【管理栄養士監修】かつおのたんぱく質は鶏むね肉以上?健康の秘訣DHA・EPAで生活習慣病予防も!
お寿司やたたきなどの料理でおなじみのかつおは、旬の時期には食卓にのぼるご家庭も多いでしょう。かつおはおいしいだけでなく栄養価も高い食材です。今回は、かつおのたんぱく質量や含まれる栄養素、おすすめの食べ方などを紹介します。
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かつおのたんぱく質量は?

かつお1人前のたんぱく質量はどのくらいになるのでしょうか。かつおには春と秋、年2回の旬があり、春獲りと秋獲りで栄養価が異なります。それぞれのたんぱく質量を見ていきましょう。
■かつお100g(1人前)中のたんぱく質量
・かつお(春獲り):25.8g
・かつお(秋獲り):25.0g
【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表 2015 年版(七訂)
春獲りと秋獲りを比較してみますと、わずかに春獲りのかつおの方がたんぱく質量が多く含まれています。
たんぱく質の多い食材と言えば、鶏肉を思い浮かべる方も多いかと思いますが、鶏むね肉(皮なし)のたんぱく質量は100g中24.4gです。かつおは春獲り、秋獲りどちらも25gを越えており、鶏むね肉以上のたんぱく質を含んでいることがわかります。
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かつおに含まれる主な栄養素とは

かつおには、たんぱく質以外にも、身体に嬉しいさまざまな栄養素が含まれています。効能と合わせて紹介します。
DHA・EPA
かつおには不飽和脂肪酸であるDHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)が多く含まれています。不飽和脂肪酸には動脈硬化や高血圧の予防、コレステロールの減少などの作用があり、生活習慣病を予防する効果が期待できます。
タウリン
タウリンはアミノ酸に似た物質であり、たんぱく質が分解される過程で作られます。タウリンはコレステロールの減少や肝機能の強化、高血圧の予防など、さまざまな効果が期待できます。
ビタミンB12
ビタミンB12は葉酸と協力して赤血球を産生し、悪性貧血の予防に効果的といわれています。
ビタミンD
ビタミンDはカルシウムやリンなどのミネラルの代謝に関わる栄養素で、骨を丈夫に保ち、骨粗しょう症の予防に役立つといわれています。
鉄
鉄はミネラルの一種で、赤血球のヘモグロビンに多く存在しています。鉄が不足すると全身に供給する酸素が不足し、貧血を引き起こす可能性があります。月経のある女性や授乳中の女性は鉄の必要量が増えるので意識して摂るのが望ましいです。
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かつおからたんぱく質を効率よく摂取する食べ方

次に、かつおの栄養を余すところなく摂取する食べ方を紹介します。
栄養満点な血合いを残さず食べる
かつおの血合いの部分にもたんぱく質が豊富に含まれています。また、たんぱく質だけではなく、鉄やビタミン、タウリンなどの栄養が特に豊富に含まれています。栄養満点な血合いの部分も残さず食べるようにしましょう。
血合いに含まれるビタミンの1つであるビタミンB6は、たんぱく質の吸収を高めてくれます。
薬味たっぷりで栄養価もおいしさもアップ
かつおを食べるときは、ねぎやしそ、しょうが、にんにく、みょうがなど、お好みの薬味をたっぷりと添えるのがおすすめです。薬味を添えることで栄養素もプラスされますし、血合いの臭みも抑えられるので、苦手な方でも食べやすくなります。
薬味そのものでたんぱく質を、というよりは、たんぱく質の吸収をよりよくする血合い部分も余さず食べるための知識として有用です。
栄養を逃さないなら「たたき」がおすすめ
かつおを使った料理の定番といえば、かつおのたたきです。かつおそのものの美味しさを楽しめるかつおのたたきは、たんぱく質を効率よく摂れる料理です。さらに、たんぱく質だけではなく、不飽和脂肪酸であるDHA・EPAも摂れます。
かつおに含まれる不飽和脂肪酸の一種であるDHA・EPAは熱に弱く酸化しやすいという性質があります。かつおの定番メニューであるたたきは、表面をあぶり中は生の状態で食べるので、DHA・EPAを効率よく摂れる食べ方なのです。
かつおのツナフレーク水煮とからだシフト「たんぱく質 ごはん コラーゲンペプチド入り」「糖質コントロール つゆ」を使うと、手軽にたんぱく質を摂れるツナ焼きおにぎりを作れます。日々の食卓にはもちろんですが、お弁当にもおすすめしたい一品です。
まとめ
かつおはたんぱく質をしっかりと摂れる食材なので、筋トレ中・ダイエット中の方にもおすすめです。さらに、健康維持に効果が期待できる栄養素も多く含まれており、栄養満点です。また、かつおの定番メニューであるたたきは、栄養を無駄なく摂取できます。かつおの臭みが苦手な方でも、お好みの薬味をたっぷりと添えることでおいしく食べられますので、ぜひおいしく栄養補給してみてください。春獲りと秋獲りで味も栄養価も異なるので、食べ比べしてみるのもよいですね。
プロフィール

監修者:藤井歩
管理栄養士
大学卒業後、管理栄養士として高齢者福祉施設での給食管理業務、企業での特定保健指導、栄養講座講師、栄養指導ツール開発などの業務に携わる。
その後はフリーランスとなり、オンラインでのダイエット指導、特定保健指導、レシピ作成、コラム執筆など、栄養に関するさまざまな業務に携わっている。