【管理栄養士監修】マヨネーズの糖質・カロリーが気になる!他の調味料とも比較

マヨネーズの発祥はスペインのメノルカ島で、日本には1925年3月に初めてマヨネーズの製造に踏み切ったとされています。どんな食材とも相性のよいマヨネーズですが、心配なのはおいしくてつい摂りすぎてしまうこと。ここではマヨネーズの糖質量やカロリーのほか、他の調味料との比較もあわせてご紹介します。

【管理栄養士監修】マヨネーズの糖質・カロリーが気になる!他の調味料とも比較

意外に少なめ?マヨネーズの糖質量をご紹介

意外に少なめ?マヨネーズの糖質量をご紹介

まろやかな酸味とコクを持ち合わせたマヨネーズは、「マヨラー」という言葉が誕生したほど人気のある調味料のひとつです。生野菜や温野菜にかけるだけではなく、さまざまな料理の隠し味としても使えます。

マヨネーズの原料は、農林水産省が定めている「ドレッシング及びドレッシングタイプ調味料品質表示基準」によると「半固体状ドレッシングのうち、卵黄又は全卵を使用し、かつ、必須原材料、卵黄、卵白、たん白加水分解物、食塩、砂糖類、はちみつ、香辛料、調味料(アミノ酸等)、酸味料及び香辛料抽出物以外の原材料を使用していないものであ って、原材料に占める食用植物油脂(※)の重量の割合が65%以上のものをいう」とされています。

(※)植物油脂とは植物を原料として作られる油の総称です。

もっともシンプルなのは食用植物油、卵、酢、塩だけでつくる製法で、それらを原料として製造し、販売しているメーカーもあります。太りやすいイメージのあるマヨネーズですが、炭水化物が入っていないこともあり糖質は以下のように意外と低めです。

■マヨネーズ100g中の糖質量
・マヨネーズ(全卵型):3.6g
・マヨネーズ(卵黄型):0.6g

■マヨネーズ大さじ1(12g)中の糖質量
・マヨネーズ(全卵型):0.4g
・マヨネーズ(卵黄型):0.1g

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

マヨネーズには卵を丸ごと使ったもの(全卵型)と卵黄だけを使ったもの(卵黄型)があります。いずれにしても糖質はそこまで多いわけではありません。

気になるマヨネーズのカロリー量を紹介

気になるマヨネーズのカロリー量を紹介

続いて気になるのはやはりカロリーです。具体的な数字は以下となります。

■マヨネーズ100g中のカロリー
・マヨネーズ(全卵型):706kcal
・マヨネーズ(卵黄型):686kcal

■マヨネーズ大さじ1(12g)中のカロリー
・マヨネーズ(全卵型):85kcal
・マヨネーズ(卵黄型):82kcal

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

大さじ1を12gだとすると、全卵型は85kcal、卵黄型は大さじ1で82 kcal です。これを見ると、マヨネーズを多く摂取すると太ってしまうイメージがあるのは、このカロリーの高さゆえでしょう。

高カロリーを決定づけるのが、マヨネーズに含まれている食用植物油です。カロリーが気になるという方は量の調整をしながら手作りしてみるのもおすすめです。油の使用量が少ない場合、ドレッシングのようなさらっとした仕上がりになりますが、サラダなどに美味しく活用できます。

さらに、油の種類を変えて手作りしてみれば食用植物油に含まれるトランス脂肪酸を抑えることもできます。たとえば、エゴマ油や亜麻仁油などは血液をサラサラにする不飽和脂肪酸のa-リノレン酸を含んでいるので、気になる味や効能によって使い分けてみるのもよいでしょう。

カロリーオフのマヨネーズは通常のマヨネーズとどう違う?

カロリーが高いとは分かっていても、ついいろんな料理にかけてしまうおいしさを秘めているマヨネーズ。そんなときに強い味方になるのがカロリーオフタイプのマヨネーズです。カロリー50%オフといった商品もあります。

しかし、そのようなカロリーオフのマヨネーズは厳密にはマヨネーズではありません。実はマヨネーズは前述した「ドレッシング及びドレッシングタイプ調味料品質表示基準」にもあるように、食用植物油脂の割合が65%以上と定められています。ところが、カロリーの低いマヨネーズを作ろうとすると、食用植物油脂の割合を減らすことになるため、表示としてはマヨネーズではなく、サラダクリーミードレッシングと書かれているのです。

サラダクリーミードレッシングの食用植物油脂の割合は10~50%で、マヨネーズに比べるととても低カロリーです。ただし、カロリーオフだからと言って、かけすぎや食べすぎには注意が必要です。

マヨネーズに含まれる栄養素を解説

マヨネーズに含まれる栄養素を解説

カロリーが高めのマヨネーズですが、多くの栄養素も含んでいます。中でも骨を健康に保ってくれるビタミンK 、抗酸化作用のあるビタミンEを豊富に含んでいます。また、動脈硬化や認知症予防によいと言われるレシチン、血中のコレステロール低下作用が期待されるリノール酸も含まれています。

マヨネーズと他の調味料の糖質・カロリーを比較

マヨネーズと他の調味料とを比べたときの糖質量やカロリーはどれくらい差があるのでしょうか。

■100g中の糖質・カロリー
・マヨネーズ(卵黄型):糖質1.0g、カロリー686 kcal
・ケチャップ:糖質25.9g、カロリー121kcal
・ソース(中濃):糖質29.9g、131kcal
・醤油(濃口):糖質7.9g、カロリー77kcal

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

これを見てもやはり他の調味料と比べて、マヨネーズは糖質は低めでカロリーが高いということがわかります。料理によって使い分けたり、ほかの調味料とのバランスを考えたりして摂取したいものです。

まとめ

糖質が低くカロリーが高いというのがマヨネーズの特徴です。そのため、血糖値が気になる場合でも、適量であれば食べてもさほど問題はないですが、カロリーが気になる場合は量に気を付けたほうがよいでしょう。自身の健康に気を配りたいという人は、「サラダクリーミードレッシング」と呼ばれる、カロリーオフタイプのマヨネーズに置き換えるという手もあります。またマヨネーズは、骨を健康に保つビタミンKや抗酸化作用のあるビタミンEなども含んでいます。量やバランスに気を付けながら摂取していきましょう。

プロフィール

監修者:横川 仁美

監修者:横川 仁美

管理栄養士。食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表。
メタボリックシンドロームの人へ向けた保健指導を中心に、ダイエットサポート、電話相談、雑穀販売等のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方に、食のアドバイスに携わる。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。
また、健康食育シニアマスターやマイ穀スタイリスト、ヘルスケア栄養ライターの資格も保有。