【管理栄養士監修】ブロッコリーの糖質・カロリーは?栄養バランスの優れたヘルシー野菜!
サラダや付け合わせの野菜として人気のブロッコリーですが、糖質やカロリーはどのぐらいあるのでしょうか。生食とゆでたときの違い、見た目が似ているカリフラワーやそれ以外の野菜と比較しながら、美容やダイエットに期待できる栄養や効果についてもご紹介します。
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ブロッコリーの糖質は多い?少ない?

まずはブロッコリー100g当たりの糖質量を確認しましょう。
■ブロッコリー100g中の糖質量
・生:0.8g
・ゆで:0.6g
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
野菜平均の糖質量が3.6gなので、5分の1~6分の1と少なめであることが分かります。サラダなどで食べる1人分の量(約50g)相当での糖質で考えると生食で0.4g、ゆでると0.3gしか含まれていません。
ブロッコリーのカロリーはどれくらい?

続いてはブロッコリー100g当たりのカロリーをご紹介します。
■ブロッコリー100g中のカロリー
・生:33kcal
・ゆで:27kcal
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
野菜平均のカロリーは36kcalであるため、平均的なカロリー量です。サラダなどで食べる1人分の量(約50g)相当でのカロリーで考えると、生食で16.5 kcal、ゆでると13.5kcal程度です。
そのため、ちょっとしたおやつ代わりにゆでたブロッコリーを食べている人もいるようです。糖質の多いお菓子に比べると、断然健康的です。お菓子をブロッコリーに変えることで、余計な脂質の摂り過ぎを抑えられたり、食べごたえもあるため満足感を高めたりすることもできます。
ゆでてカットするのが面倒という方は、冷凍ブロッコリーを常備しておくと、レンジで温めるだけで、すぐに食べられるので便利です。野菜の値段が高いときにも重宝します。
ブロッコリーに含まれる栄養素は?
さて、ブロッコリーに含まれる栄養素はさまざまなものがあります。ビタミン類やミネラルなどをバランスよく豊富に含んでいるので、ダイエット中の心強い味方になってくれるでしょう。
ビタミンC
まず注目したいのがアンチエイジングや美肌に効果的とされるビタミンCです。ビタミンCたっぷりだといわれるレモン(全果)ですら100mgです。それに対してブロッコリー(生)は120mgと高く、レモン果汁(生)であればビタミンCは50mgなので、2倍以上も含まれています。またブロッコリーに含まれているスルフォラファンには、解毒力や抗酸化力などがあるとされています。
食物繊維
ブロッコリーは食物繊維も豊富です。生の場合5.1gも含まれており、繊維質の代表のようなごぼうの6.1gに匹敵します。身体の中からきれいになれることはもちろん、便秘を防ぎ、老廃物の排出を手伝ってくれるのでダイエット向きだといえます。
カリウム
血圧の安定に効果があり、女性に多いむくみの解消も期待できるといわれるカリウムもブロッコリーに多く含有され、サニーレタスやほうれんそうに匹敵します。ただ、生の場合は460mg含まれていますが、ゆでると210mgに半減してしまいます。
カリフラワーと糖質量を比較

見た目がそっくりのカリフラワーの糖質やカロリーはどのぐらいあるのでしょうか。
■100g中の糖質・カロリー
・ブロッコリー(生):0.8g、33kcal
・カリフラワー(生):2.3g、27kcal
・ブロッコリー(ゆで):0.6g、27kcal
・カリフラワー(ゆで):1.9g、26kcal
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
カリフラワーのほうが、いくらか糖質が多いです。糖質を抑えたい場合は、サラダや付け合わせとして食べる際は、カリフラワーよりもブロッコリーを選ぶとよいでしょう。
またブロッコリーと比べると、カリフラワーはゆでた時のカロリーの減少幅は少ないですが、いずれにせよ、低カロリーなヘルシーな食材と言えます。
ちなみに他の栄養素を見比べてみると、水分はカリフラワー(生)90.8g、ブロッコリー(生)は89.0gなので同じくらい含まれています。美肌作りに役立つといわれるビタミンCはブロッコリーに、むくみ改善に役立つとされるカリウムはカリフラワーに多く含まれています。
しかし、ブロッコリーをゆでた際のビタミンCの流失は多く、120mgあったビタミンCも半分近くの54mgまで減ってしまいます。そのため、生のときはカリフラワーの81mgを大きく凌駕していますが、ゆでた後はカリフラワーの53mgと同じくらいの量となります。
その他の野菜と比較すると?

最後にその他の野菜と100g中のカロリーと糖質量、食物繊維を比較しましょう。
品目 | カロリー | 糖質 | 食物繊維 |
---|---|---|---|
ブロッコリー(ゆで) | 27kcal | 0.6g | 3.7g |
カリフラワー(ゆで) | 26kcal | 1.9g | 3.2g |
ナス(ゆで) | 19kcal | 2.4g | 2.1g |
ニラ(ゆで) | 31kcal | 1.4g | 4.3g |
大根(生) | 18kcal | 2.7g | 1.4g |
キャベツ(生) | 23kcal | 3.4g | 1.8g |
カボチャ(ゆで) | 93kcal | 17.2g | 4.1g |
たまねぎ(生) | 37kcal | 7.2g | 1.6g |
ミニトマト(生) | 29kcal | 5.8g | 1.4g |
家庭で使っていたり、サラダバーなどで並んでいたりする野菜を中心にご紹介してきましたが、野菜だからといってカロリーが低く糖質が少ないものばかりではないことが分かります。甘くておいしいカボチャはカロリーも糖質も高めです。サラダや付け合わせによく使われるキャベツや大根も糖質量がブロッコリーやカリフラワーに比べると高いことが分かります。
ベジタブルファーストをするなら、糖質が少なく食物繊維の多い野菜から食べるとよいでしょう。ブロッコリーは糖質が少なく、食物繊維が多いので最適です。
まとめ
ブロッコリーは食べごたえもありおやつの代用として使うこともできることから、糖質制限ダイエットにもおすすめの食材です。ゆでることで糖質やカロリーも減少する特徴もあります。その他、ブロッコリーは身体の内側から老化を防ぐのはもちろん、お肌にもよいビタミンCが豊富であるため、きれいに痩せたい方にもおすすめです。一方、見た目がよく似たカリフラワーはブロッコリーの3倍近くもの糖質を含むのが特徴ですが、カリウムは多めです。特徴を知りながら偏らずに食べていけるとよいでしょう。
プロフィール

監修者:藤井歩
管理栄養士
大学卒業後、管理栄養士として高齢者福祉施設での給食管理業務、企業での特定保健指導、栄養講座講師、栄養指導ツール開発などの業務に携わる。
その後はフリーランスとなり、オンラインでのダイエット指導、特定保健指導、レシピ作成、コラム執筆など、栄養に関するさまざまな業務に携わっている。