【管理栄養士監修】バターの糖質・カロリーはどれくらい?有塩・無塩での違いも解説
高カロリー食材として、ダイエット中には避けたい食材とされてきたバター。しかし実は、糖質制限ダイエットでは強い味方になってくれる食材なのです。この記事では、バターの糖質量やカロリー、栄養について解説します。
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バターの糖質を種類ごとにチェック

実は、バターは糖質量のとても少ない食材です。まずは数値で見てみましょう。
バター100g中の糖質量
・有塩バター:0.2g
・無塩バター:0.2g
・発酵バター:4.4g
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
このように、仮にバターを100gも食べたとしても、そこに含まれる糖質量は非常に少ないのです。最近では「バターコーヒーダイエット」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。これは、バターの低糖質な特性を活かし、「朝食の代わりにバターとMCTオイルを入れたコーヒーを飲む」という糖質制限ダイエット法です。朝食に炭水化物を摂取せず、バターが加わったコーヒーを飲むことで、血糖値の上昇を抑えながら満足感を得られます。この方法に代表されるように、バターは糖質制限ダイエットで活躍できる食材として人気なのです。
【管理栄養士監修】バターの日持ちは何日?【冷蔵・冷凍】ごとの保存法を解説バターや生クリームを使った手作りお菓子、きのこのバターソテーなど、バターは日常にかかせません。しかし最適な保存方法や賞味期限が気になる方は多いのではないでしょうか。 そこでバターの保存期間や、長期保存の方法、そろそろ使うのが危ないバターの見分け方をご紹介します。
バターのカロリーはどのくらい?

含有糖質量が低いとは言っても、バターの約80%は脂質です。そのため、カロリー自体は高くなっています。
バター100g中のカロリー
・有塩バター:745kcal
・無塩バター:763kcal
・発酵バター:752kcal
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
バターを上手に摂取するポイントは、「低糖質でカロリーは高め」という特性を活かすことです。例えば、糖質制限メニューにコクを出すために適量用いる、などがおすすめの使用法です。このように、目的にかなった使い方をすれば、普段の料理で強い味方になってくれるでしょう。
特に、糖質制限中にバターを使用する際に気を付けたいのが、組み合わせる食材です。せっかく糖質量が低いバターを取り入れても、組み合わせる食材が糖質の高いものではあまり意味がなくなってしまいます。おすすめは、きのこ類やキャベツ、枝豆、アボカド、豆腐、卵など。いずれも糖質が低く、バターとの相性も抜群です。
バターに含まれる栄養素について

先述しましたが、バターの主成分は脂質で、約80%を占めています。ただバターの脂質は乳脂肪で、消化が良く、子どもから高齢者まで吸収しやすいものです。また、バターに豊富に含まれるビタミンAには、肌の粘膜を健康に保ち、細菌に対する抵抗力を高めるはたらきがあります。
こうした体にとってうれしい栄養素を含むバターは、他方で、血中のコレステロール値を上げてしまう食材でもあります。血中コレステロール値が高いと、動脈硬化が起きやすくなりますので、注意してください。バターを過剰に摂取するのは、やはり控えましょう。
まとめ
バターは高カロリーで「ダイエットの敵」と思われがち。しかし糖質量は低く、糖質制限ダイエットにはおすすめの食材です。むしろ、糖質を増やさずに料理のコクを出してくれる、糖質制限の強い味方。ぜひ上手に活用してもらいたい食材なのです。ご紹介したスイーツづくりにも、ぜひ挑戦してみてくださいね。
プロフィール

監修者:青木貴子
管理栄養士 一児の母
離乳食を通して見える子どもの成長を多くの人に知ってもらいたい!一度しかない離乳食期を楽しく過ごしてもらいたい!という思いから、フリーの栄養士として活動中。
食関連の記事執筆や、離乳食・栄養相談も行う。
日々の食事に関することから食材の使い方、ダイエットに関することまで、食にまつわる知識を幅広く発信している。