【管理栄養士監修】【フルーツ別】ドライフルーツの糖質とカロリーを比較!

今ではコンビニエンスストアでも売られるほど手軽に食べられるドライフルーツ。果物を乾燥させた自然な甘さで、小腹が減ったときのおやつとしても重宝します。食べていて気になるのが糖質やカロリー。この記事では種類ごとのドライフルーツの糖質やカロリー、またフレッシュフルーツとの比較もあわせてご紹介します。

【管理栄養士監修】【フルーツ別】ドライフルーツの糖質とカロリーを比較!
出典 : Dionisvera/Shutterstock.com

ドライフルーツの糖質量

ドライフルーツの糖質量

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生のフルーツより甘味を感じやすいドライフルーツですが、一体どれくらいの糖質が含まれているのでしょうか。いちじく・いちご・あんず・マンゴー・バナナ・レーズン(干しぶどう)といった6種類のドライフルーツに含まれる、可食部100gあたりの糖質量をご紹介します。ここでは、文部科学省が発表している「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」に基づき、炭水化物から食物繊維を引いて糖質量を計算しています。(炭水化物=糖質+食物繊維)

いちじく

ドライいちじくは炭水化物が75.3g、食物繊維が10.7g含まれているので、糖質量は64.6gです。ドライいちじくは皮をむいたいちじくを干して作られており、美容意識の高い女性にも人気があります。他のドライフルーツと比べると糖質量は少なめです。

いちご

ドライいちごの炭水化物量は82.8gです。そのうち食物繊維が3.0g含まれているため、糖質量は79.8g。ちなみにこれは、いちごの代表的な使い方であるジャム(糖質量62.0g)よりも高い数値ということがわかります。

あんず

ドライあんずの糖質量は、炭水化物が70.4g、食物繊維が9.8gなので60.6gです。あんずはアプリコットや唐桃(からもも)とも呼ばれ、いちご同様ジャムの材料にもよく使われます。6種類のなかで一番糖質量が少ないです。

マンゴー

ドライマンゴーは、ドライフルーツのなかでも人気のある種類のひとつです。糖質量は、炭水化物92.1gから食物繊維3.4gを引いて88.7gと、ドライフルーツのなかでもとくに糖質が高くなっています。

バナナ

バナナを乾燥させたものはよくバナナチップスと呼ばれ、カリカリとした食感を楽しむことができます。炭水化物が78.5g、食物繊維が7.0g含まれているため、糖質量は71.5gです。

レーズン(干しぶどう)

食パンやケーキ、クッキーの材料にも使われることの多いレーズン。糖質量は、炭水化物80.7gから食物繊維4.1gを引いて76.6gです。お菓子作りなどをするときのためにも覚えておきたいところです。

(参照元:「文部科学省 日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/01/15/1365343_1-0207r2_1.pdf

ドライフルーツのカロリー

ドライフルーツのカロリー

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続いてドライフルーツ100gあたりのカロリーも見ていきましょう。基本的にドライフルーツのカロリーは水分が抜けて栄養がぎゅっと凝縮されている分、高くなりがちです。以下では先に紹介した6種類のカロリーをご紹介します。

いちじく

ドライいちじくのカロリーは291kcalです。

いちご

ドライいちごのカロリーは302kcalです。ただし急速冷凍させるフリーズドライや、砂糖漬けなど製法によってカロリーが変わります。

あんず

ドライあんずのカロリーは288kcalです。今回ご紹介した6種のなかでは、もっとも低カロリーなことがわかります。

マンゴー

ドライマンゴーのカロリーはとくに高く、なんと380kcalにもなります。マンゴーの糖質やカロリーが高くなるのは、基本的に砂糖に浸けて浸透圧を利用して水分を抜いているからです。

バナナ

ドライバナナのカロリーは299kcalです。だいたいいちごと同じくらいの数値です。

レーズン(干しぶどう)

レーズンのカロリーは301kcal。意外かもしれませんが、いちご・バナナとほぼ変わらない数値ということがわかります。

(参照元:「文部科学省 日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/01/15/1365343_1-0207r2_1.pdf

ドライフルーツの栄養と効能

ドライフルーツの栄養と効能

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ではドライフルーツには、どんな栄養素が多く含まれていてどのような効能があるのでしょうか。どの栄養素がどの果物に多く含まれているか見ていきましょう。

食物繊維

便秘に効果のあるといわれる食物繊維は、いちごや柿、バナナ、いちじくによく含まれています。

カリウム

ナトリウムを排出する役割のあるカリウムは、果物全般から摂取することができますが、とくにバナナやキウイフルーツなどから効率的に摂取することができます。

鉄分

貧血の予防に効果的とされる鉄分は、レーズンやあんずに多く含まれています。

ビタミンE

抗酸化作用があり、老化やがん、高血圧、動脈硬化などの予防効果が期待されるビタミンE。主にバナナやいちごに多く含まれます。

生のフルーツと比べると?

生のフルーツと比べると?

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ドライフルーツはダイエットや健康によいと思われがちですが、実際100gあたりの栄養価を比べてみると、生の果物より乾燥させたものの方が高いことがわかります。これはドライフルーツが生の果物から水分を抜き、栄養を凝縮しているからに過ぎず、栄養価に変化が起きているわけではないのです。

しかしドライフルーツには果物本来の栄養素が凝縮されているため、少量で効率よく栄養を摂ることができます。摂取量に気をつければ、栄養価の高いおやつとして活躍するでしょう。そのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトに混ぜてもおいしくいただけます。

まとめ

ドライフルーツは生の果物を凝縮して作られた食品のため、栄養価が高い分、糖質やカロリーもおのずと高くなります。しかし摂取量にさえ気をつければ、手軽で効率よく栄養を摂取できるので、今回紹介した数値を参考にしてぜひ日頃の食生活に取り入れてみてください。

プロフィール

監修者:遠藤 莉菜

監修者:遠藤 莉菜

管理栄養士。
管理栄養士専攻の大学を卒業し、管理栄養士国家試験資格を取得。化粧品会社に入社し、エステの施術や化粧品・サプリメントの販売を行うが、管理栄養士の資格を活かすため転職。現在は特別養護老人ホームの管理栄養士として高齢者の食事管理を行っている。
また、日本栄養士会認定栄養ケアステーションにも在籍し、休日などは時間を作り地域の栄養相談や栄養セミナーなどさまざまな栄養活動のサポートを行っている。