【管理栄養士監修】栄養豊富!レンコンの糖質量とカロリーを解説
ほぼ通年にかけて出荷され、店頭でも比較的手に入りやすいレンコン。煮物やサラダ、はさみ焼きなど、アレンジのしやすさから普段の食卓でも利用する方は多いのではないでしょうか。 生活になじみのある野菜だからこそ気になる糖質やカロリー・体に嬉しい栄養素とは? 他の根菜との比較も交えてご紹介します。
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やみつきになる独特の食感と料理に取り入れやすい万能さを兼ね備えたレンコン。
時間が経ったものはあく抜きが必須ですが、実は新鮮な状態なら生で食べることもできるのです。
ここでは生・ゆでそれぞれのカロリーと糖質について調べてみました。
野菜平均値よりも高い!レンコンの糖質量

食品成分を考えるうえで気になる方も多いであろう、レンコンの生・ゆで別の糖質量をご紹介します。
■レンコン100gあたりの糖質量
・レンコン(根茎、生):13.5g
・レンコン(根茎、ゆで):13.8g
この数字は野菜類の平均値よりも比較的大きい値となっており、大根や人参といった他の根菜よりもイモ類に似た高い糖質が特徴です。
糖質制限中でレンコンを食べる場合は量を気にかける必要があります。糖質が高いぶん、調味料で甘さを足すことを控えるなど、レンコン本来の甘みを楽しんでみてはいかがでしょうか。
レンコンは切り分ける前の塊が連なった状態では「本」、塊ごとにカットしてある状態では「節(ふし)」で数えます。
大きさには個体差があるため断言はできませんが、1節あたりの重さは平均的な大きさだと200~300g程度で、1節使った場合の糖質は27.0~41.4gほどになります。
レンコンに含まれる栄養素は?正しい選び方や保存方法を紹介煮物やてんぷらなどでよく使われるレンコンに含まれる栄養素やその効能について詳しく知っていますでしょうか? この記事では、レンコンに含まれる特徴的な栄養素と、レンコンの効能について詳しく解説します。また、おいしく食べるための選び方や保存方法についても紹介します。
レンコンのカロリー

次に、レンコンの生・ゆで別のカロリーをご紹介します。
■レンコン100gあたりのカロリー
・レンコン(根茎、生):66kcal
・レンコン(根茎、ゆで):66kcal
カロリーは生・ゆでともに同じ値で、1節あたりのカロリーは132~198kcalとなります。
イモ類よりは比較的カロリーが低くなっていますが、他の根菜と比べるとカロリーは高めです。
しかしレンコンは他の根菜やイモ類と比べ、調理してもレンコン独特の歯ごたえが残りやすく、よく噛むことで満腹感を感じやすくなっています。この点から考えると少量でも満足感が得やすく、量を考慮すれば糖質制限やダイエット中でも食事に取り入れやすい食材ではないでしょうか。
【管理栄養士監修】レンコンの保存期間・正しい保存方法は?美味しいレンコンの見分け方も紹介レンコンはあまり日持ちのしない食材です。また、光や乾燥に弱いため、湿度を保った状態で暗い場所や冷蔵庫に保存する必要があります。シャキシャキやホクホクの食感を楽しむためにも、冷凍保存をする場合にはひと手間加えましょう。今回はレンコンの保存期間と上手な保存方法、新鮮なレンコンの見分け方をご紹介します。
レンコンの栄養素と効能

レンコンにはさまざまな栄養素が含まれています。代表的なものとしてビタミンC、食物繊維、カリウムが挙げられます。
ビタミンC
ビタミンCは美肌効果や免疫力向上だけでなく、ストレスに対しても効果が期待される日常生活に欠かせない栄養素のひとつです。
ビタミンCと聞くと緑黄色野菜や果物を連想する人が多いかもしれません。しかし、実はレンコンにもビタミンCが豊富に含まれているのです。
レンコンのビタミンCは過熱しても壊れにくいため、さまざまな料理にアレンジしておいしくビタミン補給ができるところも魅力のひとつです。
食物繊維
食物繊維は腸の調子を整えるほかに、生活習慣病の予防にも効果的だといわれています。
レンコンには不溶性の食物繊維が豊富に含まれています。レンコン100gあたりの食物繊維総量は生が2.0g、ゆでが2.3gとなっています。
厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準」(2020年版)では、食物繊維の目標量は18~69歳の男性で20g以上、女性で18g以上(ともに1日あたり)とされているので、レンコン100g食べれば1日に必要な食物繊維の10%ほどを摂取できます。
(参照URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html)
食物繊維は日本人に不足しがちな栄養素といわれています。日常生活の中で食物繊維を意識し、食事を摂るようにすると良いでしょう。
カリウム
カリウムは、ナトリウム(塩分)の排出を促す働きがあり、血圧の上昇を抑える効果があるといわれています。
レンコンには、生が440mg、ゆでが240mgと、カリウムが多く含まれています。不足すると脱力感や筋力の衰えなどの症状が現れる一方、摂取しすぎると血液に溜まり、手足のしびれや不整脈の原因になってしまうため、適量を守って摂取することが大事です。ただし、摂りすぎは普通に食事していれば心配はないとされています。サプリメントなどを摂取している場合は過剰摂取に気をつけるようにしましょう。
レンコンと他の野菜を比べると?

根菜として代表的なダイコン、ニンジン、カブのカロリーと糖質をそれぞれ比較してみました。100gあたりでは以下のようになります。
■100gあたりの糖質・カロリー
・レンコン(根茎、ゆで):糖質 13.8g、カロリー 66kcal
・だいこん(根、皮むき、ゆで):糖質 2.3g、カロリー 18kcal
・にんじん(根、皮むき、ゆで):糖質 5.7g、カロリー 36kcal
・かぶ(根、皮むき、ゆで):糖質 3.3g、カロリー 22kcal
他の根菜と比べカロリー・糖質ともに高い数字になっていますが、それだけ栄養価も高く、効率的にエネルギーを補給できる食材と考えられるでしょう。
まとめ
レンコンは普段何気なく口に運んでいる野菜ですが、改めて糖質やカロリーを知り意外に感じた方も多いのではないでしょうか。
さまざまな料理に取り入れやすく、ひとつの食材で何通りもアレンジが楽しめ、さらに効率よく体に必要な栄養素が取れるレンコン。他の根菜に比べて糖質やカロリーはやや高めですが、工夫をしながらぜひ自分好みのアレンジレシピを探してみてください。
プロフィール

監修者:横川 仁美
管理栄養士。食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表。
メタボリックシンドロームの人へ向けた保健指導を中心に、ダイエットサポート、電話相談、雑穀販売等のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方に、食のアドバイスに携わる。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。
また、健康食育シニアマスターやマイ穀スタイリスト、ヘルスケア栄養ライターの資格も保有。