【管理栄養士監修】糖質制限向き?冬瓜の糖質とカロリー
冬瓜は煮物やスープにするとおいしく、煮込むと大根のようにほろほろと崩れ落ちるような食感が特徴です。思わず箸が進みそうですが、冬瓜に含まれている糖質量・カロリーはどのくらいなのでしょうか。糖質制限に向いている野菜なのでしょうか。この記事では、糖質量・カロリー・栄養素など、冬瓜についての情報を詳しくご紹介します。
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全野菜の平均以下!冬瓜の糖質量

冬に瓜と書く冬瓜。名前から冬の野菜をイメージしがちですが、実は夏が旬の野菜で、すいかやきゅうりと同じウリ科に属しています。名前の由来は、夏に収穫したものが冬まで貯蔵できるからという説があります。実際にはそこまで保存できるとは限りませんが、たしかに丸ごと冷暗所に置いておけば数ヶ月は保存できるという保存性に優れた野菜です。
冬瓜は煮物やスープ、炒め物などの料理に使われることが多い食材ですが、糖質量はどのくらいなのでしょうか。文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」を参照すると、冬瓜100g中の糖質量は以下の通りです。
■100gあたりの糖質量
・冬瓜(生):2.5g
・冬瓜(茹で):2.2g
(上記データを参考に、炭水化物量-食物繊維量で計算)
生のものと茹でたものでは、若干茹でたものの方の糖質量が少なくなっています。1人分の目安はレシピによって異なりますが、冬瓜は糖質制限ダイエットを行っている方にもおすすめできる野菜だといえるでしょう。
(参照元:http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/11/30/1365343_1-0206r8_1.pdf、https://ryoko-club.com/food/wax-gourd-calorie.html)
冬瓜100g中のカロリー

続いて冬瓜100g中のカロリーも確認してみましょう。
■100gあたりのカロリー
・冬瓜(生):16kcal
・冬瓜(茹で):16kcal
冬瓜は生のままでも茹でてもカロリーは変わらず、16kcalと低い数値です。これは果肉のほとんどが水分でできているためだと考えられます。普段の食事から冬瓜を積極的に取り入れれば、低カロリーな食事にすることができるでしょう。
(参照元:http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/11/30/1365343_1-0206r8_1.pdf、https://ryoko-club.com/food/wax-gourd-calorie.html)
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冬瓜の栄養価と効能

冬瓜にはどのような栄養成分が含まれているのでしょうか。ここでは冬瓜に含まれる栄養価とその効能について確認してみましょう。
カリウム
ナトリウムの排出作用があるカリウム。塩分の摂り過ぎを防いでくれる働きがあります。他にも神経伝達や筋肉の収縮に関わる、体内のpHバランスを保つなどの働きもあり、不足すると脱力感や食欲不振になるともいわれています。
ビタミンC
水溶性ビタミンと呼ばれる、水に溶けるビタミンの1つです。コラーゲンの生成に必須で、抗酸化作用も期待できます。
サポニン
コーヒーや抹茶の苦味の元であるサポニン。抗酸化作用をはじめ、免疫力の向上や肥満の防止など健康によいさまざまな効果があるとされています。冬瓜の他には、大豆やごぼうなどからも効率的に摂取できる栄養素です。
葉酸
ビタミンCと同様、水溶性ビタミンであり、ビタミンB群の一種です。赤血球の形成やDNAの合成に関与する重要なビタミンで、大人から子どもまで全ての年代の人に大切な栄養素です。
他のウリ科の食品と冬瓜の糖質量とカロリーを比べると?

冒頭でも触れましたが、冬瓜はウリ科の野菜です。ウリ科の食材には多量の水分を含むものが多く、体を冷やす作用があるといわれています。夏に旬を迎えるものも多く、定番の夏野菜と親しまれています。ここではそんなウリ科の食材であるゴーヤ・きゅうり・カボチャ・すいか・メロンと冬瓜との100g中のの糖質量・カロリーを比較してみましょう。
以下は左側が糖質量、右側がカロリーです。
■100あたりの糖質量・カロリー
・冬瓜(生):2.5g、16kcal
・ゴーヤ(生):1.3g、17kcal
・きゅうり(生):1.9g、14kcal
・カボチャ(生):17.1g、91kcal
・すいか(生):9.2g、37kcal
・メロン(生):9.8g、42kcal
上記を比較すると、冬瓜の糖質量は6食品中3番目、カロリーは6食品中2番目に低いことがわかります。糖質量・カロリーともにバランスのよい食品だといえるでしょう。一方でカボチャは糖質量・カロリーともに高い値です。栄養がたっぷり詰まっているとはいえ、食べ過ぎには注意が必要です。
(参照元:http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/11/30/1365343_1-0206r8_1.pdf、http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/01/15/1365343_1-0207r2_1.pdf)
まとめ
冬瓜は低糖質・低カロリーながらも、サポニンやビタミンCなど、健康に嬉しい栄養成分を兼ね備えている野菜です。ぜひ普段の食事に積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。
プロフィール

監修者:横川 仁美
管理栄養士。食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表。
メタボリックシンドロームの人へ向けた保健指導を中心に、ダイエットサポート、電話相談、雑穀販売等のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方に、食のアドバイスに携わる。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。
また、健康食育シニアマスターやマイ穀スタイリスト、ヘルスケア栄養ライターの資格も保有。