【管理栄養士監修】にんにくの糖質・カロリーは高め? その脂肪燃焼効果も解説

ペペロンチーノやラーメンなど、さまざまな料理に使われるにんにくは、ダイエットには向いているのでしょうか。この記事では、にんにくの糖質量・カロリー、栄養素を紹介します。また見た目の似ているらっきょうとの違いも紹介しています。

【管理栄養士監修】にんにくの糖質・カロリーは高め? その脂肪燃焼効果も解説

にんにくに糖質はどのくらい含まれている?

にんにくに糖質はどのくらい含まれている?

よく食べるからこそ、糖質が気になりますよね。にんにく100g中に含まれる糖質量は以下の通りです。

■にんにく100g中の糖質量
・にんにく(生):21.3g
・にんにく(油炒め):23.8g
・にんにく(おろし):37.0g
・にんにく(茎):6.8g

100gの場合のデータを紹介しましたが、普段はそれほど大量ににんにくを摂取することはありません。食べる機会の多い量で考えてみましょう。
にんにく1粒(片)を5gとした場合の糖質は1.1g、おろしにんにく小さじ1杯は5gとした場合の糖質は1.9gです。
香りづけとして1粒使う分にはあまり気にする必要のない量ですが、1房(約6~10粒)丸ごと使うと、糖質量も約6~10倍になるので注意しましょう。

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)

にんにくのカロリーは高め?調理ごとに解説

にんにくのカロリーは高め?調理ごとに解説

糖質と同じく、気になるカロリーも見てみましょう。

■にんにく100g中のカロリー
・にんにく(生):136kcal
・にんにく(油炒め):199kcal
・にんにく(おろし):171kcal
・にんにく(茎):45kcal

普段使う量では、にんにく(生)1粒(片)が7kcal、おろしにんにく小さじ1杯が9kcalとなります。
1粒あたりで見ると、気にするほどではないカロリー量と言えるでしょう。調味料として使う程度なら、ダイエット中でも十分食べられます。

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)

脂肪燃焼効果も!にんにくに含まれる栄養素

脂肪燃焼効果も!にんにくに含まれる栄養素

ここでは、にんにくに含まれる栄養素とその効能を紹介します。

スコルジニン

スコルジニンは無臭の成分で、毛細血管を広げて、血流をよくするために役立つとされています。肝臓の働きを助けたり、新陳代謝を促進したりする効果が期待されます。

アリシン

アリシンは、にんにく独特の臭いのもと。にんにくに含まれるアリインという成分が、空気に触れることで変化したものです。アリシンはビタミンB1の吸収を高め、疲労回復を助けると言われています。アリシンは熱には弱いですが、油で調理すると壊れにくくなる特徴を持つので、さっと炒めるなど調理法に気を使うと、より効率的に摂取できるでしょう。
アリシンとビタミンB1が結合すると、アリチアミンがつくられます。アリチアミンは、脂肪燃焼を促進すると言われています。

セレン

セレンは必須ミネラルの1つです。体内から活性酸素を除去する、抗酸化作用に欠かせません。活性酸素が過剰になると老化につながるので、きちんと摂取しておきましょう。

似てるにんにくとらっきょう。何が違うの?

似てるにんにくとらっきょう。何が違うの?

らっきょう(上記写真参照)もにんにくも、葉茎菜類(ようけいさいるい)に分類され、茎の根本にある球状に大きくなった部分を食べる点では同じです。それぞれの違いは何でしょうか。

らっきょう

らっきょうの原産国は中国。日本には平安時代、薬用植物として伝わりました。らっきょうには、硫化アリルの一種であるアリシンと食物繊維が豊富に含まれるため、疲労回復や整腸効果が期待されます。
また、硫化アリルには抗酸化作用や血液をさらさらにする働きがあるとされ、生活習慣病を予防する助けになると言われています。

にんにく

にんにくの原産国は中央アジア。日本には中国から伝来しました。らっきょうと同じくアリシンを含むので、滋養強壮によいとされます。抗酸化作用を持ち、免疫力を高めるほか、コレステロール値の改善も期待できます。

まとめ

にんにくは一般的に食べる量であれば、糖質、カロリーともに問題ありません。食べ過ぎると糖質の摂りすぎになりかねませんが、脂肪燃焼を助けると言われる成分もありますし、ダイエット中も上手に取り入れたい食材です。また、ビタミンB1の吸収を助けるなど、健康維持にも役立てられるでしょう。

プロフィール

監修者:横川 仁美

監修者:横川 仁美

管理栄養士。食と健康・美容を繋ぐ「smile I you」代表。
メタボリックシンドロームの人へ向けた保健指導を中心に、ダイエットサポート、電話相談、雑穀販売等のカウンセリング等を通して、のべ2000人の方に、食のアドバイスに携わる。目の前の人の「今」、そして「これから」を大切にした食の提案を目指している。
また、健康食育シニアマスターやマイ穀スタイリスト、ヘルスケア栄養ライターの資格も保有。