【料理家監修】食パンは日持ちしない?消費期限やおいしく保存するコツを解説
トーストして手軽においしく食べられる食パンをいつも買い置きしている方も多いのではないでしょうか。そこで気になるのは食パンの消費期限や保存方法です。この記事では食パンの日持ち日数や正しい保存のしかた、やってはいけない保存方法などを詳しく紹介します。
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食パンは日持ちしない?消費期限の目安

食パンやロールパンなどのパンの袋には「消費期限」が表示されています。野菜や果物以外の食品には「消費期限」と「賞味期限」のどちらかが表示されていますが、食パンやロールパンなどのパンには「消費期限」が表示されています。消費期限とは「表示された日を過ぎたら食べないほうがよい」という意味で、パンの場合、製造から数日でカビが生えて食べられなくなることが多いため消費期限が表示されています。
この消費期限の日時はあくまで未開封で保存した場合の期限であり、保管の方法によって日持ちは変わります。
常温で保管した場合、消費期限は製造から2~4日が目安で、気温が低い冬のほうが長めに保存できます。大手メーカーが製造してスーパーマーケットなどで売られる袋詰めの食パン(包装食パン)の場合、5月~10月は30度、11月~4月は25度で保管した場合に十分に安全に食べられる期限を表示することが公正競争規約で定められています。
一般的にベーカリーなどで製造販売されている食パンは、大手メーカーの製品より消費期限がやや短めになっていることが多いようです。
【常温・冷蔵・冷凍】食パンの正しい保存方法をパターン別に解説!

食パンは常温で保存するか、冷凍保存するとよいでしょう。0度~5度の冷蔵室の温度帯ではパンの水分が蒸発してパサパサになる「老化(硬化)」がもっとも進みやすく、味や風味が落ちてしまいますので冷蔵保存は向いていません。
1~2日で食べ切る場合は常温で保存すると便利です。できれば専用の保存ボックスなどに入れて、直射日光が当たる場所、温度差の激しい場所、湿気の多い場所を避けて保存するようにします。フタをして密閉すればパンがパサパサに乾燥するのを防ぐことができます。
冬場も暖房の近くや調理の熱がこもる場所に置いておくと早めに傷むことがありますので、温度が高い場所での保管は避けるようにしましょう。
また、焼き上がったばかりで水蒸気が抜け切っていないものを密閉するとカビが生えやすくなりますので、十分に冷めてから袋に入れるようにします。
冷凍する場合、スライスされていない食パンは好みの大きさにスライスしてから冷凍すると便利です。
食パンを長期間保存するポイント

消費期限までに食べ切れない場合は冷凍保存がおすすめです。
1枚ずつ食品用ラップに包み、さらにフリーザーパッグや密閉できるプラスチック容器などに入れて冷凍します。冷凍庫内で水分が抜けて乾燥してしまわないようしっかり密閉しておきましょう。食べるときはラップを外し、凍ったままトースターに入れて焼きます。スチーム機能があるトースターで水分を補いながらトーストするとよりおいしく食べることができます。または、霧吹きで軽くパンの表面に水を吹きかけてから焼くと、乾燥したパンの水分を補うことが出来ます。
こんな保存方法はNG!食パンを保存する際の注意点
食パンを保存するときにうっかりやってしまいがちな間違いがあります。
まず、冷蔵庫に入れるのはNGです。食パンに含まれるでんぷん質は0度に近い温度だと劣化しやすく、乾燥してパサパサになってしまいます。保存というとつい冷蔵庫に入れてしまいがちですので注意しましょう。
また、包装された食パンを開封した後、付属のクリップで袋の口を閉じて保存するのはNGです。ちなみにこの留め具は正式名称を「バッグクロージャー」といいます。
この保存方法がよくない理由は、クリップで袋の口を閉じるだけでは密閉度が低いためパンの水分が蒸発して逃げだし、パンが乾燥してしまうからです。一度開封したら袋の口を縛ってとめるだけではなく、密閉できる容器に入れるのがよいでしょう。
冷凍保存する場合も、保存期間は2週間程度が目安です。厳重に包んで冷凍しても、徐々に乾燥が進んだり、庫内の臭いが移ったりして味が落ちていきますので、なるべく早めに食べ切りましょう。
【管理栄養士監修】食パンの糖質とカロリーはやっぱり高い?他のパン類と比べてどう違う?毎朝の食事としてすっかり定着した食パンですが、時間がない朝でもサッと食べられるお手軽さが、うれしいポイントです。しかし、毎朝の主食なだけあって、糖質やカロリーが気になる方も多いのではないでしょうか。当記事では、他のパン類と比較しながら、食パンの糖質量とカロリーについてご紹介します。
まとめ
食パンの日持ちは一般的には2~3日です。冷蔵庫に入れるとパンが老化して味が落ちるので、基本的には常温での保存がおすすめです。常温保存する場合は専用の保存ボックスに入れると尚よいでしょう。購入時についているクリップで袋の口を閉じて保存しただけでは乾燥して味が落ちやすいので注意が必要です。長期保存する場合は一枚一枚ラップにきっちり包んで密閉して冷凍するとよいでしょう。食べるときは凍ったままトースターで焼けばおいしく食べられます。
プロフィール

監修者:貞本 紘子
料理家。食育アドバイザー、幼児食アドバイザー。
岐阜県にて家庭料理、パン、ケーキの教室「colette」を主宰。
少人数制、初心者にも分かりやすく丁寧な指導で生徒数は6年間で述べ5500人。
「おうちご飯をもっと楽しく!」をモットーに活動中。