【管理栄養士監修】赤・黄・オレンジ…パプリカは色の違いで味や栄養価も変わる野菜?

料理に彩りを添えてくれるパプリカ。赤や黄、オレンジなどカラフルな色が特徴の野菜ですが、実は色が違うとそれぞれに含まれる栄養価も異なるのをご存知でしょうか?そこでこの記事では、パプリカの色ごとで含まれている栄養価の違いをご紹介します。それぞれの特徴を知って、効果的に栄養を摂取するのに役立ててください。

【管理栄養士監修】赤・黄・オレンジ…パプリカは色の違いで味や栄養価も変わる野菜?
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栄養価の差は2倍以上!似ているけれど違う野菜

栄養価の差は2倍以上!似ているけれど違う野菜

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パプリカの色といえば赤や黄色などが思い浮かびますが、緑色のピーマンとの違いも気になりませんか?そこでまずは、ピーマンとパプリカにはどのような違いがあるのかをご紹介します。

私たち日本人は、緑色のものをピーマン、赤や黄色などの色がついたものをパプリカと呼び表しますが、アメリカではどちらもbell pepperという言葉で表します。学問における分類的にも同じ野菜として扱われており、ピーマンとパプリカはナス科のトウガラシ属で“Capsicum annuum(カプシカム・アンヌム)”という学名で呼ばれています。

ではピーマンとパプリカは、全く同じ野菜なのでしょうか?政府の情報によると、現在の日本では成熟する前に収穫したものをピーマン、成熟してから収穫するものをカラーピーマンと呼び、カラーピーマンの中でも肉厚で、甘味の強い品種をパプリカと呼んでいるとのことです(農村漁村文化協会『農業技術体系野菜編5』、追録第30号・2005年)。ちょうど枝豆と大豆の関係と同じように、ピーマンとパプリカには未成熟⇔成熟という違いがあり、さらにそれぞれ品種改良が進んで味や食感がほぼ別の野菜へと進化しているのです。

また栄養面でも違いがあります。基本的にピーマンは未成熟の状態で収穫してしまうという理由により、パプリカよりも栄養価が低いことがほとんどです。たとえば両者に含まれるビタミンCは、生ピーマンが76mg・生赤パプリカが170mg、β-カロテンは生ピーマンが400μg・生赤パプリカが1100μgと、パプリカの方が圧倒的に多いことが分かります。
(参照元:「文部科学省 日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/11/30/1365343_1-0206r8_1.pdf

このように形が似ているピーマンとパプリカですが、さまざまな違いがあります。またパプリカは新種を含め、全部で8種類(色)もあります。以下からはパプリカに焦点を当てて、それぞれの色による違いについて確認していきましょう。

パプリカの色はどう変わる?

パプリカの色はどう変わる?

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パプリカは、赤・黄・オレンジ・茶・緑・白・黒・紫という8種類が存在しています。ここでは代表的な赤・黄・オレンジパプリカの、味の特徴をご説明します。

そもそも赤・黄・オレンジのパプリカは、成熟させ具合によって色が変化します。黄色は一番早く収穫したもの、そこから成熟期間が延びるにつれて、オレンジ・赤へと色を変えていきます。

『色別』パプリカの栄養価と効能の違い

『色別』パプリカの栄養価と効能の違い

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続いて、パプリカの色による栄養価の違いや特徴、効能などを見ていきましょう。

黄パプリカの特徴

黄パプリカの特徴

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黄パプリカで特徴的なのは、α-カロテンの含有量です。生ピーマンは6μg、生赤パプリカは0μgであるのに対し、生黄パプリカは71μgも含まれています。α-カロテンにも抗酸化作用があるといわれており、体内では合成されないため食品から摂取する必要があります。

(参照元:「文部科学省 日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/11/30/1365343_1-0206r8_1.pdf

オレンジパプリカの特徴

オレンジパプリカの特徴

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オレンジパプリカは、赤と黄パプリカの栄養素がバランスよく含まれているのが特徴です。また若返りのビタミンと名高いビタミンEも豊富に含まれています。ちなみにオレンジと黄パプリカの色味を作り出しているゼアキサンチンは、目の健康維持にも効果があるといわれています。

赤パプリカの特徴

赤パプリカの特徴

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赤パプリカの赤色は、「カプサンチン」と呼ばれる色素によるものです。活性酸素は、体の中が酸化しさまざまなトラブルの原因になるといわれていますが、カプサンチンはこの活性酸素を取り除く抗酸化作用が高いため、健康維持のためにぜひ積極的に摂取していきたい野菜です。

黒・紫パプリカの特徴

黒・紫パプリカの特徴

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黒や紫の色素を作り出しているのが、アントシアニンです。ブルーベリーなどに多く含まれるポリフェノールの一種で、目によい効果があるといわれています。なかなか見かけない品種ですが、入手できるならぜひ摂取したいパプリカです。

まとめ

パプリカの色による違いについてまとめました。ピーマンとの違いや、色の違いによる味・栄養価・効能の違いについてお分かりいただけたでしょうか?それぞれの特徴を活かして、日々の食事にぜひ取り入れてみてください。

プロフィール

監修者:遠藤 莉菜

監修者:遠藤 莉菜

管理栄養士。
管理栄養士専攻の大学を卒業し、管理栄養士国家試験資格を取得。化粧品会社に入社し、エステの施術や化粧品・サプリメントの販売を行うが、管理栄養士の資格を活かすため転職。現在は特別養護老人ホームの管理栄養士として高齢者の食事管理を行っている。
また、日本栄養士会認定栄養ケアステーションにも在籍し、休日などは時間を作り地域の栄養相談や栄養セミナーなどさまざまな栄養活動のサポートを行っている。

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