ネギの糖質とカロリーは高い?低い?種類別に解説【管理栄養士監修】
さまざまな料理の薬味としても使われている定番のネギ。ネギは種類や調理法によって、糖質・カロリーは変化します。長ネギの白い部分に糖質が多く含まれているため、長ネギより葉ネギの方が糖質量が低いです。この記事では、ネギに含まれる糖質・カロリーを、薬味として利用されているほかの食品と比較しながらご紹介します。
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ネギに含まれる糖質量はどれくらい?

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ネギには、主にすき焼きなどに使われる上部が緑色で、下部が白色の「長ネギ(根深ネギ)」と、全体が緑色の「葉ネギ」、葉ネギを若取りした「万能ネギ(小ネギ)」などがあります。ここでは、これらのネギそれぞれの糖質量をご紹介します。
可食部100g中のネギの糖質量
長ネギ(生):5.8g
長ネギ(茹で):4.3g
葉ネギ(生):3.3g
万能ネギ(生):2.9g
上記から長ネギより葉ネギの方が糖質量が低いことがわかります。これは長ネギの白い部分に糖質が多く含まれているためです。
また、長ネギは茹でて食べることも多いですが、茹でると100g中の糖質量が5.8gから4.3gまで減少します。
ちなみに可食部100gというのは、長ネギなら通常サイズの2本分(1本あたり約54g)、葉ネギなら33本分(1本あたり約3g)にあたります。
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ネギのカロリーと栄養成分

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続いてネギのカロリーと、ネギに含まれる栄養成分について確認していきましょう。ネギのカロリーは以下の通りです。
可食部100gあたりのネギのカロリー
長ネギ(生):34kcal
長ネギ(茹で):28kcal
葉ネギ(生):30kcal
万能ネギ(生):27kcal
先ほどと同様、長ネギよりも葉ネギの方がカロリーが低くなっています。ただし、長ネギを茹でると、100gあたり28kcalまでカロリーが減少し、生の葉ネギよりもカロリーを抑えることが可能です。ネギの種類や調理法によって、糖質・カロリーが変化することを覚えておきましょう。
(参照元:「文部科学省 日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/11/30/1365343_1-0206r8_1.pdf)
ネギは、緑色の部分と白色の部分で、それぞれ特徴的な栄養素が異なります。
緑色の部分は、ビタミンA、ビタミンC、カルシウムなどが多く含まれている一方、土に埋もれて白いまま育った部分には、ネギ特有の辛みと匂いの元である硫化アリル(アリシン)が豊富です。それぞれの効果は以下の通りです。
ビタミンA
食品中には主にβ-カロテンとして存在し、活性酸素の発生を抑え、取り除く働きがあります。
ビタミンC
動脈硬化の原因となる過酸化脂質が作られるのを抑える働きを持っています。ビタミンA・ビタミンEとともに抗酸化ビタミンとも呼ばれます。
カルシウム
人の骨や歯を形成する、なくてはならないミネラルです。不足すると、骨が充分成長しないほか、骨粗しょう症の原因となる恐れもあります。
硫化アリル(アリシン)
消化液の分泌を促して食欲を増進させ消化吸収を高めるほか、冷え性の改善などの効果も期待できるといわれています。
玉ねぎと糖質量を比較

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ネギはユリ科ネギ属に属する野菜です。同じくユリ科に属するネギの仲間で代表的なものには、玉ねぎがあります。ここでは長ネギと玉ねぎの糖質・カロリーを比較してみましょう。100gあたりの糖質量、カロリーの順に記載しています。
長ネギ(生):5.8g、34kcal
長ネギ(茹で):4.3g、28kcal
玉ねぎ(生):7.2g、37kcal
玉ねぎ(茹で):5.6g、31kcal
(参照元:「文部科学省 日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/11/30/1365343_1-0206r8_1.pdf
質・カロリーともに、玉ねぎよりも長ネギの方がやや低くなっています。それぞれ使われる料理が異なりますが、糖質制限ダイエットをしている方は、どちらかというと玉ねぎよりも長ネギを優先してみるのもよいかもしれません。
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その他の薬味と比較すると?

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万能ネギや葉ネギは、薬味として使われることも多い食材です。そこで同じく薬味として使われるしょうが、みょうが、青じそと、糖質・カロリーを比較してみました。また、比較として長ネギについても載せておきます。先ほどと同様、糖質量、カロリーの順に記載しています。
長ネギ(生):5.8g、34kcal
葉ネギ(生):3.3g、30kcal
万能ネギ(生):2.9g、27kcal
しょうが:4.5g、30kcal
みょうが:0.5g、12kcal
青じそ:0.2g、37kcal
(参照元:「文部科学省 日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/11/30/1365343_1-0206r8_1.pdf
薬味のなかで特徴的なのは、みょうがと青じその糖質量の低さです。とくにみょうがはカロリーも低い食材です。とはいえ、薬味を一度に大量に食べることはほとんどないでしょう。そのため、それぞれの糖質量やカロリーよりも、バランスや彩りを考えて食事に取り入れることをおすすめします。
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まとめ
この記事ではネギの種類別に糖質量・カロリーをご紹介しました。ネギの種類や調理法によって、糖質・カロリーは変化します。また、特に緑の部分と白い部分で含まれる主な栄養成分が異なることを知った上で、意識して食事に取り入れていきましょう。
プロフィール

監修者:遠藤 莉菜
管理栄養士。
管理栄養士専攻の大学を卒業し、管理栄養士国家試験資格を取得。化粧品会社に入社し、エステの施術や化粧品・サプリメントの販売を行うが、管理栄養士の資格を活かすため転職。現在は特別養護老人ホームの管理栄養士として高齢者の食事管理を行っている。
また、日本栄養士会認定栄養ケアステーションにも在籍し、休日などは時間を作り地域の栄養相談や栄養セミナーなどさまざまな栄養活動のサポートを行っている。