

追熟させた栗の調理方法

追熟させた栗をほくほくでおいしく食べるなら、手間はかかりますが蒸す方法がおすすめです。
・大きめの土鍋に蒸し皿を置き、水1リットルを入れて沸騰させます。
・沸騰したら栗を入れてフタをして1分加熱し、その後は火を止めて10分蒸らします。
・蒸らしたらもう一度火をつけ、中火で50分ほど加熱したら完了です。
(途中、水が無くなりそうなら足してください)

追熟した食べ頃な栗の見分け方とは?

追熟した食べ頃な栗の見分け方とは?

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栗をおいしく食べるためには、まずおいしい栗の見分け方を知っておく必要があります。そこで、おいしい栗を見分けるポイントをいくつか紹介します。

乾燥していたり軽いものは避ける

常温で放置された栗は、どんどん乾燥してしまいます。乾燥が進むと風味が落ちてしまうので、なるべく避けたいところです。また、軽いものは乾燥が進んでいたり、中身が虫に食われてしまっている可能性があります。栗をお店で買う場合は「皮にツヤがあり、ずっしりと重みがあるもの」を選ぶようにしましょう。

冷蔵保存されているものを買う

先程も紹介したように、栗は常温保存だとすぐに劣化してしまう一方、冷蔵保存していると追熟していく食べ物です。店先でも常温保存が多い中、一部の専門店などではしっかりと冷蔵保存されている場合もあります。質にこだわりたいのなら、こうした専門店で購入するのもおすすめです。

追熟した栗を長期保存する方法

追熟した栗を長期保存する方法

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皮付きの生栗の場合

・追熟させた栗を冷凍保存用の袋に入れて冷凍庫に保管します。冷凍保存することで、賞味期限は半年ほどになります。
・調理する際は、凍ったまま水に入れ、加熱して茹で栗にします。沸騰したら弱火にして50分程茹でてください。

皮付きの茹で栗の場合

・皮付きの生栗と同じように、冷凍保存の袋に入れてそのまま冷凍庫に保管して問題ありません。ただ、保存期間は3ヵ月程度で、生栗の冷凍よりは早めに食べきった方がよいとされています。
・解凍方法は、自然解凍か熱湯に入れてください。

皮をむいた茹で栗の場合

・金属トレイの上にラップを敷き、そこに栗を並べ、さらにラップをかけて凍らせます。
・いったんトレイの上で凍らせたら、冷凍保存袋に入れ直して密封して冷凍保存します。保存期間は皮付きの茹で栗よりさらに短くなります。1ヵ月程度で食べきるようにしましょう。
・調理の際は、凍ったまま米と一緒に炊いて栗ご飯にしたり、煮物や炒め物に入れたりするとよいでしょう。

まとめ

栗は冷蔵保存することで追熟して甘くなり、しかも日持ちもするようになります。少しの手間でおいしい栗を長い間保存できるようになるので、ぜひ活用していきましょう。量が多すぎる場合は冷凍保存もできるのが嬉しいところです。ただ、一度茹でたものはどうしても風味が落ちやすいので、冷凍するなら皮がついたままの生栗の状態で行うことをおすすめします。

プロフィール

監修者:貞本 紘子

監修者:貞本 紘子

料理家。食育アドバイザー、幼児食アドバイザー。
岐阜県にて家庭料理、パン、ケーキの教室「colette」を主宰。
少人数制、初心者にも分かりやすく丁寧な指導で生徒数は6年間で述べ5500人。
「おうちご飯をもっと楽しく!」をモットーに活動中。
ブログ https://ameblo.jp/colette-cooking/

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