【料理家監修】かぶの日持ち期間は?常温・冷蔵・冷凍の正しい保存方法も解説
かぶは栄養素が豊富で根と葉の両方を楽しめる野菜です。栄養素を逃がさないように正しく保存すれば最後まで余すことなく食べることができます。今回はかぶをおいしく食べるための正しい保存方法、賞味期限、新鮮なかぶの見分け方などについて詳しく解説します。
- 公開日:

かぶの日持ち期間の目安

かぶは栄養価がとても高い野菜です。根の部分にはカリウムやビタミンC、食物繊維などが豊富に含まれており、葉の部分にはβ-カロテン、葉酸やカルシウムなどが豊富です。あっさりした味で食べやすく、年間を通して安価で手に入るので積極的に摂りたい野菜のひとつです。根の部分は淡色野菜に属し、ビタミンCとβ-カロテンを多く含む葉は緑黄色野菜に属します。
生鮮野菜のパッケージには消費期限や賞味期限は表記されていませんが、おいしく食べられる期間は葉と根で異なります。みずみずしい状態で保存できる期間の目安はそれぞれ次の通りです。
・葉 しなびるのが早く傷みやすいため購入当日に調理するのが理想。冷蔵で3日程度、下処理して冷凍した場合は1ヶ月程度
・根 常温で1~2日、冷蔵で1週間程度、冷凍で1ヶ月程度
【管理栄養士監修】かぶの糖質とカロリーは「低い」!糖質制限中も安心の野菜かぶは春と秋の年2回、旬を迎える野菜です。火を通しても生でもおいしく、他の野菜と比べて低カロリーです。この記事では、かぶの糖質量やカロリーはどのくらいあるのか、大根やその他の野菜との比較などをまとめました。糖質制限レシピにも幅広く活用することができるので、ぜひ参考にしてください。
【常温・冷蔵・冷凍】かぶの正しい保存方法をパターン別に解説!

かぶの味や栄養素を保つためには正しく保存することが大切です。保存の方法を具体的に見ていきましょう。
かぶを手に入れたら最初に根と葉を切り離します。葉をつけたままにしておくと水分や養分を葉が消費してしまうため、根の部分のみずみずしさが失われて空洞ができ、「すが入る」状態になりやすくなります。かぶは根と葉を切り離してから保存するのが基本です。
次に、常温・冷蔵・冷凍それぞれの保存方法をご紹介します。
常温保存
根と葉を切り離し、根は新聞紙で包み、直射日光や高温を避けて冷暗所で保存します。葉は常温での保存は難しいので購入当日に調理するのがおすすめです。
冷蔵保存
根の部分は水で濡らしたキッチンペーパーや新聞紙などでいったん包んでからビニール袋に入れて野菜室で保存します。葉の部分も同様に濡らした紙類で包んで袋に入れ、ペットボトルに入れて寝かせずに立てて野菜室で保存すると長持ちします。
冷凍保存
根の部分は使いやすい大きさに切り、塩ゆでするか塩もみをして、ポリ袋や保存容器に入れて冷凍します。おいしく食べられる期間は1ヶ月ほどが目安です。葉は軽くゆでてから食べやすい長さに切り、食品ラップに包んで冷凍保存できます。保存期間は同じく1ヶ月程度が目安です。
【料理家監修】【漬物・煮物・味噌汁】かぶの切り方と下ごしらえのコツかぶは生でも火を入れてもおいしく食べられるため、簡単レシピもたくさんあり、人気の高い野菜のひとつです。下ごしらえをしっかり行い、繊維方向を意識した切り方を工夫することで、よりおいしいかぶ料理を作ることができます。
かぶをおいしく長期間保存するポイント

かぶのおいしさを逃さず保存するためには、下ごしらえしてから冷蔵、冷凍する方法もおすすめです。
葉は、ゆでるとアクが抜けて食べやすくなります。繊維を断ち切る方向に使いやすい大きさで切っておくとよいでしょう。そうしておくと、お味噌汁や炒め物にも仕上げの時に入れる事ができるので色も鮮やかに仕上がります。
根の部分は厚めに皮をむいて、繊維が厚い部分をしっかり取り除きます。皮をむいたら、水を張ったボウルにつけてアクを取り除きましょう。余裕があれば、大根や人参などと同様に切断面の角を取る「面取り」をしておくと煮崩れを防ぎ料理の仕上がりが美しくなります。こちらは、煮物や蒸し料理の時に使うと良いでしょう。
長期保存したい場合、気候のよい季節なら天日干しする方法もあります。かぶを薄めに切り、重ならないようにザルや干しかごに並べ、日当たりのよい場所で3日程度干すと、パリッとした歯触りになりまた別の食感が楽しめます。天日干ししたかぶは1ヶ月程度保存できます。
よりおいしいかぶの見分け方

かぶを購入するときは、できるだけおいしいものを見極めるようにしたいものです。
新鮮なかぶは色が鮮やかでツヤがあり、手に取ったときにずっしりと重く感じます。また、変形や割れ、傷などがないことも新鮮なかぶを見分けるときのポイントです。
重みが感じられないものは、収穫から日数が経っているために根の部分から水分が抜けて「す(野菜の中の空洞部分)」が入っている場合があります。同様にかぶの表面にしわが入っているものも収穫から日数がたっていますので、表面に張りがあるものを選びましょう。
葉のみずみずしさも確認したいところです。収穫して間もないかぶは葉が濃い緑色で生き生きとしています。鮮度が落ちると葉が黄色く変色し傷み始め、しおれて葉の付け根にしわが入り始めます。よく確認してみましょう。
まとめ
かぶは蒸す・漬ける・炒める・焼く・生などあらゆる調理法でさまざまな食感を楽しめる万能野菜で、根にも葉にも栄養分が豊富に含まれています。葉も根もすべて楽しめるかぶを長期間おいしく食べられるように、今回ご紹介した方法で上手に保存しましょう。
プロフィール

監修者:貞本 紘子
料理家。食育アドバイザー、幼児食アドバイザー。
岐阜県にて家庭料理、パン、ケーキの教室「colette」を主宰。
少人数制、初心者にも分かりやすく丁寧な指導で生徒数は6年間で述べ5500人。
「おうちご飯をもっと楽しく!」をモットーに活動中。