【管理栄養士監修】チーズのたんぱく質はどれくらい?その他栄養素もご紹介!

軽食やトッピング、おつまみなど活躍が幅広いチーズですが、どのくらいのたんぱく質が含まれているのでしょうか? この記事では、種類別のチーズのたんぱく質量と、その他の栄養素をご紹介します。

【管理栄養士監修】チーズのたんぱく質はどれくらい?その他栄養素もご紹介!

チーズのたんぱく質はどのくらい?種類別に解説

チーズのたんぱく質はどのくらい?種類別に解説

モッツァレラチーズやゴーダチーズ、チェダーチーズなど、今やたくさんの種類のチーズが簡単に手に入れられるようになりました。ここでは、チーズの種類別でのたんぱく質量を解説します。

■チーズ100g中のたんぱく質
・ナチュラルチーズ(エダム):28.9g
・ナチュラルチーズ(エメンタール):27.3g
・ナチュラルチーズ(カマンベール):19.1g
・ナチュラルチーズ(ゴーダ):25.8g
・ナチュラルチーズ(チェダー):25.7g
・ナチュラルチーズ(パルメザン):44.0g
・ナチュラルチーズ(マスカルポーネ):4.4g
・ナチュラルチーズ(モッツァレラ):18.4g
・ナチュラルチーズ(やぎ):20.6g

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

一番多くたんぱく質を含んでいるのは、パスタなどに使用されるパルメザンチーズです。ただ、粉状にして食べることが多いため、100g摂ることはあまりないでしょう。その点、エダムチーズなどは一般的に固形状で食べられるため、たんぱく質を効率よく摂ることができます。

チーズに含まれる栄養素とは

チーズに含まれる栄養素とは

ここで一旦、たんぱく質以外のチーズの栄養素を見ていきましょう。
ひとくちにチーズといってもさまざまな種類があるため、含まれる栄養素も異なることがあります。そのため、チーズには具体的にどのような栄養素が含まれるのかを解説の上、またそれらの栄養素はどのチーズに多いのかを解説していきます。

カルシウム

ミネラルの中で、もっとも体の中に多いといわれているカルシウムは、骨や歯の形成に必要とされるとしてよく知られています。カルシウムは胃酸で溶かされたあと、小腸で吸収されますが、その際に活性型ビタミンD3が必要となります。カルシウムが不足すると、小児くる病、骨粗鬆症などの疾患が起こりやすくなるため、こまめに摂取すると良いでしょう。
カルシウムが特に多く含まれているのは、パルメザンチーズ・エメンタールチーズです。

脂質

脂質は私たちの身体になくてはならない栄養素であり、エネルギーや血液、ホルモン、細胞膜、角膜、脳神経組織(シナプス)を作るために必要なものです。その他にも体温を維持したり、脂溶性ビタミンを吸収しやすくしたりする働きもあります。
脂質が特に多く含まれているのは、エメンタールチーズ・ゴーダチーズです。

ビタミンA

脂溶性ビタミンの一種で、レチノール・レチナール・レチノイン酸の3種類があります。ビタミンAは、脂肪とともに小腸から吸収され、皮膚や粘膜の健康を保つ役割を有します。ただし、脂溶性ビタミンであるビタミンAは体に蓄積されていき、ビタミンA過剰症を引き起こす可能性もあるので摂取量に注意が必要です。
ビタミンAが特に多く含まれているのは、マスカルポーネチーズです。

ビタミンB2

水溶性ビタミンの一種で、熱に強く光には弱いという特徴があります。主に脂質のエネルギー代謝に関わる栄養素です。アルコールやストレスで余分に消費してしまうため、よくお酒を飲む機会がある方などは積極的に摂取するとよいでしょう。不足すると、発育や成長に影響が出たり、口内炎、口角炎、舌炎を引き起こしたりする可能性が高まります。
ビタミンB2が特に多く含まれているのは、やぎのチーズ・パルメザンチーズです。

まとめ

チーズは、たんぱく質のほかにもビタミンやカルシウムなどの、魅力的な栄養素が多く含まれています。チーズの種類によって含まれる栄養素にも違いがあるため、目的によってベストなものを選ぶといいでしょう。この記事を自分に合ったチーズを見つける際の参考にしてください。

プロフィール

監修者:石川桃子

監修者:石川桃子

管理栄養士。
管理栄養士専攻の大学を卒業し、管理栄養士国家試験資格を取得。その後、歯科医院へ管理栄養士として就職し、食べる入り口となる《お口の健康=身体の健康》を伝えるべく活動をしている。健康になるために糖質コントロールなどの一人一人の生活スタイルに合わせた食事指導や砂糖を使わないレシピなどを提供。食事アプローチに携わる。
また、多くの方が健康に興味を持ってもらえるよう歯科医院での食事指導を広めるべく、独自で管理栄養士対象の歯科栄養ベーシック講座を2020年に開講。