【管理栄養士監修】みりん大さじ1に含まれる糖質量は?種類による違いは?
「みりん」は、和食に欠かせない調味料ですよね。甘み付けやツヤ出し、煮崩れ防止などの役割を果たします。みりんは甘みが強い調味料ですが、糖質やカロリーはどのくらいなのでしょうか?この記事では、みりんの糖質量やカロリー、栄養素について解説します。他の調味料と比較しながら見ていきましょう。
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みりんの糖質量はどれくらい?

みりんにはいくつかの種類があります。蒸したもち米に、アルコール類や米麹を加えて醸造したものが「みりん(本みりん)」と呼ばれます。本みりんに焼酎を加えて、甘さを抑えているのが「本直し」です。水あめなどが添加されていて、アルコール分が少なめなのが「みりん風調味料」です。「本直し」は料理で使われることはあまりないので、ここでは「本みりん」と「みりん風調味料」の糖質量を見ていきましょう。
まずは、和食によく使われる「本みりん」。100gあたりの糖質量は43.2gなので、大さじ1(18g)あたりの糖質量は7.8gです。もち米を熟成させる過程で糖化が進むため、糖質量が多くなります。
一方「みりん風調味料」は、100gあたりの糖質量が55.7gなので、大さじ1(19g)あたりの糖質量が約10.6gです。
なお、最近では糖質ゼロのみりんも登場しているので、糖質制限中の方はこうした製品を活用するのも良いでしょう。
(引用元:https://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/02/16/1365343_1-0216r9.pdf)
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みりんのカロリーはどれくらい?

では、みりんのカロリーはどうでしょうか。まずは「本みりん」の100gあたりのカロリーは241kcal、大さじ1あたりのカロリーは43kcalです。みりんの原料には炭水化物が多いため、カロリーはやや高い傾向にあります。「みりん風調味料」の場合、100gあたりのカロリーが226kca、大さじ1あたりで43kcalとなります。
「本みりん」と「みりん風調味料」ではカロリーの差はあまりありません。
(引用元:https://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/02/16/1365343_1-0216r9.pdf)
みりんの栄養と効能

みりんには、身体にとって大切な栄養が多く含まれています。みりんに含まれる栄養素とその効能には、次のようなものがあります。
アミノ酸
みりんにはグルタミン酸、ロイシン、アスパラギン酸といった「アミノ酸」が豊富に含まれています。アミノ酸はたんぱく質を構成し、筋肉や血液など、人体をつくる上で欠かせない栄養素で、疲労回復にも効果があるとされています。
ビタミンB6
たんぱく質の代謝を促進させる働きや免疫機能にも関連がある「ビタミンB6」も含まれています。ストレスが多い人や激しい運動をする人は、消耗しやすいため、みりんを適度に摂取してみるとよいかも知れません。
銅
みりんには銅も含まれています。銅は、鉄分を運ぶことで赤血球の合成を助ける働きがあるため、貧血の予防に効果があるとされています。骨づくりを助けたり、活性酸素を取り除くなどしたり幅広い役割があるほか、毛髪の健康にも関わっています。
アルコール
みりんにはアルコールが多く含まれます。肉や魚を料理する際にみりんと一緒に煮たりすると、匂いの成分とアルコールが一緒に蒸発して匂いを除去してくれます。また、脂質が酸化するのを抑制する働きや殺菌効果を助ける働きもあり、食品の日持ちを良くしてくれます。
他の調味料とみりんの糖質・カロリーを比較

本みりんと他の調味料の糖質・カロリーを比較してみましょう。なお、本みりん100gあたりの糖質量は43.2g、カロリーは241kcalです。
味噌
味噌(淡色辛味噌)100gあたりの糖質量は17.0g、カロリーは192kcalです。どちらも同量の本みりんより低めですが、甘味噌や麦味噌は糖質量が増加します。
醤油
醤油(濃口)100gあたりの糖質量は7.9g、カロリーは77kcalです。どちらも同量の本みりんより低く、調味料全体としても低めの数値です。ただし、醤油は塩分が多く、摂りすぎは高血圧の原因となる可能性があるため、適量を守るようにしましょう。
日本酒
日本酒(純米酒)100gあたりの糖質量は3.6g、カロリーは103kcalで、どちらも同量の本みりんより低い数値です。しかし、量が多くなるとアルコール量、糖質量がアップするため、適量とされる1合程度を心がけましょう。
酢
酢(穀物酢)100gあたりの糖質量は2.4g、カロリーは25kcalです。どちらも同量の本みりんより低く、調味料全体としてもかなり低めです。
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まとめ
みりんには「本みりん」や「本直し」などの種類があります。糖質量・カロリーともにやや高めですが、アミノ酸の摂取に最適で、料理の味わいも豊かにしてくれます。アルコールが含まれることで殺菌効果が期待でき、料理の日持ちもよくなります。
糖質制限やダイエット中の場合は使用量をなるべく抑え、料理に応じて出汁や低糖質・低カロリーの甘味料で代用すると良いでしょう。
プロフィール

監修者:横川 仁美
管理栄養士。食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表。
メタボリックシンドロームの人へ向けた保健指導を中心に、ダイエットサポート、電話相談、雑穀販売等のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方に、食のアドバイスに携わる。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。
また、健康食育シニアマスターやマイ穀スタイリスト、ヘルスケア栄養ライターの資格も保有。