【管理栄養士監修】アスパラの日持ちはどれくらい?長持ちさせるための方法は?

アスパラガス(以下「アスパラ」)はクセがなくシャキシャキとした食感が楽しいため、幅広い 世代に人気の食材です。アスパラは生での保存よりも、固めに茹でてから保存したほうがより長 持ちする野菜。ただし、注意点もあります。 今回は、アスパラが日持ちする保存方法と、新鮮なアスパラの見分け方についてまとめました。

【管理栄養士監修】アスパラの日持ちはどれくらい?長持ちさせるための方法は?
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アスパラはどれくらい日持ちする?

アスパラはどれくらい日持ちする?

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アスパラは冷蔵庫で適切に保存すれば、4~5日の日持ちが期待できます。初夏に旬を迎える野菜ですが、夏の高温は苦手です。常温での保存に向かないため、冷蔵庫で保存する必要があります。
アスパラは冷凍保存も可能な便利な野菜です。冷凍した場合は、1ヶ月程度で食べきってください。

グリーンアスパラとホワイトアスパラで日持ちは同じ?

グリーンアスパラとホワイトアスパラで日持ちは同じ?

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グリーンアスパラとホワイトアスパラで比べた場合、日持ちする日数に違いはありません。グリーンアスパラとホワイトアスパラはもとは同じ種類であり、ホワイトアスパラは遮光(しゃこう)状態で育てたものです。グリーンアスパラは栄養価が高いもののわずかな青臭さがあり、ホワイトアスパラは柔らかくまろやかな口当たりですが、栄養価の面でグリーンアスパラに比べて少々劣ります。

アスパラを日持ちさせるための保存方法

アスパラを保存する際は、畑での向きと同じく「立てた状態」で管理するのが適切です。また、一般的な他の野菜と同じく、野菜室での保存が可能です。ただし冷蔵庫の設定温度によっては、アスパラの保存にとって適切とされる2.5℃より、少々高めであることも。ご家庭の冷蔵庫内の環境にもよりますので、野菜室・冷蔵室のいずれか適切な場所で保存しましょう。

アスパラは生のまま冷蔵庫に入れるよりも、いったん固めに茹でてから冷蔵保存すると、新鮮さを1日〜2日ほど長く保つことができます。アスパラは収穫されてからも成長しているため、生のまま置いておくと栄養や味がどんどん落ちてしまうのです。早いうちにしなびていくことを防ぐこともできます。

ただし、注意点がひとつあります。
火を入れてから冷ますことで、アスパラ表面で「菌が繁殖」することがあります。茹でた後に素手でベタベタと触れたり、すぐに冷蔵庫に入れずに室温で放置したりしないよう気をつけましょう。

冷蔵保存はビニール袋に入れて乾燥対策

冷蔵保存はビニール袋に入れて乾燥対策

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アスパラは、乾燥させないことが重要です。切り口が乾燥すると筋っぽくなり、食感が悪くなってしまいます。生のまま保存する場合は、成長を止めるために根元を1cmほど落として、その切り口を濡らしたキッチンペーパーで包み、ビニール袋に入れて冷蔵室で保存しましょう。固めに茹でてから保存する場合は、根元を切り落とす必要はありません。
野菜は収穫前の状態と近い環境で保存したほうが良いため、アスパラは立てて保存します。牛乳パックや空き瓶などを活用すると冷蔵庫内で自立し、便利です。4~5日保存できますが、鮮度が落ちやすい野菜のため、早めに食べてください。

常温で保存する場合はその日のうちに食べる

アスパラを常温で置いておくと、味や栄養がどんどん落ちていきます。乾燥も進み、筋っぽい食感になっていくでしょう。
どうしても冷蔵保存ができない場合は、新聞紙でアスパラを包みましょう。新聞紙には油分が含まれているため、適度な湿度を保つことができます。もし新聞紙がない場合は、濡れたキッチンペーパーでアスパラを包み、さらにラップでくるんで直射日光の当たらない場所に保存してください。
このとき、穂先を上に向けて立てて置くのがコツ。ご家庭に発泡スチロールがあれば、その中に保冷剤と一緒にアスパラを入れるとより安心です。

アスパラを長期保存させたい場合

アスパラを長期保存させたい場合

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アスパラを5日以上日持ちさせたい場合は、冷凍保存がおすすめです。冷凍保存には、保存用のビニール袋を使用しましょう。

冷凍保存も、固めに茹でてから

アスパラを1ヶ月程度鮮度を保たせたい場合は、冷凍庫で保存しましょう。固めに茹でたアスパラを使いたいサイズにカットし、保存袋の中で平らになるよう形を整えて、冷凍庫へ入れます。おすすめは、フリーザーバッグに平らに並べたら、バットの上に乗せて凍らせる方法です。
アスパラは火が通りやすい野菜です。下茹での際は余熱による”茹ですぎ”を避けるため、鍋からあげたらすぐに冷水にくぐらせることが、おいしく保存するコツです。
調理する際、あらかじめ解凍してから使用すると、水っぽくなったり筋っぽさを感じるようになってしまうため、凍ったままの調理がおすすめです。なんらかの理由で先に解凍しておきたい場合は、冷蔵庫内で一晩おく方法をとると水っぽさを軽減できます。

新鮮なアスパラの見分け方

新鮮なアスパラの見分け方

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鮮度の良いアスパラを選ぶ方法をご紹介します。鮮やかな緑色のものは栄養価が高く、料理の見た目もグレードアップ!色あいとともに、穂先、茎、切り口の状態をチェックしましょう。

穂先のみずみずしさと太さをみて選ぶ

収穫してからの日数が浅いアスパラの見分け方として、穂先がキュッとしまっているものを選んでください。アスパラの鮮度が落ちると、穂先が開き、フカフカと緩くなってきます。
穂先の太さは、茎と同じくらいのものがおすすめです。穂先にいくにつれて細くなっているものは、甘みが薄かったり、筋っぽい食感のものが多く、あまり味が良くありません。穂先が曲がっているものも乾燥気味であるため、同じように味が落ちています。

茎はまっすぐでハリがあるものを選ぶ

茎の状態にも注目します。まっすぐ伸びており、表面にしわが出ていないものを選びましょう。切り口はフレッシュなものを選び、変色しているもの・乾燥しているものは避けてください。
太いアスパラほど、柔らかく甘みが強い傾向にあります。とはいえ、おかずによっては細いアスパラのほうが見た目が良く仕上がる場合もあるため、状況に応じて選びましょう。

まとめ

葉物野菜に比べると、鮮度が落ちている様子に気づきにくいアスパラ。穂先と切り口に着目し、
よりおいしく新鮮なものを選びましょう。アスパラをあまりカットせずに、噛んだ時の食感や素
材の味そのものを楽しむ場合は、太いアスパラがおすすめです。穂先までしっかり太いか、ピン
とハリがありみずみずしいかを確認するようにしましょう。

プロフィール

監修者:内藤まりこ

監修者:内藤まりこ

管理栄養士/料理講師。
東京家政大学 家政学部栄養学科 管理栄養士専攻。卒業後、大手企業の料理教室講師として従事。その後クッキングスクール、外食産業のメニュー開発職を経て独立。現在は、企業・行政とタイアップした出張料理教室「e’pice」を主宰。家庭料理からパン、お菓子まで、メニュー開発から教室の開催などに携わる。現在は6歳・5歳・3歳・0歳の4人の子育てと仕事を両立しながら、フリーランスの料理講師として活動中。