【管理栄養士監修】とうもろこしのたんぱく質量は?ビタミンなど豊富な栄養素も解説
やさしい甘みと、プチッとした食感が人気のとうもろこし。シンプルに茹でて食べるのはもちろん、料理やお菓子などの材料としてもおなじみの食材です。今回はそんなとうもろこしのたんぱく質量や含まれる栄養素について紹介します。
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とうもろこしのたんぱく質はどのくらい?

とうもろこし1本の重さは大体300~450gです。しかし、とうもろこしは「実」「葉」「ひげ」「芯」の4つの部位に分かれており、食べられる実の部分(可食部)の重さは約150gです。それを踏まえ、とうもろこし1本にたんぱく質量は、どのくらい含まれているかを見てみましょう。
■とうもろこし1本(可食部150g)中のたんぱく質量
・とうもろこし(スイートコーン・生):5.4g
・とうもろこし(スイートコーン・ゆで):5.3g
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表 2015 年版」(七訂)
とうもろこし1本を食べきってやっと5gちょっとのたんぱく質がとれる程度ですので、とうもろこしはたんぱく質摂取に向いている食材ではありません。
生のとうもろこしと茹でたとうもろこしを比較してみると、たんぱく質量がほとんど同じですので、調理によるたんぱく質量の変化は少ないといえます。
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とうもろこしに含まれるその他の栄養素

とうもろこしにはたんぱく質はあまり多く含まれてはいませんが、その他にさまざまな栄養素が含まれています。主な栄養素をいくつか紹介します。
糖質
とうもろこしには、1本(可食部150g、ゆで)中、23.2gの糖質が含まれています。炊いたお米150g(約1杯分)の53.7gと比べると半分程度ではありますが、お茶碗半分のお米程度には糖質が含まれているので、少なくはありません。
「糖質=太る」という悪いイメージをもたれることも多い栄養素ですが、身体や脳を働かせるための大事なエネルギー源でもあります。糖質の過剰摂取は肥満や生活習慣病の原因となりますが、糖質を減らし過ぎると疲労感が続いたり、集中力が低下したり、イライラの原因につながります。
集中して勉強や仕事をしたい時は、とうもろこしをおやつに食べるのもおすすめです。
ビタミンB1
ビタミンB1は糖質の代謝に関与する栄養素です。そのため、疲労回復や肥満予防などに役立つとされています。また、アルコールの分解や二日酔いの原因物質であるアセトアルデヒドの分解にも使われ、飲む習慣のある方にとっても重要な栄養素です。
ビタミンB6
ビタミンB6はたんぱく質の代謝に欠かせない栄養素で、健康な皮膚や髪の毛、歯の維持に役立ちます。そして、不足すると皮膚炎や口内炎などの原因になる恐れがあります。
カリウム
カリウムは体内の余分なナトリウム(塩分)の排出を促す作用のある栄養素です。そのため、高血圧やむくみの予防・改善に役立つとされています。
ビタミンE
ビタミンEは抗酸化ビタミンの一種で、活性酸素を除去することで細胞の老化が抑えられ、アンチエイジングや生活習慣病の予防にも効果が期待できます。また、ビタミンEには血行を促す働きもあるので、血行不良による腰痛や肩こりの改善にも効果的といわれています。
たんぱく質は少ないものの、このようにとうもろこしは栄養豊富なので、ぜひ日々の食事に取り入れたい食材です。
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まとめ
とうもろこしは、おいしいだけでなく身体にうれしい栄養素が多く含まれています。茹でる、蒸す、レンジで加熱するなど、とうもろこしの味そのものを楽しむ食べ方もよいのですが、サラダのトッピングや揚げ物、炒め物など、さまざまな食べ方で楽しんでみてはいかがでしょうか。
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プロフィール

監修者:藤井歩
管理栄養士
大学卒業後、管理栄養士として高齢者福祉施設での給食管理業務、企業での特定保健指導、栄養講座講師、栄養指導ツール開発などの業務に携わる。
その後はフリーランスとなり、オンラインでのダイエット指導、特定保健指導、レシピ作成、コラム執筆など、栄養に関するさまざまな業務に携わっている。