【管理栄養士監修】牛肉の糖質とカロリーは高い?それとも低い?

ダイエットや健康を目的とした体作りなどでは、それにあった適切な肉を選ぶ必要があります。そのためには糖質や栄養価などに関する知識が必要です。そこで、牛肉の糖質量やカロリー、栄養価について解説し、牛肉の糖質量を豚肉や鶏肉と比較してみました。また、食べ方による違いにも触れていきます。

【管理栄養士監修】牛肉の糖質とカロリーは高い?それとも低い?
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牛肉の糖質量

牛肉の糖質量

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肉はたんぱく質からできているため、糖質が大量に含まれていることはなく、牛肉の糖質も基本的に食品全体の中では低い方です。牛肉100gあたりの糖質量は0.1g〜0.6gですが、部位によって違いがあります。ここでは部位、状態別に100gに含まれる和牛肉の糖質量を紹介していきます。

牛肉の部位ごとの糖質量

ここでは文部科学省が出している「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」から国産牛肉に含まれる糖質量の項目を抜粋して比較していきます。

モモ肉・肩肉

肩肉の糖質量は脂身付きと皮下脂肪なしの肉で、どちらも100gあたり0.3gです。肩ロースの糖質量は、脂身付き・皮下脂肪なし・赤身どれも0.2gです。脂身付きのモモ肉の糖質量は100gあたり0.5gであるのに対して、脂身の付いていない赤身のモモ肉の糖質量は0.6gです。

背中の肉

背中の肉でも前方に位置するリブロースの糖質量は、脂身付き・皮下脂肪なしのものはともに0.1gですが、脂身の部分は0g、赤身の部分は0.2gです。一方で、背中の真ん中に位置するサーロインは脂身付き・皮下脂肪なしがそれぞれ0.3gで、赤身の部分が0.4gです。その他、ヒレ肉の糖質量は0.3g、ランプの糖質量は脂身付き・皮下脂肪なしが共に0.4g、赤身部分が0.5gほどあります。

牛ホルモン

牛ホルモンの糖質量は部位によって大きく異なります。その中でも群を抜いて糖質量が多いのがレバーです。レバーの糖質量は100gあたり3.7gもあり、他の牛肉に含まれている糖質量が1g未満であることを考えるととても大きく感じる数字です。ご飯100gに含まれる糖質が約35g前後であることを考えると、レバー100gを食べるのであれば、1割ほどご飯を減らすと糖質の総摂取量を変えることなく食事が楽しめます。

ここまでさまざまな国産牛肉の糖質量を部位別に比較してきましたが、どれも100g中に0.6g以下しか含まれておらず、低糖質であることがわかります。ちなみに、輸入肉についても同様の傾向があり、100g中の糖質は0〜0.5gの範囲に収まっています。これらのデータを鑑みると内臓を除く牛肉単体で糖質を気にする必要はないと言えるでしょう。牛肉よりも一緒に食べるご飯の量に気をつけるべきでしょう。

状態別の糖質量の違い

牛肉は焼いたり、ゆでたりしても糖質量はほとんど変わりません。しかし、焼肉のタレなどには注意が必要です。タレに砂糖などが使われていると摂取する糖質が多くなるため、糖質を気にされている方は使う量を考えましょう。

牛肉のカロリー

牛肉のカロリー

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牛肉の糖質は全体的に低いことがわかりましたが、カロリーはどのくらいなのでしょうか。
ここでは部位、状態別に100gあたりの牛肉のカロリーを紹介します。

部位ごとのカロリーの違い

牛肉は部位ごとにカロリーが大きく異なります。ここでは各部位100gのカロリーで比較してみましょう。

背中の肉

背中の肉であるリブロースやサーロインは脂肪が多いため、牛肉の中でもカロリーが高い部位です。脂身付きのリブロースは100gで573kcal、脂身付きのサーロインは100gで498kcalです。

モモ肉・肩肉

赤身のモモ肉や赤身の肩肉は脂肪が少ないため、カロリーが少ない部位です。赤身のモモ肉は100gで193kcal、赤身の肩は100gで201kcalと、リブロースやサーロインの3分の1程度のカロリーしかありません。

牛ホルモン

レバーは132kcalと、カロリーが低いモモ肉や肩肉よりも、さらにカロリーが低い部位です。

調理方法別のカロリー比較

このように牛肉のカロリーは、脂身が少ない部位ほどカロリーが低くなります。また、牛肉のカロリーは焼いた状態やゆでた状態で大きく変わることはありません。例えば、和牛肉の脂身付きのリブロースだと、焼いた状態が597kcalで、ゆでた状態が601kcalです。国産牛肉ではありませんが、乳用肥育牛肉のもも肉は生で181kcal、焼きで245kcal、ゆでで252kcalです。調理することによって20kcalほど増加しますが、焼きとゆでではそこまで大きな差は出ません。

牛肉の栄養と効能

牛肉の栄養と効能

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牛肉は、糖質がほとんど含まれていないにもかかわらず、良質なたんぱく質と亜鉛が含まれている食材です。まず、豚肉や鶏肉の倍量含まれている亜鉛は、皮膚や粘膜をよい状態に保つ効果や、傷を治す力を高める効果があるとされています。成人した人の摂取上限35~45mgを超えないようにする必要がありますが、牛肉に含まれている亜鉛は5mg前後なので、よほどの大食いでない限り過剰摂取になることはありません。また、良質なたんぱく質は体作りに欠かすことができない栄養素で、美容や健康に貢献します。

牛肉・豚肉・鶏肉の糖質量を比較

牛肉・豚肉・鶏肉の糖質量を比較

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ここで牛肉の糖質量を、豚肉や鶏肉と比べてみましょう。

まず、豚肉の糖質量は全体で0.1〜0.8gほどです。豚肉はソーセージなど、加工されたものだと糖質量が多くなることがあります。鶏肉の糖質量はレバーを除くと0〜0.1gほどで、牛肉よりもさらに低い値を示しています。つまり、豚肉は部位や加工方法によって牛よりも糖質量が高くなり、鶏肉は全体的に牛よりも低い糖質量であることがわかります。

ダイエットにおすすめの牛肉は、カロリーが低い赤身のかた肉やヒレ肉、もも肉です。お肉全体であれば、皮なしの鶏もも肉や鶏ムネ肉が最適でしょう。ダイエットでは糖質を取り過ぎないことが大切ですが、肉の糖質量は極めて低いため、あまり気にする必要はありません。それよりもカロリーと脂質を気にするようにしましょう。

まとめ

牛肉の糖質量はとても少ないものであるということがわかりました。牛肉のカロリーは部位によってかなり異なるので、ダイエット中に牛肉を食べる際は、糖質量よりもカロリーや部位に気をつけるようにしましょう。また、肌や粘膜を良好に保ってくれる亜鉛は鶏肉や豚肉の倍量含まれているので、気にされている方は脂身の少ない赤身の牛肉がおすすめです。

プロフィール

監修者:中野 照規

監修者:中野 照規

管理栄養士。
これまでに高齢者施設や病院で厨房業務や栄養管理業務に携わる。現在は病院給食の現場で調理補助兼栄養士として食事管理を行っている。
栄養学生時代の学外実習で食育の面白さを知り、卒業後もボランティアスタッフとして食育に関わっている。

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