【管理栄養士監修】かぼちゃのたんぱく質はどのくらい? 糖質を抑えながら取り入れるポイントも紹介!

かぼちゃはホクホクとして甘みがあり、おかずからスイーツまで使える万能な野菜です。そんなかぼちゃには体にうれしい栄養素が多く含まれます。この記事ではかぼちゃに含まれるたんぱく質量やその他の栄養素、そして糖質量に配慮した食べ方についても解説します。

【管理栄養士監修】かぼちゃのたんぱく質はどのくらい? 糖質を抑えながら取り入れるポイントも紹介!

かぼちゃにたんぱく質はどのくらい含まれるのか?

かぼちゃにたんぱく質はどのくらい含まれるのか?

野菜の中でも甘く、糖質量が高そうなかぼちゃですが、たんぱく質はどのくらい含まれているのでしょうか?日本かぼちゃと西洋かぼちゃ、それぞれの生とゆでた場合で比較してみましょう。

■かぼちゃ100g中のたんぱく質量
・日本かぼちゃ(生):1.6g
・日本かぼちゃ(ゆで):1.9g
・西洋かぼちゃ(生):1.9g
・西洋かぼちゃ(ゆで):1.6g

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版」(七訂)

日本かぼちゃ、西洋かぼちゃともにたんぱく質量は100gあたり2g以下で、それほど多くありません。たんぱく質を多く摂りたい場合は、豆類と一緒に食べるのがおすすめです。
ちなみに日本かぼちゃと西洋かぼちゃの違いは以下のとおりです。
日本かぼちゃの表面はゴツゴツとしており、食感はねっとりと粘着質です。甘さはやや控えめで、煮物や揚げ物といった料理に向いています。
私たちがスーパーなどでよく見かけ、一般的によく使うのは西洋かぼちゃです。こちらは表面があまりゴツゴツしておらず、甘味が強いのが特徴です。煮物、揚げ物、あえ物、お菓子などに幅広い料理に向いています。

かぼちゃの栄養素

かぼちゃの栄養素

ここではかぼちゃに含まれているたんぱく質以外の栄養を紹介します。鮮やかな黄色が特徴的なかぼちゃには、ビタミンやミネラルなど体にうれしい栄養素が豊富に含まれています。

β-カロテン

かぼちゃにはβ-カロテンが豊富に含まれています。β-カロテンは、皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあります。また、老化や免疫機能の低下を引き起こす活性酸素を抑える抗酸化作用の働きもあります。

カリウム

カリウムにはナトリウムを体の外へ排出してくれる働きがあります。そのため、カリウムを十分に摂ることで高血圧の予防にも役立ちます。また、塩分を多めに摂ったときにはカリウムを意識して摂ることでむくみの予防・改善につながります。

ビタミンB群

ビタミンB群は、ビタミンB1・B2・B6・B12などの8種類の栄養成分を指すものです。その主な働きは、食事から摂った糖質やたんぱく質、脂質などの栄養素の代謝に関わっています。また、ビタミンB1には疲労回復効果があります。
ビタミンB群は水溶性ビタミンで、水に溶けやすい性質をもちます。かぼちゃの栄養面を重視するなら、蒸すまたは電子レンジ加熱など、水に栄養成分が逃げ出さない調理法がおすすめです。

かぼちゃの糖質量には気をつけるべき

かぼちゃの糖質量には気をつけるべき

先述したように、かぼちゃには様々な栄養が豊富に含まれている一方で、糖質量が高い食材であることも知っておきましょう。糖質制限中の方やダイエット中の方は食べる量に注意が必要です。
日本かぼちゃと西洋かぼちゃを比較すると、西洋かぼちゃの糖質量は日本かぼちゃよりも多いです。
それぞれの糖質量の数値を確認していきましょう。

■かぼちゃ100g中の糖質量
・日本かぼちゃ(果実・生):8.1g
・日本かぼちゃ(果実・ゆで):9.7g
・西洋かぼちゃ(果実・生):17.1g
・西洋かぼちゃ(果実・ゆで):17.2g

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2015年版」(七訂)

西洋かぼちゃは日本かぼちゃに比べて甘味が強い分、糖質量も多いです。一般的に使うことの多い西洋かぼちゃの糖質を抑えるには、以下の点に気をつけましょう。

糖質の多い食材と組み合わせない

料理にかぼちゃを使う際には、ほかの食材で糖質を抑えることが必要です。たとえば、一食の中でかぼちゃと糖質の多いいも類や砂糖を一緒に使わないようにしましょう。かぼちゃを使うときは、青菜野菜や海藻類、こんにゃく類など、低糖質な食材と組み合わせるのがおすすめです。
かぼちゃと海藻というのはなかなか見ない取り合わせに感じる方も多いかもしれませんが、かぼちゃとわかめはサラダやお味噌汁、煮ものとして合わせてもおいしいのでおすすめです。

食べる量に気をつける

かぼちゃは甘くておいしいのでついついたくさん食べてしまうことも多いでしょう。しかし、たくさん食べるとその分糖質も多く摂取してしまいます。一度に食べる分はかぼちゃ3切れ(60gほど)程度にとどめておきましょう。

砂糖を使わずに調理する

かぼちゃの煮付けは一般的に砂糖を多く使って甘めに仕上げますが、糖質が気になる方は砂糖の使用を控えましょう。かぼちゃの甘味を最大限に引き出すなら、蒸すまたは少量の水で蒸すようにじっくりゆでるのがおすすめです。

まとめ

かぼちゃは、たんぱく質は少ないですが、体にうれしい栄養素を豊富に含みます。しかし、糖質量が多いため、糖質コントロールをしている方は、ほかの食材や量、調理法に気をつけながら、賢く糖質量を抑えてかぼちゃの栄養をおいしく取り入れましょう。

プロフィール

監修者:安藤ゆりえ

監修者:安藤ゆりえ

管理栄養士。フリーランスとして食品会社のレシピ開発や栄養指導、健康栄養情報を発信するWEBライターとしても活動。
「食から健康を見直すならまずは毎日使う調味料から」をコンセプトに地元愛知県三河の八丁味噌や三河みりんなど伝統的な調味料の素晴らしさを伝える調味料講座も開催。
また、砂糖の代わりに本みりんを使ったみりんスイーツのレシピ考案や教室を開催するみりんスイーツ研究家としても活動中。