【管理栄養士監修】冷凍OK!冬瓜の日持ちの目安と長持ちさせる保存方法

白くみずみずしい果肉とさっぱりした味わいが魅力の野菜「冬瓜」は、その大きさゆえに一度に使い切ることが難しいので、保存方法を工夫して日持ちさせたい野菜です。そこで、冬瓜の日持ち日数、保存方法、長期保存、新鮮な冬瓜の見分け方などをご紹介します。知っておくことで、より長く美味しく料理に活用することができます。

【管理栄養士監修】冷凍OK!冬瓜の日持ちの目安と長持ちさせる保存方法

冬瓜はどのくらい日持ちする?

冬瓜はどのくらい日持ちする?

その名前からして、冬瓜が冬の野菜だと思っている人は少なくありません。しかし実際には、他のウリ科の野菜と同様に7~9月の暑い季節に旬を迎える野菜です。水分が多く、ミネラルを豊富に含むという夏野菜らしい特徴も持っています。「冬瓜」という名前の由来は「夏に採れたものが冬まで食べられる瓜」ということからきていると言われています。皮が厚いので実が傷みにくく、比較的長期の保存に向いている野菜なのです。

冬瓜を保存する際には、場所が大切です。丸ごと保存する場合、温度を13~15℃、湿度を70~75%ほどの条件に保てる冷暗所であれば、半年以上鮮度を保つことも可能です。一方、家庭用冷蔵庫でも皮をむかずに丸ごとキッチンペーパーとラップで包んで野菜室に入れれば、長いときで、約1~3カ月は保存できるでしょう。ただし、皮をむいたり、カットしてしまったりしたらそれほど長くはもちません。約5日間を目安としましょう。できるだけ早く食べきってしまうのが賢明です。

冬瓜の保存方法は何が正解?

冬瓜の保存方法は何が正解?

野菜はどのような状態で冷蔵庫や冷暗所に置くかで保存期間が変わってきます。冬瓜も例外ではありません。冬瓜は皮つきのまま、丸ごと保存することで日持ちしやすくなります。冬瓜の皮が実を守る役目を果たしてくれるからです。先程もご紹介したとおり、キッチンペーパーやラップでくるんでから冷蔵庫に入れるか、新聞紙などにくるんで暗い場所に置いておきましょう。

冬瓜をカットして保存するときは、皮をむかないようにします。たとえ切った後でも残った皮が実を保護してくれるからです。そして、特に傷みやすい箇所であるワタや種をスプーンでえぐり取り、ラップで丁寧にくるんで冷蔵庫に入れます。

冬瓜は冷凍で長期保存もできる?

冬瓜は冷凍で長期保存もできる?

冷凍保存ができるのも冬瓜のメリットのひとつです。カットしてから凍らせるほうが、後の調理が楽になります。冷蔵庫で保存するときと同様に、ワタと種を取り除き皮をむいて食べやすいサイズにカットしていきます。後は、フリーザパックに冬瓜を重ならないように入れて、完全に密封してから冷凍庫に入れましょう。パックに空気が入ると、冬瓜が傷むこともあるので注意が必要です。保存の目安は約1カ月です。
冬瓜は、成分のほとんどが水でできているため、解凍した後は風味や食感が落ちてしまいます。そのため、冬瓜の味を存分に満喫したい場合には、冷凍は向いていません。逆に、煮物やスープなどのレシピに使うのであれば、それほど味や噛み応えの変化は気にならないでしょう。

少しでも冬瓜の味を保ちたいときは、「下茹で」を行ってから冷凍するのもひとつの方法です。細かく切った冬瓜を昆布などで出汁を取った湯にくべ、数分後に取り出します。それから冷凍すれば、解凍したときもそれほど風味が落ちずにすみます。それでも、冷凍した冬瓜を料理に使える賞味期限は1カ月ほどです。できるだけ早く食べきるようにしましょう。

新鮮な冬瓜の見分け方は?

新鮮な冬瓜の見分け方は?

店頭に並んでいる冬瓜は、表面から白い粉をふいていることがあります。その様子を見て、「病気ではないか」「傷んでいるのではないか」と思う人もいるかもしれません。しかし、旬を迎えた冬瓜は白い粉を出すのが特徴です。むしろ、新鮮であることの証だといえるので、冬瓜を選ぶ際の目安にしましょう。ただし、沖縄県産の冬瓜は旬を迎えても粉はふきません。皮の光沢など、そのほかの要素で新鮮さを見極めます。

なお、大きすぎる冬瓜は育ちすぎの可能性があります。つまり、旬がすぎたものであるかもしれません。表面の色合いや光沢が同じに見えるなら、小ぶりの冬瓜を選ぶのが賢明です。それでいて重みのある冬瓜は実が詰まっている証拠です。実際に持ち上げてみた感覚で、よい冬瓜を探してみましょう。

カットされている冬瓜については、種の周りがスカスカしているようなものは避け、種がしっかり詰まっているものを基準にします。それに、変色していない真っ白の切り口は、鮮度が高いサインです。

まとめ

冬瓜は煮物やスープなど、熱して使うと美味しい食材です。保存がきくので、長期的に少しずつ食べられるのもメリットです。丸ごと保存する場合やカットしたものを保存する場合、それぞれに適切な保存方法を知って、長く楽しむことができます。コツを押さえれば、冷凍保存も可能です。また、新鮮な冬瓜の特徴を押さえておくと、さらに美味しく食べられるでしょう。

プロフィール

監修者:横川 仁美

監修者:横川 仁美

管理栄養士。食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表。
メタボリックシンドロームの人へ向けた保健指導を中心に、ダイエットサポート、電話相談、雑穀販売等のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方に、食のアドバイスに携わる。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。
また、健康食育シニアマスターやマイ穀スタイリスト、ヘルスケア栄養ライターの資格も保有。