かまぼこの糖質・カロリーはどれくらい?魚より高糖質でも、ダイエット向きな理由とは
かまぼこは安価で非常に身近な食材です。お弁当やお酒のおつまみなど、多くの場面で活躍してくれます。ヘルシーな印象を持たれることの多いかまぼこですが、魚そのものに比べると糖質やカロリーはやや高めになっています。この記事では、かまぼこに含まれる糖質量やカロリー、栄養などを紹介していきます。
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かまぼこ100g中の糖質量

かまぼこ(蒲鉾)は、タラ、グチ、イトヨリ、サメなどの魚のすり身を蒸して作る食材です。
最も一般的な蒸しかまぼこの場合、100gあたり9.7gの糖質が含まれています。生のタラの切り身100gあたりの糖質量が0.1gであるのを考えると、高い糖質量となっていますが、その理由は魚のすり身にでんぷんやブドウ糖などの甘味料を加えているためです。
しかし、他の練り物であるはんぺん(100gあたり糖質量:11.4g)や魚肉ソーセージ(100gあたり糖質量:12.6g)などと比べると低くなっています。
市販されているかまぼこ(蒸しかまぼこ)は1本100~200gほどの重さです。一般的な糖質制限では1日の糖質摂取量の目安を80.0~120.0gとしていて、1日3食食べるとすると1回の摂取量は約30.0~60.0gとなります。100gあたりの糖質量が9.7gのかまぼこなら、ダイエット中の方でもあまり神経質にならずに食べられる食材といえます。
かまぼこの賞味期限・日持ちはどのくらい?保存方法もあわせて解説かまぼこはそのままでも加熱してもおいしく食べられる食材です。かまぼこはどのくらい日持ちし、開封後はどのように保存すればいいのでしょうか。今回は、かまぼこの賞味期限や正しい保存方法について詳しく解説します。
かまぼこ100g中のカロリー

かまぼこの100gあたりのカロリーは95kcalです。それ自体のカロリーは他の練り物と比較すると高くない数値ですが、かまぼこは他の食材と組み合わせた状態で売られていることが多いので注意が必要です。また、カロリーという点では問題ありませんが、醤油をつけ過ぎると塩分が高くなってしまいます。練り物製品は元々塩分が高いためヘルシーさにこだわるのであれば、そのまま食べるのがベストです。
一般的な蒸しかまぼこのほか、原料は同じでも加工法が異なる「す巻きかまぼこ」は90kcal、「焼き抜きかまぼこ」は103kcalと、それぞれカロリーが異なります。また、メーカーによってもカロリー、糖質の量には若干の違いがあります。正確な量を知りたい場合は、製品の表示を確認しましょう。
かまぼこの栄養と効能

かまぼこは原料となる白身魚の特徴をそのまま受け継ぎ、脂質が低く、たんぱく質が豊富に含まれています。その栄養価は牛肉や豚肉にも劣らないほどです。たんぱく質は、体内の新たな筋肉や血液の原料となります。筋肉が増え、血液が新しくなると、代謝が向上し脂肪が燃焼しやすくなります。
カリウムも多く含まれている栄養素のひとつです。余分な塩分を体外に放出する働きがあるため、むくみ防止に効果的です。
また多くのかまぼこは、魚の骨も一緒にすり潰しているため、カルシウムも豊富に含まれています。カルシウムは骨を頑丈にするほか、筋肉を強くする効果もあり、ダイエットに重要な役割を果たします。カロリーや糖質が低く、たんぱく質やカルシウムが豊富に含まれているかまぼこは、ダイエット中の方にとって、非常に頼もしい食材なのです。
他の水産加工品と糖質・カロリーを比較

ここでは、他の水産加工品の糖質やカロリーを比べてみましょう。
ツナ水煮缶
キハダ、カツオ、マグロなどの魚を水煮にした一般的な缶詰です。
100gあたり糖質が0.2g、カロリーが71kcalとどちらも非常に低い数値です。かまぼこと比べても低く、油漬けの缶詰と比べると糖質はあまり変わりませんが、カロリーは4分の1以下となっています。カロリーが気になる方は水煮を使いましょう。
栄養素では血液をサラサラにする、脳の働きを活性化するなどの効果がある、DHAやEPAが豊富に含まれています。
さつま揚げ
魚のすり身を揚げた食品です。油分を含んでいるため、かまぼこと比べて濃厚な味わいが特徴です。
100gあたり糖質が13.9g、カロリーが139kcalで、かまぼこに比べて糖質は高く、また揚げてある分カロリーも高くなっています。かまぼこと同様、たんぱく質が豊富です。
魚肉ソーセージ
スケトウダラなどの魚肉で作られたソーセージです。
100gあたり糖質が12.6g、カロリーが161kcalと、どちらもかまぼこより高く、水産加工品の中でも高めの数値となっています。その理由は、鶏肉、豚肉、卵白、でんぷん、ゼラチンなどが含まれているためです。塩分も高めですが、DHAやカルシウムなどの栄養素が豊富で、機能性表示食品として認められている商品もあります。
まとめ
かまぼこは加工の際に、魚のすり身以外の原料を用いるため、糖質、カロリーは魚そのものに比べて高くなっています。しかし栄養価が高い優秀な食品で、レシピのバリエーションも豊富です。ぜひ、積極的に利用してみてはいかがでしょうか。
プロフィール

監修者:遠藤 莉菜
管理栄養士。
管理栄養士専攻の大学を卒業し、管理栄養士国家試験資格を取得。化粧品会社に入社し、エステの施術や化粧品・サプリメントの販売を行うが、管理栄養士の資格を活かすため転職。現在は特別養護老人ホームの管理栄養士として高齢者の食事管理を行っている。
また、日本栄養士会認定栄養ケアステーションにも在籍し、休日などは時間を作り地域の栄養相談や栄養セミナーなどさまざまな栄養活動のサポートを行っている。