【管理栄養士監修】里芋の日持ちはどれくらい?冷凍・冷蔵庫での上手な保管方法

里芋はもともと熱帯地方の植物なので、乾燥と低温が苦手です。そのため、冷蔵庫や冷凍庫ではなく常温で、さらに乾燥から守るため泥のついたまま保存するのが正しい保存方法です。 この記事では、里芋の詳しい保存の仕方を、冷蔵庫や冷凍庫で保存する場合のポイントとともにまとめました。新鮮な里芋の見分け方もあわせてご紹介します。

【管理栄養士監修】里芋の日持ちはどれくらい?冷凍・冷蔵庫での上手な保管方法
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里芋はどれくらい日持ちする?

里芋はどれくらい日持ちする?

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里芋は泥つきのものかそうでないかによって、日持ちする期間に大きく差がでます。泥つきで適切に保存すれば1ヶ月程度日持ちしますが、洗ったりカットしてしまうと、長くても1週間程度しか保存できません。では、より日持ちさせるためにはどのように保存すればよいか、以下にまとめました。

里芋を日持ちさせるための保存方法

里芋を日持ちさせるための保存方法

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里芋は基本的に常温での保存が適しています。しかし、状況によっては冷蔵庫での保存が良い場合もあります。詳しく見ていきましょう。

泥つきのまま新聞紙にくるんで常温保存がおすすめ!

泥つきの里芋は、適切すれば約1ヶ月ほど保存できます。里芋は乾燥を嫌うため、泥がついたまま新聞紙やキッチンペーパーにくるみ、湿度を保たせましょう。夏でも冷蔵庫には入れず、同じように紙で覆い、冷暗所で保存します。
新聞紙やキッチンペーパーで包むだけでなく、紙袋に入れて保存する方法もあります。新聞紙のように、広げるたびに泥がキッチンに散ることなく衛生的です。見た目もスッキリするため、家に紙袋があればおすすめの保存方法といえるでしょう。
できるだけ厚手の紙袋を用いることと、袋の口をしっかり閉じることに気を付けてください。

洗った里芋は1週間以内に食べる

泥がついていれば比較的長持ちする里芋ですが、一度洗ってしまうと傷むスピードが早まってしまいます。洗った里芋は、表面を乾かしたあと新聞紙にくるみ、冷暗所か冷蔵庫で保存します。1週間以内に食べるようにしてください。

皮を剥いた里芋は水に漬けて保存

皮を剥いた里芋は、すぐに下茹でしてください。生のままだと、すぐに傷んでしまうためです。茹でたあとは流水で冷まし、水に浸したまま冷蔵庫で保存します。毎日水を替えて、3日程度で食べきりましょう。

冷凍保存は下茹でしてから

冷凍庫で保存する際は、フリーザーバッグに入れます。里芋の皮を剥き、使いやすい大きさにカットして固めに下茹でしておくのがポイントです。フリーザーバッグに入れたら、空気を抜くようにしてジッパーを閉めましょう。冷凍保存できる期間は、3週間〜4週間が目安です。

里芋を長期保存させたいときは?

里芋を長期保存させたいときは?

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里芋の長期保存に最も適している場所は「土の中」です。庭があったり、畑を持っているご家庭ではぜひ試してみてください。

30cm程度の深さの土に埋めると数ヶ月の保存ができることも

里芋は冬に最旬を迎える植物です。泥つきの里芋は、土に埋めて保存することもできます。この場合、里芋を30cmから40cmの深さに埋蔵させる必要があるため少々手間ではありますが、室内で保存するよりも長期の保存が可能です。冬に埋めた場合、春まで食べることができます。

悪くなった里芋の見分け方

悪くなった里芋の見分け方

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里芋はしばしば、赤く変色している場合があります。この色はポリフェノールの一種「アントシアニン」が酸化したために起こるもので、食べても害はありませんが、風味が落ちています。
また、里芋の見た目の変化の要因のひとつには「カビ」もあり、カビが生えている部分だけ除いたとしても、内部で菌が繁殖しているおそれがあるため食べるのは控えてください。
いずれにしても、異臭がしたり柔らかくなっていたり、溶けていたりするものを食べるのはやめましょう。

新鮮・おいしい里芋の見分け方は?

新鮮・おいしい里芋の見分け方は?

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新鮮な里芋の見分け方として、見た目のほか、手に取ったときの「固さ」なども重要です。ここからは、里芋を選ぶ際にチェックしたいポイントをご紹介します。

泥つきのものを選ぶ

上述のとおり、里芋は泥つきで保存すると乾燥しづらいため長く日持ちします。きれいに洗浄された里芋よりも、泥のついた里芋を優先的に選びましょう。

縞(しま)模様がくっきり等間隔なものを選ぶ

里芋の皮の縞(しま)模様のつき方に注目すると、より良い里芋を選ぶことができます。等間隔に縞(しま)が出ており、模様がはっきりしているものがおいしい里芋です。全体の色味もこのときにあわせてチェックします。茶色いものが鮮度が良く、黒いものは収穫してから時間が経っているものです。

固くしまっているものを選ぶ

里芋を直接手に取って、きちんと固いかどうかをチェックしましょう。柔らかくなっているものや、里芋のお尻の部分の皮が余ってフカフカしているものはやや傷みはじめています。ギュッとしまっていて、重いものを選びましょう。また、固くしまっていたとしても、キズが付いている物は避けてください。キズの部分から傷みが広がるおそれがあります。

まとめ

煮物以外にもたくさんのレシピで活用できる里芋は、泥のついたまま紙で包んで保存すれば1ヶ月は持つため、まとめ買いにも向く野菜です。栄養豊富な里芋で、色々なレシピに挑戦してみてはいかがでしょうか。

プロフィール

監修者:内藤まりこ

監修者:内藤まりこ

管理栄養士/料理講師。
東京家政大学 家政学部栄養学科 管理栄養士専攻。卒業後、大手企業の料理教室講師として従事。その後クッキングスクール、外食産業のメニュー開発職を経て独立。現在は、企業・行政とタイアップした出張料理教室「e’pice」を主宰。家庭料理からパン、お菓子まで、メニュー開発から教室の開催などに携わる。現在は6歳・5歳・3歳・0歳の4人の子育てと仕事を両立しながら、フリーランスの料理講師として活動中。