【管理栄養士監修】キウイの糖質量やカロリーはどれくらい?ダイエットには向いてる?
キウイはそのまま食べたり、ヨーグルトに入れたりジャムにしたりさまざまな食べ方を楽しめますが、ダイエット中に食べても大丈夫なのでしょうか。この記事ではキウイの糖質量やカロリー、栄養素などを詳しくご紹介します。
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キウイの糖質量

スプーンでそのまま手軽に食べられるキウイ。糖質量は一体どれくらいなのでしょうか。一般的なグリーンキウイと果肉に黄色味がかったゴールデンキウイの2種類の糖質量をそれぞれみていきましょう。
■キウイ100g中の糖質量
・グリーンキウイ(緑肉腫、生):11.0g
・ゴールデンキウイ(黄肉腫、生):13.5g
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
比較するとグリーンキウイは酸味が少し強く、ゴールデンキウイは甘みが強いのが特徴なだけあってグリーンキウイよりも、ゴールデンキウイはやや糖質が高いことがわかります。
キウイに含まれる甘み成分「果糖」は腸内での吸収が遅く、「ブドウ糖」や「ショ糖」など他の甘み成分よりも血糖値が上がりにくいという性質があるのでダイエット中のおやつに適しています。さらにヨーグルトなどたんぱく質類と一緒に食べると腹持ちが良くなるので試してみるとよいでしょう。
キウイ1個分の重さである約100gは、文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」に載っている成分データの基準量と同じなので、糖質量を把握しやすいのも嬉しいですね。
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キウイのカロリー

次にキウイのカロリーをみていきましょう。
■キウイ100gあたりのカロリー
・グリーンキウイ(緑肉腫、生):53kcal
・ゴールデンキウイ(黄肉腫、生):59kcal
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
カロリーに関しても、グリーンキウイよりも、ゴールデンキウイはやや高いことがわかります。この50kcalというのが具体的にどのくらいかというと、白米ご飯1杯(140g、235kcal)の約5分の1弱にあたります。ですから、キウイを5個食べてもまだご飯1杯分、という計算になります。
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キウイの栄養と効能

キウイは栄養が豊富で健康を後押しするさまざまな効能があります。
アクニジン
キウイには「プロテアーゼ」と呼ばれる酵素の一種で、タンパク質を分解する働きのある「アクチニジン」が豊富に含まれています。肉料理の下ごしらえとしてすりおろしたキウイに漬けておくとお肉を柔らかくすることができます。アクチニジンには消化や吸収を促進する効果もあり、これによって胃腸の負担が軽減され、胃もたれを予防することができるとされているのです。肉や魚料理のデザートにはキウイがぴったりですね。
ただ、アクチニジンの摂取によってアレルギーを起こす場合があります。キウイを食べて15分程度で口の中や喉がイガイガしたり、腫れたりしたときはすぐに食べるのを止め、医師の診断を受けるようにしましょう。
食物繊維
キウイには「不溶性食物繊維」が多く含まれています。水分を吸って膨らみ、腸を刺激して便の排出を助けます。腸内が健康になると、糖尿病や肥満などの腸以外の病気のほか、うつなどストレスに関係する病気にもかかりにくくなり、肌の状態も良くなるなど、全身の健康を促進することができるとされています。
また、キウイには「水溶性食物繊維」も含まれており、「ペクチン」と呼ばれる成分が便を軟らかくして腸を刺激するため、便秘の改善にも役立つとされています。
ビタミンC
ビタミンCとビタミンEには抗酸化作用があり、紫外線やストレスなどで発生する活性酸素を除去することで生活習慣病や肌の老化を予防する効果が期待されます。
キウイには100gあたり69mgのビタミンCが含まれています。ビタミンCといえばレモンが代表のように言われますが、レモン1個分の果汁に含まれるビタミンCは約20mgですから、その3倍以上にもあたります。
他の果物と比べても、みかんの32mg、りんごの4mg、バナナの16mgをはるかに凌駕しています。
ビタミンE
ビタミンEもキウイで特筆すべき栄養素です。ビタミンEは「若返りのビタミン」と呼ぶ人もいるくらい、老化などを防ぐ役割が報告されています。
キウイ100gあたりにはビタミンEの主成分であるα-トコフェロールが1.3mgも含まれており、これは同量のレモンの1.6mgには及びませんが、みかんの0.4mg、りんごの0.1mg、バナナの0.5mgと比べて1桁違う含有量です。
また前述のビタミンCとビタミンEの相乗効果でシミやしわなどの肌トラブルを防ぎ、血色にもよい影響を与えてくれることが期待できます。美肌に近づけてくれるため女性には嬉しい効果といえるでしょう。
肌に関すること以外には、免疫機能を維持したり疲労を軽減したりする効能もあるとされ、疲れたときにキウイを食べるのもおすすめです。
カリウム
カリウムには体内の過剰な塩分(ナトリウム)を排泄する作用があり、これにより高血圧の予防やむくみの解消が期待されます。キウイの食べ頃は11~4月なので、この時期には旬のキウイでカリウムを摂取するのも良いでしょう。
葉酸・有機酸
キウイには造血機能を保つのに大切な栄養素である「葉酸」も含まれています。葉酸が不足すると貧血や神経障害などを起こしてしまうことがあるため、積極的に摂取することが大切です。
キウイ独特の酸味の元である有機酸は、エネルギー代謝を助けたり、鉄の吸収を高めたりする働きがあります。摂取することで疲労回復や貧血の予防にも繋がるとされています。
キウイの糖質・カロリーを他の果物と比較

一般的によく食べられる果物とキウイの糖質量、カロリーはどれくらい違うのでしょうか?
■100g中の糖質量・カロリー
・キウイ(緑肉腫、生):11.0g、53kcal
・りんご(皮むき、生):14.1g、57kcal
・みかん(早生、生):11.2g、45kcal
・バナナ(生):21.4g、86kcal
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
バナナと比べると糖質は約半分程度となっています。栄養素の豊富さや効能なども考慮すると、ダイエット中に果物が食べたくなったときにはキウイを選択肢に入れるのも良さそうですね。
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まとめ
キウイの糖質量やカロリー、栄養素などについてご紹介してきました。そのまま食べても美味しいですが、ヨーグルトなどのたんぱく質と一緒に食べると腹持ちが良くなっておすすめです。食物繊維をはじめ、ビタミンC・E、カリウムなど栄養も豊富なので、ダイエット中のデザートやちょっと甘いものが食べたくなったときにはぜひキウイを選んでみてくださいね。
プロフィール

監修者:藤井歩
管理栄養士
大学卒業後、管理栄養士として高齢者福祉施設での給食管理業務、企業での特定保健指導、栄養講座講師、栄養指導ツール開発などの業務に携わる。
その後はフリーランスとなり、オンラインでのダイエット指導、特定保健指導、レシピ作成、コラム執筆など、栄養に関するさまざまな業務に携わっている。