【管理栄養士監修】バナナのたんぱく質はどのくらい? 食べるベストタイミングについて紹介

バナナには、どれくらいのたんぱく質が含まれるかご存じでしょうか。この記事では、たんぱく質をはじめとする、バナナに含まれる栄養素について詳しく説明していきます。バナナの特性を活かす、食べるタイミングについても解説しています。

【管理栄養士監修】バナナのたんぱく質はどのくらい? 食べるベストタイミングについて紹介

バナナに含まれるたんぱく質はどれくらいなのか?

バナナに含まれるたんぱく質はどれくらいなのか?

バナナは1本の可食部は約100gです。バナナ100gあたりに含まれるたんぱく質量はどれくらいあるのか、見ていきましょう。

■バナナ100g中のたんぱく質量
・生:1.1g
・乾燥:3.8g

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

バナナは炭水化物ばかりでなく、少ないながらたんぱく質も含まれています。生のバナナより乾燥のもののほうがたんぱく質量が多くなっているのは、乾燥させることにより、水分が飛び、全体の質量が少なくなっているためです。

つぎに、ほかのフルーツのたんぱく質量と比較してみましょう。バナナ1本あたりの可食部と同様に、ほかのフルーツも可食部100g中に含まれるたんぱく質量で比較していきます。

■100g中のたんぱく質量
・イチゴ(生):0.9g
・レモン(全果):0.9g
・レモン(果汁・生):0.4g
・うんしゅうみかん(生):0.7g

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

比較してみると大きな差はないですが、乾燥バナナは、ほかのフルーツよりたんぱく質量がやや多いとわかります。フルーツでたんぱく質をたくさん摂取するのは困難です。しかし、まったく含まれていないわけではないので、ほかの食材と上手に組み合わせてたんぱく質を摂取するようにしましょう。

たとえば、きな粉や豆乳などの豆製品、もしくは牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品が、組み合わせやすくておすすめです。バナナは小さいお子様からご年配の方まで、幅広い年代の方にとって食べやすい食材です。いろんな組み合わせを楽しみながら、たんぱく質を摂取できるとよいですね。

バナナに含まれる栄養素

バナナに含まれる栄養素

たんぱく質のほか、バナナにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。バナナに含まれる栄養素や働きについて解説していきます。

ビタミンB6

生のバナナ100g中に、ビタミンB6は0.38mg含まれています。

ビタミンB6は、免疫機能を正常に保つことで、免疫力を向上させる働きがあります。そのほかにも、たんぱく質からエネルギーを作り出すのを助ける働きや、皮膚の健康維持を保つ作用が期待できます。

食物繊維

生のバナナ100g中には、1.1gの食物繊維が含まれています。

食物繊維は、便秘の解消に効果的な栄養素です。そのほかに、血糖値の急上昇を抑える作用があります。多くの日本人が不足している成分なので、積極的な摂取が勧められています。

カリウム

生のバナナ100g中に含まれるカリウムは、360mgです。

カリウムは、筋肉のエネルギー代謝や収縮に関係するほか、神経伝達の補助もしてくれます。ナトリウムを体外に排出する働きもあるため、塩分を摂り過ぎたときには意識して摂取したい栄養素です。

バナナと筋トレとの関係性 食べるべきタイミングとは!?

バナナと筋トレとの関係性 食べるべきタイミングとは!?

筋トレをしているときに、バナナはどんなタイミングで食べるのが効果的でしょうか。また、バナナを食べることでどのような利点があるのでしょうか。詳しく解説していきます。

バナナは筋トレをするうえで栄養補給に優れ、かつ筋肉を修復する栄養である炭水化物を多く含みます。また、炭水化物は、たんぱく質を効率的に体内へ運んでくれることから効果的な食べ物とされています。

食べるタイミングとしては、筋トレ前後に摂取するのがよいでしょう。バナナにはビタミンやミネラルが豊富なうえに、消化吸収が早いため、栄養補給に優れているためです。加えて、カリウムの作用で筋肉のけいれんを防ぐことも期待できます。

バナナは食べてから約40分後には消化されるので、筋トレ前であればおよそ40分前に食べましょう。また、筋トレ後であれば、消化吸収がしやすくなっている筋トレ直後に摂取するとよいですよ。
ただ、筋トレとの相性がいいからといって、食べ過ぎは禁物です。目安としては、1日あたり1~2本がよいとされています。適度な摂取量を心がけましょう。

まとめ

バナナは手軽に食べられ、小さなお子様からご年配の方まで食べやすい食材です。たんぱく質量は多いとはいえませんが、たんぱく質を多く含む食品と組み合わせることで、上手にたんぱく質を摂取できるよう心がけるといいでしょう。
また、筋トレをするときに食べるものとしても、バナナはおすすめです。バナナは消化吸収がよく、含まれるカリウムが筋肉のけいれんを防ぐなど、筋トレとの相性がよい食材であるためです。
普段の食生活から、筋トレに際しての栄養補給まで、バナナをうまく活用していきたいですね。

プロフィール

監修者:青木貴子

監修者:青木貴子

管理栄養士 一児の母
離乳食を通して見える子どもの成長を多くの人に知ってもらいたい!一度しかない離乳食期を楽しく過ごしてもらいたい!という思いから、フリーの栄養士として活動中。
食関連の記事執筆や、離乳食・栄養相談も行う。
日々の食事に関することから食材の使い方、ダイエットに関することまで、食にまつわる知識を幅広く発信している。