【管理栄養士監修】たけのこの糖質量・カロリーはどれくらい? 他の野菜との比較も!
4~5月頃に旬をむかえる、独特の歯応えと旨味をもつたけのこ。春になると無性に食べたくなる方も多いのではないでしょうか。気になる、たけのこの種類やその違いは? 意外と知られていない、たけのこの糖質やカロリー、栄養素など、他の野菜との比較も交えてご紹介します。
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たけのこは竹になる前の若芽として広く知られています。一般的に食用とされるたけのこは、土から出てきてわずかな期間に収穫されたものです。収穫時期を過ぎたたけのこは、急速に硬くなり竹へと成長します。炊き込みご飯や煮物、天ぷらなど、様々な料理に使えるたけのこですが、低糖質、低カロリーかつ、体にうれしい栄養素が豊富な食材です。
たけのこの種類

たけのこには、どのような種類があるのでしょうか。
孟宗竹(もうそうちく)
一般的に広く流通し、店頭でもよく見かけるのが孟宗竹です。皮の表面には細かい産毛があり、3〜4月頃に旬をむかえます。
肉厚で歯応えは柔らかく、えぐみも少ないため煮物や炊き込みご飯など様々な料理に使われます。
淡竹(はちく)
比較的に市場に出回ることが少ない淡竹は、淡白な味で、シャキシャキとした歯ざわりが特徴です。4〜5月頃に旬をむかえ、孟宗竹とは違い皮の表面に産毛はなく、つるつるとしています。アクが少ないので、収穫直後は生でも食べられます。
真竹(まだけ)
真竹は5〜6月頃が旬で、流通量が多いわけではありませんが、孟宗竹・淡竹と並び有名なたけのこです。真竹も皮の表面に産毛はなく、孟宗竹と比べ細い形をしています。収穫後時間が経ったものはえぐみが強くなりアク抜きが必要ですが、収穫直後の新鮮なものは、えぐみが少なく、お刺身にしても美味しくいただけます。
この他にも、千島笹(ちしまざさ)や四方竹(しほうちく)などが有名です。5〜6月頃に出回る千島笹はえぐみが少ない品種で香りや歯触りもよく、姫竹や根曲がり竹とも呼ばれています。
四方竹は主に高知県で収穫され、秋に旬をむかえるたけのこです。収穫期間が短く痛みやすいため、これまで全国へ流通することは難しかったのですが、味や色味を損なわずに出荷できる方法が生み出され、今では全国各地で販売されるようになりました。アクが少なく、シャキシャキとした食感が特徴です。
このように品種ごとに様々な食感や特徴をもつたけのこですが、それぞれの個性を活かして調理すると、より違いを楽しむことができます。
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たけのこの糖質量はどのくらい?

食材の栄養価を語るうえで気になる、たけのこの糖質量を調べました。
■たけのこ100gあたりの糖質量
・たけのこ(生):1.5g
・たけのこ(ゆで):2.2g
・たけのこ(水煮缶詰):1.7g
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
このように、たけのこの糖質量は低く、水煮缶詰の方がさらに糖質量が少ないことがわかります。低糖質な野菜なので、たけのこは糖質制限ダイエットをしている方にもおすすめの野菜です。
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たけのこのカロリーはどのくらい?

続いて、たけのこのカロリーについての情報を解説します。
■たけのこ100gあたりのカロリー
・たけのこ(生):26kcal
・たけのこ(ゆで):30kcal
・たけのこ(水煮缶詰):23kcal
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
たけのこのカロリーはこのようになっています。比較的カロリーが低いうえ、満足感も得やすいので、ダイエットにおすすめの食材といえるでしょう。
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たけのこにはどんな栄養がある?

たけのこにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか?続いて、たけのこに含まれる栄養素とその効能をご紹介します。たけのこに多く含まれる栄養素はカリウム、食物繊維などがあります。
カリウム
たけのこに豊富に含まれる栄養素のひとつが、カリウムです。カリウムには塩分排出効果があるので、体内の水分量を調節することでむくみや高血圧の予防が期待されます。
食物繊維
たけのこは食物繊維も豊富です。不溶性(水に溶けにくい)の食物繊維を多く含んでいるので、便秘の改善にも効果的とされています。また食物繊維は腸内環境を正常に整える働きがあり、生活習慣病の予防も期待されます。
チロシン
茹でたたけのこに付着している白い物質は、チロシンというアミノ酸の一種です。脳の神経伝達物質の構成要素で、摂取すると集中力を高めたり、ストレスを和らげたりする効果があるとされています。
他の野菜とたけのこの糖質量・カロリーを比較

食卓によく並ぶ身近な野菜と、たけのこの可食部100gあたりの糖質量、カロリーを比較してみましょう。
■100gあたりの糖質量・カロリー
・たけのこ(ゆで):糖質量2.2g、カロリー30kcal
・ごぼう(ゆで) :糖質量7.6g、カロリー58kcal
・にんじん(皮むき、ゆで):糖質量5.7g、カロリー36kcal
・れんこん(ゆで):糖質量13.8g、カロリー66kcal
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
たけのこのように、煮物としてよく調理される根菜類と比べても、低糖質、低カロリーな野菜であることは一目瞭然です。
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まとめ
たけのこは様々な料理に取り入れることができ、親しみやすい食材です。カリウムや食物繊維などを多く含む一方で、ビタミン類の含有量はあまり多くありません。他の食材とうまく組み合わせ、足りない栄養素を補うように意識するとよいでしょう。
体調を崩しやすい季節の変わり目だからこそ、低糖質、低カロリーで栄養豊富なたけのこを食べ、旬の味覚を味わいながら、体調に気を配ってみてはいかがでしょうか。
プロフィール

監修者:横川 仁美
管理栄養士。食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表。
メタボリックシンドロームの人へ向けた保健指導を中心に、ダイエットサポート、電話相談、雑穀販売等のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方に、食のアドバイスに携わる。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。
また、健康食育シニアマスターやマイ穀スタイリスト、ヘルスケア栄養ライターの資格も保有。