【管理栄養士監修】きゅうりは糖質もカロリーも低い野菜って本当?他の野菜とも比較
みずみずしく暑い時期にぴったりなきゅうり。ヘルシーなイメージが強いきゅうりですが、実際のところ糖質量やカロリーはどれくらいなのでしょうか? この記事では、きゅうりの糖質量とカロリーを他の野菜と比較しながらご紹介します。
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目次
きゅうり100gあたりの糖質量はどのくらい?

サラダや漬物、おつまみなど、さっぱりとした料理に合うきゅうり。ヘルシーで低カロリーというイメージがありますが、糖質量はどのくらいなのでしょうか? ここでは、きゅうり100gあたりの糖質量を、生のもの、さらに漬物やピクルスも含めてご紹介します。
■きゅうり100g中の糖質量
・きゅうり(果実、生):1.9g
・きゅうり(漬物、塩漬け):2.4g
・きゅうり(漬物、しょうゆ漬け):7.4g
・きゅうり(漬物、ぬかみそ漬け):4.7g
・きゅうり(ピクルス、スイート型):16.6g
・きゅうり(ピクルス、サワー型):1.1g
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
上記の通り、きゅうりそのものの糖質量は低く、糖質制限中にも問題なく食べられる野菜です。しかし、調理法によっては糖質量が高くなります。とくに甘く味付けしたピクルスは、糖質量が高いため気をつけましょう。
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世界一低カロリーな野菜!?きゅうりのカロリー量を紹介

実は、きゅうりは世界一低カロリーな果実(Least calorific fruit)として、ギネスブックに掲載されていることをご存じでしょうか。そんなきゅうり100gあたりのカロリーは、以下の通りです。
■きゅうり100g中のカロリー
・きゅうり(果実、生):14kcal
・きゅうり(漬物、塩漬け):16kcal
・きゅうり(漬物、しょうゆ漬け):50kcal
・きゅうり(漬物、ぬかみそ漬け):27kcal
・きゅうり(ピクルス、スイート型):67kcal
・きゅうり(ピクルス、サワー型):12kcal
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
生のきゅうりのカロリーは14kcalととても低カロリーなため、ダイエット中の食事としてぴったりですね。
ただし、糖質量と同様、甘い味付けのピクルスは、カロリーも高くなりがちです。その他、しょうゆ漬けのきゅうりもカロリーが高いため、ダイエット中に漬物として食べる場合は、塩漬けを選びましょう。
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栄養が少ないは誤り?きゅうりに含まれる栄養素を解説

ほとんどが水分でできているきゅうりは、栄養がないといわれることもありますが、実はそうではありません。以下のような、体にうれしい栄養素が含まれています。
・カリウム
カリウムには、体内の浸透圧を調整する働きがあります。体内の余分なナトリウム(塩分)を排出してくれるため、塩分の摂り過ぎを調節するうえで大切な栄養素です。むくみ防止に効果があるとされています。
・ビタミンC
ビタミンCには抗酸化作用があります。抗酸化作用とは、がんや老化の原因となる活性酸素を抑える働きのことです。ビタミンCは、皮膚や骨を構成するたんぱく質の一種であるコラーゲンの生成にも欠かせません。健康や美容にうれしいビタミンCですが、水溶性のため長時間水にさらさないようにしましょう。
・ビタミンK
血液の凝固作用や骨の形成に関わるビタミンです。納豆や海藻などに多く含まれており、脂溶性のため、油と一緒に摂ることで吸収率が上がります。
・シトルリン
ウリ科の植物に含まれるアミノ酸です。血流の改善や肌の保湿のほか、成長ホルモンの分泌促進といった効果が期待できると言われています。健康的に美しくダイエットするために取り入れたい栄養素と言えるでしょう。
・食物繊維
食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、きゅうりには不溶性の食物繊維が多く含まれます。不溶性の食物繊維は排便を促す働きがあるため、便秘気味の人におすすめです。
きゅうりと他の野菜の糖質・カロリーを比較

最後に、きゅうりと他の野菜の糖質・カロリーを比較してみましょう。ここでは、なす・もやし・ズッキーニ・にんじん100gあたりの糖質・カロリーと比較します。
■100g中の糖質・カロリー
・きゅうり(果実、生):糖質1.9g、カロリー14kcal
・なす(果実、生):糖質2.9g、カロリー22kcal
・もやし(りょくとうもやし、生):糖質1.3g、カロリー14kcal
・ズッキーニ(果実、生):糖質1.5g、カロリー14kcal
・にんじん(根、皮むき、生):糖質6.3g、カロリー36kcal
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
上記の結果から、他の野菜と比べてもきゅうりの糖質量・カロリーは低いといえます。もやしやズッキーニの方が糖質量は低いものの、これらの野菜は一般的に調理をしてから食べるため、結果的に糖質やカロリーが増えることがほとんどです。一方きゅうりはそのまま生で食べられるので、調味料や油を使用しない分、低糖質・低カロリーに抑えたまま食べられる食材と言えるでしょう。
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まとめ
きゅうりは糖質量・カロリーともに低く、糖質制限やダイエット中にもおすすめできる食材です。水分量が多いため、含まれる栄養素が少ないように見えますが、ビタミンCやカリウムをはじめとしたさまざまな栄養素が含まれています。ぜひ積極的に食べていきましょう。
プロフィール

監修者:横川 仁美
管理栄養士。食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表。
メタボリックシンドロームの人へ向けた保健指導を中心に、ダイエットサポート、電話相談、雑穀販売等のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方に、食のアドバイスに携わる。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。
また、健康食育シニアマスターやマイ穀スタイリスト、ヘルスケア栄養ライターの資格も保有。