【管理栄養士監修】アボカドに含まれるたんぱく質は?ビタミンEやオレイン酸など豊富な栄養素の解説も!

「森のバター」といわれるアボカドは、最近ではサラダ以外でもさまざまな料理に使われる人気食材です。そんな人気食材であるアボカドには、どのくらいたんぱく質が含まれているのでしょうか。この記事では、アボカドのたんぱく質量と栄養素について詳しく解説していきます。

【管理栄養士監修】アボカドに含まれるたんぱく質は?ビタミンEやオレイン酸など豊富な栄養素の解説も!

アボカドに含まれるたんぱく質

アボカドに含まれるたんぱく質

アボカドは実は野菜ではなく、フルーツの仲間です。フルーツにたんぱく質が豊富なイメージはあまりありませんが、アボカドはどうでしょうか。まずはアボカドのたんぱく質量と代表的なフルーツのたんぱく質量を見ていきましょう。

■アボカド100g中のたんぱく質量
・生:2.1g

■100g中のたんぱく質量
・いちご(生):0.9g
・バナナ(生):1.1g
・ぶどう(皮つき、生):0.6g
・りんご(皮つき、生):0.2g

【参考】文部科学省:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ほかのフルーツと比較すると、アボカドは100gあたり2.1gもたんぱく質が含まれています。実はアボカドは、フルーツの中でもトップクラスのたんぱく質量を誇ります。

アボカドに含まれる栄養素は?

アボカドに含まれる栄養素は?

アボカドは健康や美容にうれしいビタミンE、ビタミンB1、オレイン酸などの栄養素を豊富に含んでいます。

ビタミンE

ビタミンEは強力な抗酸化作用があることから、別名「若返りのビタミン」と呼ばれています。具体的に抗酸化作用とは、老化の原因となる活性酸素の攻撃から体を守ることを指します。アボカドにはこのビタミンEが豊富に含まれており、さらにビタミンEの効果を高めてくれるカロテンやビタミンCも多く含有されています。

ビタミンB1

糖質や脂質をエネルギーに変える際に必要とされるのがビタミンB1です。不足すると疲れがたまったり、イライラしたり、集中力が失われたりすることがあるので、きちんと摂取したい栄養素の一つです。
ただし、ビタミンB1は水溶性ビタミンのため、水に溶けやすい性質があります。そのため、一般的な野菜の場合、長時間水にさらさないように注意が必要ですが、アボカドの場合は、実を洗ったり、水にさらしたりする必要がないため、ビタミンB1が摂取しづらくなる可能性が低いといえるでしょう。

オレイン酸

アボカドは全体の約20%が脂質です。アボカドのトロッとした食感は、この脂質があるためです。アボカドはよく「森のバター」といわれますが、本来のバターに含まれている脂質は、摂りすぎると悪玉コレステロールを増やす恐れがあります。しかし、アボカドに多く含まれる脂質(不飽和脂肪酸)の一つであるオレイン酸は、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やします。

たんぱく質やビタミンE、ビタミンB1などが豊富なアボカドは、カットするだけですぐに食べられるところが魅力です。

まとめ

アボカドはフルーツの中でもたんぱく質がとても豊富に含まれています。また、抗酸化作用のあるビタミンE、皮膚や粘膜の健康維持にかかわるビタミンB1などの栄養素もたくさん含まれていますので、ぜひ積極的に日々の食事に取り入れて、健康な体を維持していきましょう。

プロフィール

監修者:石川桃子

監修者:石川桃子

管理栄養士。
管理栄養士専攻の大学を卒業し、管理栄養士国家試験資格を取得。その後、歯科医院へ管理栄養士として就職し、食べる入り口となる《お口の健康=身体の健康》を伝えるべく活動をしている。健康になるために糖質コントロールなどの一人一人の生活スタイルに合わせた食事指導や砂糖を使わないレシピなどを提供。食事アプローチに携わる。
また、多くの方が健康に興味を持ってもらえるよう歯科医院での食事指導を広めるべく、独自で管理栄養士対象の歯科栄養ベーシック講座を2020年に開講。