【管理栄養士監修】ベーコンのたんぱく質はどれくらい?そのほかの栄養素の魅力も解説!

朝ごはんでも活躍をすることが多いベーコン。たんぱく質はいったいどのくらい含まれているか知っていますか?この記事では、ベーコンのたんぱく質量やその他の栄養素をご紹介します。

【管理栄養士監修】ベーコンのたんぱく質はどれくらい?そのほかの栄養素の魅力も解説!

ベーコンのたんぱく質はどのくらい?

ベーコンのたんぱく質はどのくらい?

ベーコンを使用した料理は肉のうまみが染み出るため、お子様にも大人気の食材です。そんなベーコンのたんぱく質はいったいどのくらいあるのでしょうか。

■ベーコン100g中のたんぱく質量
・ベーコン:12.9g

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版」(七訂)

市販のベーコンには、薄切りと厚切りのものがあります。それぞれの1枚あたりのたんぱく質量を上記の数値を参考に割り出すと、

・薄切りベーコン(20g):2.6g
・厚切りベーコン(65g):8.4g

となります。製品によって薄切り、厚切りのベーコンがそれぞれ何グラムになるかは異なりますが、厚切り1枚でも10g近いたんぱく質を摂取できます。製品によりますが、プロテイン1杯のたんぱく質が約15gなので、理論上は、厚切りベーコン2枚でプロテイン1杯以上のたんぱく質を摂取できることになります。

ベーコンの他の栄養素について

ベーコンの他の栄養素について

ベーコンは脂っこいというイメージを持っている方も多いと思います。実際、ベーコン100g中の脂質は39.1gほど。同じ肉類の中でもヘルシーなイメージのある鶏むね肉(皮なし)の1.9g、ささみの1.1gと比べると、やはり脂質が多いのは事実のようです。
しかし、ベーコンには私たちの健康に必要な栄養素をたくさん含んでいるのを知っていますか?ここでは、ベーコンに含まれる栄養素について解説し、効率よくとるための工夫もご紹介します。

ビタミンB1

ビタミンB1は別名チアミンともいいます。
糖質(ブドウ糖)をエネルギーに変えるために必要な補酵素です。不足することでエネルギーが作られなくなり、疲労物質が溜まり疲れやすくなります。また、エネルギーが不足することで、イライラしたり集中力が欠けたりと、精神状態にも影響が出ることがあります。運動をしている人はもちろんのこと、日常的にも必要な栄養素です。
ビタミンB1は水溶性ビタミンのため、調理の仕方はとても重要です。茹でる調理はおすすめできません。茹で汁に栄養が流れてしまうため、焼く、蒸すなどがよいでしょう。スープなどの汁物に入れれば、溶け出した栄養も摂取できますよ。

ビタミンC

ビタミンCは、コラーゲン産生に必要とされる栄養素です。コラーゲンは皮膚や骨、血管などを正常に保つために重要なため、ビタミンCが不足してしまうと血管がもろくなって出血してしまう壊血病なるリスクが増加します。
また、ビタミンCは抗酸化作用がある栄養素です。体の酸化、老化の進行を防いでくれる役割があります。
動脈硬化やアンチエイジングの効果が期待されているビタミンCは、喫煙している方の方が、摂取量が多く必要になります。
ビタミンCも水溶性ビタミンのため、茹でる調理はおすすめできません。

ビタミンB12

ビタミンB12は、葉酸と一緒に赤血球の合成を行うほか、体内時計のリズムを調節するメラトニンというホルモンの分泌に関係しています。不足すると巨赤芽球性貧血を引き起こす可能性があります。
動物性食品に多く含まれているのがビタミンB12の特徴です。植物性食品が中心となっている食事をしている方は、不足しやすい傾向があるため注意が必要です。

ナトリウム

ナトリウムは、細胞の内と外のミネラルバランスを調整する役割があります。普通の食事をしている分には不足することはほとんどないといわれており、逆に摂りすぎには注意する必要があります。摂取過剰になると、むくみなどの症状が出てきます。しかし、下痢や多量の発汗によって体外に排出すると不足することもあります。

以上のように、ベーコンには多くの栄養素が含まれています。とはいえ、やはり先述の通り脂質が多いのは確かですので、バランスを考えながら食事に取り入れていくことが重要です。

まとめ

ベーコンは脂っこいイメージが強くあった方も多いと思いますが、たんぱく質やエネルギー産生に必要なビタミンB1などが豊富に含まれており、私たちの健康に必要な栄養素も多く含んでいます。調理法なども工夫して効率よく栄養素を摂取していきましょう。

プロフィール

監修者:石川桃子

監修者:石川桃子

管理栄養士。
管理栄養士専攻の大学を卒業し、管理栄養士国家試験資格を取得。その後、歯科医院へ管理栄養士として就職し、食べる入り口となる《お口の健康=身体の健康》を伝えるべく活動をしている。健康になるために糖質コントロールなどの一人一人の生活スタイルに合わせた食事指導や砂糖を使わないレシピなどを提供。食事アプローチに携わる。
また、多くの方が健康に興味を持ってもらえるよう歯科医院での食事指導を広めるべく、独自で管理栄養士対象の歯科栄養ベーシック講座を2020年に開講。