【管理栄養士監修】じゃがいもの糖質・カロリーは高い?他の根菜と比べてどう違う?

さまざまな料理に利用でき、調理法も豊富なじゃがいもはホクホクとした食感で、大人から子どもまで人気のある野菜の1つです。一方で、炭水化物として捉えられることもあり、その糖質量やカロリーが気になるところ。そこで当記事では、じゃがいもの糖質量とカロリーを、他の根菜類やご飯と比較しながらご紹介します。

【管理栄養士監修】じゃがいもの糖質・カロリーは高い?他の根菜と比べてどう違う?

ご飯よりも少なめ!じゃがいもの糖質量

ご飯よりも少なめ!じゃがいもの糖質量

和食から洋食までさまざまな料理に使用されるじゃがいも。しかし、炭水化物が豊富なため、食べるのに抵抗がある方も多いのではないでしょうか。しかし、ご飯と比べると、じゃがいもの糖質量は低めです。ここでは、じゃがいもの100gあたりの糖質量をご紹介します。

■じゃがいも100g中の糖質量
・じゃがいも(塊茎、蒸し):14.6g
・水稲めし(うるち米):35.6g

ご飯100gの糖質量と比べると、じゃがいもの糖質量は半分以下であることがわかります。糖質制限中にどうしても炭水化物を食べたくなったら、ご飯を食べるよりは、じゃがいもを食べた方がよさそうです。ただし、一般的にじゃがいもはそのまま食べずに油で揚げたり、マヨネーズに和えたり、バター、塩などをつけて食べることが多く、その分、調味料の使用量も増えてきます。フライドポテトやポテトサラダなどは、糖質量やカロリーが高くなるため注意が必要です。

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

じゃがいものカロリー

じゃがいものカロリー

続いて、じゃがいもの100gあたりのカロリーを見てみましょう。

■じゃがいも100g中のカロリー
・じゃがいも(塊茎、蒸し):81kcal
・水稲めし(うるち米):168kcal

じゃがいもは、カロリーの面でもご飯より低い数値であることがわかります。また、ご飯と同じように腹持ちもよいため、ダイエット中の炭水化物としておすすめです。

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

意外にも栄養豊富!じゃがいもの栄養素や特徴を解説

意外にも栄養豊富!じゃがいもの栄養素や特徴を解説

炭水化物が多く含まれるイメージが強いじゃがいもですが、意外にも栄養豊富な食材であるといわれています。ここでは、じゃがいもに含まれる栄養素をご紹介します。

・ビタミンC
ビタミンCには抗酸化作用があるので、アンチエイジングや美肌、ストレス対策に期待できます。じゃがいもには、皮むきりんごの3倍以上のビタミンCが含まれます。じゃがいもはでんぷんが豊富なため、加熱してもビタミンCが壊れづらく、ビタミンCの摂取に向いている食材です。

・カリウム
カリウムは人体に必要なミネラルの一種で、体内の浸透圧を調整する働きをします。さらにナトリウムを体外に排出しやすくする働きもあるため、高血圧の予防にもよいといわれます。じゃがいもには、カリウムが豊富と知られる、ほうれん草よりもやや少ないとはいえ、多量のカリウムが含まれます。

・食物繊維
食物繊維はじゃがいもの中にも含まれる、人の消化酵素で分解できない成分です。しかし、整腸作用など人体に有用なため、第6の栄養素ともいわれます。脂質や糖の体外排出を促す働きもあり、ダイエットには最適の栄養素です。

・ビタミンB群
ビタミンB群は糖質やたんぱく質、脂質の代謝に関わるビタミンです。適切な量を摂取することで、効率的にエネルギーを作り出せます。また疲労回復にも効果が期待されます。じゃがいもには、ご飯と比べて平均3倍ほどのビタミンB群が含まれます。

じゃがいもと他の根菜類の糖質・カロリーを比べると?

じゃがいもと他の根菜類の糖質・カロリーを比べると?

最後に、じゃがいもと他の野菜100gあたりの糖質・カロリーを比較してみましょう。ここでは比較対象として、同じ根菜類であるにんじん、さつまいも、里芋、れんこんを取り上げました。

■100gあたりの糖質量・カロリー
・じゃがいも(塊茎、蒸し):糖質14.6g、カロリー81kcal
・にんじん(根、皮むき、ゆで):糖質5.7g、カロリー36kcal
・さつまいも(塊根、皮むき、蒸し):糖質29.6g、カロリー134kcal
・里芋(球茎、水煮):糖質11.0g、カロリー59kcal
・れんこん(根茎、ゆで):糖質13.8g、カロリー66kcal

上記を比較してみると、もっとも糖質量・カロリーが低いのはにんじんであることがわかります。一方、糖質量・カロリーともに高いのがさつまいもです。じゃがいもは、根菜類の中ではやや糖質量・カロリーともに高めです。じゃがいもを根菜類のうちの1つとして食べる際には、里芋に置き換えてみるのもよいでしょう。また、煮物などでは、にんじんの割合を増やすことで、糖質量やカロリーを抑えられます。

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

まとめ

じゃがいもは、他の根菜類と比べると糖質量・カロリーともにやや高めです。しかし、同じ炭水化物が豊富なご飯と比べると、その糖質量・カロリーは半分以下と低い数値であることがわかります。じゃがいもにはさまざまな栄養素も含まれるため、ダイエット中には他の炭水化物の代わりとして摂取するなど、上手にとり入れていきましょう。

プロフィール

監修者:横川 仁美

監修者:横川 仁美

管理栄養士。食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表。
メタボリックシンドロームの人へ向けた保健指導を中心に、ダイエットサポート、電話相談、雑穀販売等のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方に、食のアドバイスに携わる。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。
また、健康食育シニアマスターやマイ穀スタイリスト、ヘルスケア栄養ライターの資格も保有。