【料理家監修】牡蠣の日持ちはどのくらい?長持ちさせる正しい保存方法

クリーミーで磯の香りを存分に味わえる生牡蠣。家で殻付きやむき身の生牡蠣を楽しむなら、どのように保存して、どれくらい日持ちするのかきちんと知っておきましょう。そこでこの記事では、牡蠣の日持ち日数と正しい保存方法、さらに新鮮な牡蠣の見分け方をご紹介していきます。

【料理家監修】牡蠣の日持ちはどのくらい?長持ちさせる正しい保存方法

生牡蠣の日持ちはどれくらい?

生牡蠣の日持ちはどれくらい?

牡蠣は種類によって旬が違います。養殖されることの多い「真牡蠣」は秋から春、天然ものが多い「岩牡蠣」は春から夏が旬です。どちらにしても生ものなので、殻付きを購入したなら冷蔵室で2日程度、殻なし(むき身)を購入したら冷蔵庫に入れて、購入日の翌日には食べ切るようにしましょう。

生牡蠣の正しい保存方法

生牡蠣の正しい保存方法

生牡蠣は購入時に殻付きか、殻なしかで保存方法が異なります。ここでは、それぞれの正しい保存方法をご紹介します。

殻付きの場合

殻が付いている牡蠣は、塩分濃度3%の食塩水にさっとくぐらせてから皿に重ならないように並べ、乾燥を防ぐために水でぬらしたキッチンペーパーを上からかぶせます。さらにその上から密閉しないようにふんわりとラップをかけ、冷蔵室で保存します。

殻なしの場合

密閉パックに入れられたむき身の場合は、未開封ならそのまま冷蔵室で保存ができます。一度開けてしまった場合は、保存容器にパックの塩水ごと移し替えて保存しましょう。もし、塩水を捨ててしまった場合は、塩分濃度3%の塩水を作り、保存容器にこの塩水とむき身を入れて保存します。

牡蠣を長期保存する方法

牡蠣を長期保存する方法

牡蠣を多く購入したり、いただいたりして食べきれない場合は、上記の冷蔵保存よりも長く保存できる、冷凍保存やオイル漬けにして保存しましょう。ここからは牡蠣をおいしく長期保存するための、冷凍保存の仕方とオイル漬けの作り方についてご紹介します。

冷凍保存

牡蠣を冷凍保存した場合、日持ちは1ヶ月程度です。冷凍保存する場合も、殻付きかむき身かで保存の仕方が異なります。

殻付きの場合

殻付きの場合、殻が付いた状態のまま冷凍することができます。まず、ボウルに水を入れて殻に付いた汚れを落とします。ペーパータオルなどで水分をよく拭き取り、冷凍用保存袋に入れて冷凍室に入れます。

解凍するときは、耐熱皿に牡蠣をのせてラップをかけ、電子レンジで殻が開くまで加熱します。殻の隙間にナイフを差し込んで開き、身を取り出して塩分濃度3%の塩水でよく洗います。ただし、電子レンジで加熱したとはいえ、中までしっかり火が入っていないので、必ず加熱してから食べるようにしましょう。

殻なしの場合

殻なしで塩水入り密閉パックに入っている場合、未開封ならそのまま冷凍庫に入れるだけです。開封して残っているむき身や塩水入りパックに入っていない牡蠣の場合は、1個ずつ流水で洗い、ペーパータオルで水気をしっかり拭き取ります。これを1個ずつラップに包み、冷凍用保存袋に入れてから冷凍しましょう。

量があるときは、洗って水気を拭き取った牡蠣をバットに並べ、ラップをかけて一度冷凍させます。牡蠣の表面が凍ったら、冷凍用保存袋に移し替え、再度冷凍室に入れて保存しましょう。

使う際は、使う分だけ取り出して冷蔵室に移して自然解凍するか、塩分濃度3%の塩水に浸して解凍させ、水気をキッチンペーパーで拭き取ってから使いましょう。ただし、解凍した牡蠣は生で食べず、加熱調理してから食べるようにしてください。

オイル漬け

牡蠣がたっぷりあるならオイル漬けにして保存するのもおすすめです。2~3週間ほど冷蔵保存でき、そのまま食べたり、オイルごとバゲットにのせたり、パスタの具にしたりなど、おいしく活用することができます。

作り方は、まず塩水でしっかりと洗って水気を拭き取った牡蠣をフライパンで炒めます。身がふくらんできたらオイスターソースを加え、汁気が少なくなってきたら弱火にして煮絡めます。大きさは小さくなりますが、縮んで水分が抜けるまで加熱することで保存性が高まります。しっかり煮絡めたらバットに牡蠣を並べ、粗熱が取れたら煮沸消毒した瓶に入れ、にんにく、ローリエ、唐辛子を入れます。最後にたっぷりのオリーブオイルを注いでふたをして冷蔵室で保存します。味がなじんだ2日目からが食べごろです。

新鮮な牡蠣の見分け方

新鮮な牡蠣の見分け方

牡蠣を少しでもよい状態で保存するには、なるべく新鮮なものを選ぶことが大切です。新鮮な牡蠣の見分け方のポイントを見ていきましょう。

殻付きの牡蠣を買う場合は、殻に傷が少なく丸みがあって、殻が厚いものを選びましょう。
殻なしの場合は、身が厚くて色は淡いクリーム色のものが新鮮です。また、貝柱が大きく半透明で、ふちのひらひらとした部分が黒いものを選びましょう。さらに出荷日を確認して、できるだけ新しいものを購入するようにしましょう。

まとめ

牡蠣は生ものなので、あまり日持ちのしない食べ物です。しかし、正しい保存方法をマスターすれば、牡蠣を長くおいしい状態で楽しむことができます。冷凍保存もオイル漬けも覚えてしまえば簡単ですので、ぜひ、牡蠣を多く購入したり、いただいたりした際には実践してみてください。

プロフィール

監修者:貞本 紘子

監修者:貞本 紘子

料理家。食育アドバイザー、幼児食アドバイザー。
岐阜県にて家庭料理、パン、ケーキの教室「colette」を主宰。
少人数制、初心者にも分かりやすく丁寧な指導で生徒数は6年間で述べ5500人。
「おうちご飯をもっと楽しく!」をモットーに活動中。