【管理栄養士監修】椎茸を日持ちさせる方法!冷凍庫・冷蔵庫での上手な保管方法
椎茸は湿気と高温を嫌うため、冷蔵庫か冷凍庫での保存が適しています。さらに椎茸は、冷凍か天日干しにすると、うま味成分や栄養価がアップします。すぐ食べる場合も30分程度日光に当てたほうが、ビタミンDが増えうま味も出るためおすすめです。 今回は、いろいろな椎茸の保存方法のほか、新鮮な椎茸の見分け方についてもまとめました。
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椎茸はどれくらい日持ちする?

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椎茸はあまり日持ちしない食材です。買ってから3日もすれば、しなびてきているのがわかるのではないでしょうか。
冷蔵保存してすぐに食べてしまうか、冷凍保存がおすすめです。買ったパックのまま冷蔵庫に入れてしまうと痛みが早く進んでしまうので、少々手を加えて保存するのがコツです。
椎茸を日持ちさせるための保存方法

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椎茸を保存する際に気を付けたいポイントは、ひだを上に向けることです。ひだを下に向けると胞子が落ち、香りや味が落ちるばかりか、黒ずみをも引き起こしてしまいます。
「冷蔵」保存の際はキッチンペーパーで包む
椎茸は湿気や水気を嫌います。キッチンペーパーで包み、椎茸から出る水気を吸わせて乾燥を保ちましょう。このとき、軸は残しておきます。
ペーパーで包んだ椎茸は、さらに密閉袋に入れて冷蔵庫で保存してください。冷蔵庫で保存すると、1週間ほど日持ちします。乾燥剤がある場合は、いっしょに包んでおくとよいでしょう。
「常温」保存も冷蔵保存と同じ要領で
冷蔵保存に比べ保存期間が短いため、椎茸は基本的に常温保存には向きません。湿度と気温がともに高い夏場での常温保存は、半日で傷むこともあります。
冷蔵庫や冷凍庫がいっぱいなときなど、やむを得ず常温で保存しなければならない場合は、キッチンペーパーで包んで密閉袋に入れます。
冬場であれば、常温でも数日〜1週間は日持ちするでしょう。
そのまま「冷凍」すれば、包丁でカット・即調理可能!
椎茸を冷凍する際は、生のまま密閉できる容器やフリーザーバッグに入れて冷凍すると、酵素の働きでより風味が豊かになります。
煮物や焼き物など椎茸を丸ごと使う予定の場合は、形よく保存するため、椎茸が重ならないよう隙間をあけて冷凍するのがコツです。隙間をあけないと、カサが割れたりつぶれたりした状態で固まってしまいます。
冷凍した椎茸は、解凍せずそのまま使ってください。解凍すると水分が出てしまい、味や食感が悪くなるうえ、栄養素も流れ出てしまいます。椎茸を冷凍しても、包丁の刃はじゅうぶんに入ります。
もちろん、生の椎茸をカットしてから冷凍するのも、使い勝手の点でおすすめです。冷凍では、約1ヶ月の日持ちが期待できます。
椎茸を長期保存させたいときは?

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椎茸は、市販の干し椎茸のように「天日干し」にすることで長期保存が可能です。市販の干し椎茸は熱風で乾燥させているため年をまたぐ保存も可能ですが、家庭での天日干しは少々の水分が椎茸に残るため、2ヶ月を目途に使い切りましょう。
干し椎茸にすると長期保存が可能に
食べきれない量の椎茸は、干して保存しましょう。干すことで保存期間が長くなるだけでなく、ビタミンDが増え、うま味がアップします。
天日干しにする際は、カサのひだを下に向けましょう。風通しが良い場所に干し台をセットし、椎茸を並べます。そして数日〜1週間程度乾燥させてください。干した椎茸は、保存用ビニール袋か密閉容器に、乾燥剤とともに入れて約2ヶ月程度の保存が可能です。
干し椎茸を戻す際は、冷水に4時間から1日程度、椎茸の厚みに応じて様子を見ながら漬けます。戻し汁にはうま味成分が含まれており香りが豊かなため、出汁として使うことができます。
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新鮮な椎茸の見分け方

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新鮮であれば、その分日持ちも期待できます。良い椎茸を見分けるには、カサと軸に注目しましょう。パック詰めの椎茸は、水滴がないかどうかもチェックしてください。
カサが開ききっておらず、ひだが白いものを選ぶ
椎茸を見分ける際にまず注目したいのは、カサの部分です。カサが開ききっていないもの、また裏のひだが白くピンと張っているものが、鮮度の良い椎茸といえます。
カサの色にも注目して、薄茶色でシミやムラがないものを選びましょう。キズがあるものは避け、全体的に乾いているかをチェックします。肉厚でふっくらしているものが、おいしい椎茸です。
軸が太いものを選ぶ
カサだけでなく、軸にも注目してください。軸の太いものが、よりおいしい椎茸です。軸は石づきの部分を落とせば食べられる、旨味の詰まったおいしい部位です。
パック詰めのものは水滴がないかチェック
椎茸から水が出て、パック詰めの中に水滴がついている状態で売られているものがありますが、このような椎茸は鮮度が落ちており、水滴があたった部分は黒く変色している可能性もあります。その日に使わないのであれば購入は避けたほうがよいでしょう。
まとめ
椎茸は買ったまま冷蔵庫に入れると、椎茸から出る水分によってすぐに傷んでしまいますが、きちんと段階を踏んで保存すれば長持ちしてくれます。また、冷凍することによって味が落ちることはなく、むしろよりおいしくなる食材です。積極的に冷凍保存することをおすすめします。
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プロフィール

監修者:内藤まりこ
管理栄養士/料理講師。
東京家政大学 家政学部栄養学科 管理栄養士専攻。卒業後、大手企業の料理教室講師として従事。その後クッキングスクール、外食産業のメニュー開発職を経て独立。現在は、企業・行政とタイアップした出張料理教室「e’pice」を主宰。家庭料理からパン、お菓子まで、メニュー開発から教室の開催などに携わる。現在は6歳・5歳・3歳・0歳の4人の子育てと仕事を両立しながら、フリーランスの料理講師として活動中。