【管理栄養士監修】たらこの糖質・カロリーはどのくらい?含まれる栄養素や食べ過ぎ注意の理由も紹介

たらこはご飯のお供やパスタソース、あえ物など、幅広い料理に使える食材です。そんなたらこの糖質やカロリーはどのくらいなのでしょうか?今回はたらこの糖質とカロリー、含まれる栄養素について解説します。また、たらこの食べ過ぎに注意する理由もあわせてご紹介します。

【管理栄養士監修】たらこの糖質・カロリーはどのくらい?含まれる栄養素や食べ過ぎ注意の理由も紹介

たらこの糖質はどれくらいなのか?

たらこの糖質はどれくらいなのか?

まずは、たらこ1腹分(2本分、100g)の糖質量を生と焼いた場合、そして明太子と比較して見てきましょう。

■たらこ100g中の糖質量
・たらこ(生):0.4g
・たらこ(焼き):0.5g
・からしめんたいこ:3.0g

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

ちなみに明太子(からしめんたいこ)は唐辛子などが入った調味液にたらこを漬けこんだものをいいます。明太子の方が糖質が高いのは、調味液に付け込んだ分、甘味料などの糖質が加えられたためです。

たらこ1食分はおよそ30gで、小さめのもの半腹(1本分)が目安です。たらこも明太子も糖質量は低く、適量を食べる分には糖質について心配をする必要はありません。

たらこのカロリーは?

たらこのカロリーは?

たらこの糖質量は低いことがわかりましたが、カロリーはどうでしょうか? 数値を見てみましょう。

■たらこ100g中のカロリー
・たらこ(生):140kcal
・たらこ(焼き):170kcal
・からしめんたいこ:126kcal

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

たらこ1食分(30g)であれば、生の場合で42kcalです。カロリーの面でもそれほど気にする必要はなさそうです。

また、たらこの「生」と「焼き」では、「焼き」の方がカロリーが高めです。たらこを焼くと水分が蒸発するため、蒸発した水の分だけ身の量が多くなり、その分のカロリーが増えるのです。

一方、明太子のカロリーがたらこよりも少ないのは、調味液に付け込んだことで油分が染み出た分、脂質が下がったためと考えられます。

たらこに含まれる栄養素

たらこに含まれる栄養素

たらこにはさまざまな栄養素が含まれています。具体的にどのような栄養素が多く含まれているのかご紹介します。

ビタミンE

たらこにはビタミンEが豊富に含まれます。ビタミンEには体の細胞を酸化から守る抗酸化作用があります。また、老化や動脈硬化などを引き起こす過酸化脂質が増えるのを抑制する働きもあります。

ビタミンB1

たらこにはビタミンB1も多く含まれています。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える際に必要で、疲労回復効果があります。ご飯などの糖質と一緒に摂ったり、体をよく動かした後の食事に摂り入れたりするといいでしょう。

ナイアシン

ナイアシンは皮膚や粘膜の健康状態を維持するために必要な栄養素です。また、酵素を補助し、食事から摂った糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーを作り出す手助けをします。

亜鉛

亜鉛はたんぱく質やDNAの合成に関わり、成長に必須な栄養素です。また、骨の成長、肝臓や腎臓、膵臓などの活動を助ける働きがあります。

たらこの食べ過ぎには注意! その理由とは!?

たらこの食べ過ぎには注意! その理由とは!?

たらこに含まれる栄養素で注意したいのが、コレステロールと食塩相当量です。気になる数値は以下の通りです。

■たらこ(生)100g中のコレステロール・食塩相当量
・コレステロール:350mg
・食塩相当量:4.6g

たらこなどの魚卵にはコレステロールが多く含まれています。コレステロールの過剰摂取は高LDLコレステロール血症を引き起こす要因とされています。高LDLコレステロール血症を放置しておくと、動脈硬化を招く恐れがあるため、コレステロールの摂り過ぎには注意が必要です。

また、たらこには塩分も多く含まれています。たらこ1食分(30g)に換算すると、食塩相当量は1.4gになります。高血圧の治療および予防のために日本高血圧学会では食塩摂取量1日6g未満とすることが推奨されています。たらこを食べる際にはほかの食品で塩分を摂り過ぎないように注意しましょう。

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
日本高血圧学会
https://www.jpnsh.jp/general_salt.html

たらこは食べる量には注意ですが、料理の味のアクセントとして幅広い年代に人気の食材です。また、たらこ自体の糖質量は高くありませんが、ごはんや麺類などの炭水化物と一緒に食べられることが多いため、結果的に多くの糖質を摂取してしまうことがあります。

まとめ

たらこは糖質やカロリーは低いですが、コレステロールや塩分が高い食材のため、食べ過ぎには注意しましょう。もちろん適量であれば、料理や味のバリエーションを広げてくれる優秀な食材です。ぜひ、たらこを上手に活用して、糖質コントロールをしてみてはいかがでしょうか。

プロフィール

監修者:安藤ゆりえ

監修者:安藤ゆりえ

管理栄養士。フリーランスとして食品会社のレシピ開発や栄養指導、健康栄養情報を発信するWEBライターとしても活動。
「食から健康を見直すならまずは毎日使う調味料から」をコンセプトに地元愛知県三河の八丁味噌や三河みりんなど伝統的な調味料の素晴らしさを伝える調味料講座も開催。
また、砂糖の代わりに本みりんを使ったみりんスイーツのレシピ考案や教室を開催するみりんスイーツ研究家としても活動中。