【管理栄養士監修】大根の糖質量・カロリーは?ダイエットに適した優秀野菜!【味付け注意】
煮物やサラダなどいろいろな料理に使える大根。大根は、美味しいうえに糖質やカロリーも少ない優秀野菜です。この記事では、大根の糖質量、カロリー、栄養価などの具体的な数値をご紹介します。ほかの野菜との比較や、食べ方の注意点も合わせて解説するので、ぜひ参考にしてください。
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大根に含まれる糖質量は?

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大根は葉も根も食べられる野菜です。また、ゆでて食べることも、生のまま食べることもできます。そこで以下では部位と状態別に、大根100g中に含まれる糖質量をご紹介します。ここでご紹介する糖質量は、文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」のデータに基づき、炭水化物から食物繊維を引いて計算しています。
■大根100g中の糖質量
・皮つき(生):2.7g
・皮つき(ゆで):2.9g
・皮むき(生):2.8g
・皮むき(ゆで):2.3g
■大根の葉100g中の糖質量
・生:1.3g
・ゆで:1.8g
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
ちなみに大根一本まるまる(約1~1.2kg)だと、糖質量は27~32.4g程度となります。おでんに使われるような大根の厚切りは1つあたりおよそ80gなので、糖質量は2.2g程度です。
大根はそのままでも糖質量が少ない野菜ですが、さらに糖質制限をしながら大根を食べたいときは切り干し大根にしてゆでるのがおすすめです。この場合、糖質量は100g中0.4gとなります。
大根に含まれるカロリーは?

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続いてカロリーも確認してみましょう。カロリーは、生の状態でもゆでた状態でも違いはありません。そこで、ここでは部位別に100g中に含まれるカロリーをご紹介します。
■大根100g中のカロリー
・大根の根:18kcal
・大根の葉:25kcal
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
大根の根と葉のカロリーは、大根の葉の方が高いものの、7kcalほどの差しかありません。カロリーを意識して食べる場合は調理方法を工夫するとよいでしょう。
とくに大根の葉はごま油との相性もよく、炒め料理に使われることも多い食材です。くれぐれも使う油の量が多くならないように計量スプーンなどで適時確認されるのもおすすめです。
大根の栄養と効能

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上記では、大根100gに含まれる糖質量とカロリーを見てきました。続いて大根にはどのような栄養が含まれているのか、またその効能などについて見ていきましょう。
まず根の部分に含まれる栄養についてご説明します。根の部分で特徴的なのは、アミラーゼとイソチオシアネートです。
アミラーゼ
でんぷんを分解する消化酵素で、消化の手助けをしてくれるため胸やけや胃もたれの解消に役立つとされています。
イソチオシアネート
大根特有の辛味成分のことで、肝臓の解毒作用を活性化させる他、血栓予防や殺菌作用もあるといわれています。
一方、葉の部分に特徴的な栄養素は、β-カロテンとビタミンC、カルシウムです。スーパーではよく葉の部分がカットされた大根が売られていますが、葉にも栄養がたっぷり含まれているため、たまには葉がついた状態の大根を購入してみてはいかがでしょうか。
β-カロテン
大根の根(皮つき・生)に含まれているβ-カロテンは、100gあたり0㎍ですが、大根の葉(生)には、3900㎍ものβ-カロテンが含まれています。この値は、緑黄色野菜の代表であるほうれん草(通年・生)の4200㎍とほぼ近い値です。β-カロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変わる特徴があります。粘膜の働きを助けて感染症を予防する効果が期待できるといわれています。
カルシウム
カルシウムも葉に多く含まれている栄養素で、大根の根(皮つき・生)には100gあたり24mgに対して、大根の葉(生)には、260mgものカルシウムが含まれています。丈夫な骨を作るために欠かせない栄養素です。筋肉の収縮や神経伝達が正常に保つためにも働いています。
さらに根と葉に共通して同じくらい含まれている栄養素として、ナイアシンがあります。
ナイアシン
ナイアシンは、ビタミンB群の仲間で糖質、脂質、たんぱく質から、エネルギーを産み出す際に欠かせないビタミンです。大根には、100gあたりの根(皮つき・生)に0.3mg、大根の葉(生)には、0.5mgとほぼ大差なく含まれているのが特徴です。
大根にはどんな栄養がある?押さえておきたい調理ポイントも紹介!【管理栄養士監修】全国各地で栽培され、日常の食卓との関わりが深い大根。この記事では含まれる栄養成分など、大根に関する基本的な情報をご紹介します。その栄養を逃がさないおすすめの調理方法もご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ヘルシーなまま大根を食べるには?
このように糖質量・カロリーが低く、含まれる栄養素が多い大根は、ダイエットに向いている食材だといえます。
とくに生の大根をすりおろしたものは、熱に弱いアミラーゼが壊されずにたっぷり含まれているため、ぜひ普段の食事に取り入れていきたいものです。
しかし、ただ大根を使った料理を食べればよいという訳ではありません。大根自体が低カロリーとはいえ、レシピに砂糖を多く使う料理は総合的にカロリーが高くなります。砂糖は大さじ1杯で約35kcalあるため、なるべく使わないまたは減らすようにするとよいでしょう。
大根は種類にもよりますが、もともと甘味のある野菜なので、レシピより少し砂糖の量を減らしてみるなど工夫をしてみてはいかがでしょうか。
大根の糖質量・カロリーを他の野菜と比べると?

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大根は糖質が低く、カロリーも低い野菜だとご紹介しましたが、他の野菜と比較してみるとどれくらいの差があるのでしょうか。ここでは大根と同じ根菜類である人参やかぶ、その他よく使われる野菜と大根の糖質・カロリーを100gあたりの生の状態で比較してみました。
■100g中の糖質・カロリー
・大根(根・皮つき・生):糖質2.7g、カロリー18kcal
・人参(根・皮つき・生):糖質6.5g、カロリー39kcal
・かぶ(根・皮つき・生):糖質3.1g、カロリー20kcal
・玉ねぎ(りん茎・生):糖質7.2g、カロリー37kcal
・トマト(果実・生):糖質3.7g、カロリー19kcal
・キャベツ(結球葉・生):糖質3.4g、カロリー23kcal
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
上記の内容の中では、どの野菜も大根より糖質量・カロリーが高いことがわかります。
それぞれ食べ方に違いがあるとはいえ、野菜の中でも低糖質・低カロリーを誇る大根。積極的に食事に取り入れてみてください。
上記の内容の中では、どの野菜も大根より糖質量・カロリーが高いことがわかります。
それぞれ食べ方に違いがあるとはいえ、野菜の中でも低糖質・低カロリーを誇る大根。積極的に食事に取り入れてみてください。
まとめ
この記事では、大根に含まれる糖質量とカロリーをご紹介しました。他の野菜と比べてみても、大根は糖質・カロリーが少ない優秀な野菜です。近年では年中スーパーで販売されているので、ぜひこの機会に大根を食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。
大根はどれくらい日持ちする?保存するときのポイントとは?【管理栄養士監修】大根は白い部分はもちろんのこと、葉の部分もサラダや煮物、炒め物などさまざまな料理で使うことができます。しかし、「丸ごと1本買ったのに、使いきる前に傷んでしまった」なんて経験はありませんか。 そこで今回は、大根の上手な保存方法と新鮮な大根の見分け方についてご紹介します。
プロフィール

監修者:横川 仁美
管理栄養士。食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表。
メタボリックシンドロームの人へ向けた保健指導を中心に、ダイエットサポート、電話相談、雑穀販売等のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方に、食のアドバイスに携わる。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。
また、健康食育シニアマスターやマイ穀スタイリスト、ヘルスケア栄養ライターの資格も保有。