【管理栄養士監修】解凍後も美味!鶏肉の冷凍保存期間と長期保存のコツ
鶏肉を買いすぎて余ってしまった、すぐには使わないけれど何日か保存しておきたい、そんな時に活躍するのが冷凍保存です。この記事では、冷凍保存で鶏肉を長持ちさせるための正しい保存方法や、どのように解凍すれば美味しく使えるかなど、もっと冷凍保存を活用するためのさまざまなノウハウを解説していきます。
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冷凍した鶏肉の保存期間はどのくらい?

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冷蔵庫で保存をする場合、鶏肉の消費期限の目安は1~3日程度ですが、冷凍保存をすれば1ヶ月程度まで伸ばすことが可能です。鶏ひき肉は、他の鶏肉(もも肉、むね肉など)に比べて肉が空気にさらされやすいので、冷凍した場合でも2週間くらいが目安です。
いずれにしても、長く保存し続ければ酸化や乾燥が進み鶏肉の味も落ちていくので、なるべく早く使い切るようにしたほうがよいでしょう。
また、肉の鮮度や保存方法によっても、消費期限が変わります。保存方法について解説していきます。
「容器」「ラップ」「保存袋」何で鶏肉を冷凍する?
冷凍保存する際の容器には何を使うのが適切でしょうか。
まずパックから取り出し、キッチンペーパーなどで肉汁を拭き取って、ラップに包んだ後、ジッパーつきの冷凍用保存袋に入れ、肉が空気に触れないように保存袋の空気を抜いて冷凍するのが最もよい方法です。ラップだけだと、保存している間に剥がれてしまい、他の食品の臭いがつくことや、霜がついてしまう恐れがあります。
プラスチック製の保存容器は、容器内の空気を抜くことができないので、よい方法とは言えません。
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部位別 鶏肉の冷凍方法

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一口に鶏肉と言っても、さまざまな部位の肉があります。ここからは、部位別の鶏肉の保存方法について解説していきます。
鶏もも肉、鶏むね肉、鶏ささみ
鶏肉の筋の方向にそって、薄く平らにそぎ切りをしておきます。キッチンペーパーなどで水気を取って、ラップに包み、冷凍用保存袋で冷凍します。
ひき肉
ひき肉は特に空気による酸化の影響を受けやすいので、冷凍用保存袋に入れ、しっかりと空気を抜いてから冷凍庫に入れましょう。保存の際、ラップで小分けにしておくと、後で使いたい分だけ解凍することができて便利です。
手羽先
骨と肉の間に切り目を入れます。肉の水気を取ったら、その後ラップに包み、冷凍用保存袋で冷凍します。
手羽肉は特に臭いが出やすいので、水気はしっかり取るようにしてください。
下味をつけて保存する場合
キッチンペーパーなどで水気を拭き取った鶏肉を、下味用のタレと一緒に冷凍用保存袋に入れて、そのまま冷凍庫へ入れます。ラップは使いません。
いずれの場合も、保存の際には肉に雑菌がつかないように、菜箸などを使って鶏肉をできるだけ素手で触らないように注意しましょう。
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美味しく鶏肉を解凍する方法

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鶏肉から出るドリップ(赤い肉汁)には、鶏肉の水分と旨味成分が含まれています。そのため、冷凍した鶏肉からドリップが流れ出さないように解凍するのが上手な解凍方法と言えます。
流水による解凍
鶏肉が入った保存袋を、そのまま常温の流水に当てて解凍します。流水に当てながら放置するだけなので手間もかからず、ドリップの流出もほとんどありません。
冷蔵庫で解凍
鶏肉が入った保存袋をそのまま冷蔵庫に移して解凍します。数時間程度で半解凍の状態になります。流水解凍より時間がかかりますが、最もドリップの流出が少なく済む方法です。
お急ぎの場合は
電子レンジや熱湯を使う方法もありますが、解凍ムラができ、加熱しすぎてしまうこともあります。これらの方法はやむを得ない場合の最後の手段と考えておくほうがよいでしょう。
新鮮な鶏肉の見分け方

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冷凍での長期保存、また解凍後に美味しく調理するためには、新鮮な鶏肉を見分けることも重要です。新鮮な鶏肉は、身がピンクがかった肌色をしていて、少し透き通った色合いです。黄色味を帯びているものや、白く濁ったような色をしているものは鮮度が落ちているため注意しましょう。
まとめ
鶏肉は冷凍保存すれば長持ちしますが、保存の仕方次第でさらに長持ちさせ、解凍後にさらに美味しく調理できることがお分かりいただけたかと思います。冷凍保存は非常に便利な方法です。ぜひあなたの日常生活にお役立てください。
プロフィール

監修者:中野 照規
管理栄養士。
これまでに高齢者施設や病院で厨房業務や栄養管理業務に携わる。現在は病院給食の現場で調理補助兼栄養士として食事管理を行っている。
栄養学生時代の学外実習で食育の面白さを知り、卒業後もボランティアスタッフとして食育に関わっている。